YNWC的な日常

街の中でも季節を感じて暮らしたい。生き物や自然のの話を中心に美味しい食べ物、散歩のことなど綴っていきます

そろそろ梅の季節〜アミグダリンのお話〜

2022-06-05 07:17:00 | 食べもの



わたしは梅はジュース派です。

作り方は簡単。

買ってきた梅は洗ってヘタを取り除き冷凍庫で一昼夜。
梅ジュース作りでは、このヘタを取る作業が最重要課題。

へたが残るとえぐみが出てしまいます。また、梅は傷つけないように丁寧に。皮が裂けるとジュースが濁ってしまいます(小さな傷は包丁で取り除けばリカバーできます)。

ちょっと手間ですがテレビでも見ながらやればあっという間。出来上がりを想像しつつ、のんびりやれば、気分もリセットされて良いリフレッシュタイムになります♪



梅が完全に凍るのを待って、次の行程へ。用意するのは、熱湯消毒した保存瓶、冷凍梅、それと同量の氷砂糖。これだけです。熱消毒が大変な場合はアルコール消毒でもOK,

梅と氷砂糖を保存版の中に交互に入れれば仕込み完了♪



冷凍梅を使うと、細胞が壊れやすく常温のものより早くエキスが出るそうですが、その分風味が少し落ちるとの情報もあります。

また、早くエキスが出るという利点を生かすなら氷砂糖より上白糖、上白糖よりグラニュー糖が早く溶けるんだそうです。砂糖は何を使っても良いとのことですので、色々比べて、好みのものを見つけ出すのもいいのかな?

…と思いつつ、面倒なのであるものでちゃちゃっと。あまりこだわらず、とりあえず作る派(笑)



さて、ウメの実のお話。
「生の梅は毒があるから食べると危険」というのは有名なお話。

青酸があるらしいなんて聞くとなんだか恐ろしくなります。

正確には、ウメをはじめ、バラ科のアンズ、モモ、ビワ、アーモンドなどの種や若い実には青酸配合体(シアン配合体)である「アミグダリン」という成分が含まれているそうです。これが酵素で分解されるとシアン化水素(青酸)を発生するので注意が必要とのこと。

もっとも、致死量に至るにはかなりの量の青梅を摂取する必要があるため、1つ2つでどうにかなる話ではないようです。ただし、子どもは少量でも致死量に達することがあるので要注意です。

また、種の中の核には特にアミグダリンが多いため、やはり注意するに越したことはありません。



あんずの種の核である「杏仁」などはその代表格。

よって、これらの食材を扱うときには、アミグダリンを分解する酵素の働きをなくすため加熱します。

酵素は40度の熱で活力を失うため、ジャムにするために加熱すれば安心です。

またアミグタリンは、果実が成長すると次第に消失するのですが、ジュースやお酒につける、梅干しにするなどの加工を施すと、砂糖・酒・塩などの成分により加水分解が進み無毒化されるそうです。



植物が毒を含むというのは、動物に食べられないための知恵ともいえます。自分で養分を作り出せる植物は、動物に摂取されることが多い運命。そのための自衛策の一つが「毒」。

未成熟な種に多く含まれているというのは納得がいきます。そして、成熟したら、食べて種を運んでもらうために毒がなくなる。

よくできてるなぁ…



そして人は、その毒を薬として利用したりもするわけで…

いやはや人間の知恵というのも本当にすごい。地球上の生物はいつも知恵比べですね。

ちなみに梅には毒だけでなく、体に良い酸やポリフェノールなども含まれています。

そのため、梅ジュースを飲めばビタミン・ミネラルの吸収を高めたり、食欲を増進させたり、むくみを解消したり、老化の原因である胎内の酸化を抑えたり…、などなどの効果も得られるとのこと。

暑い夏には梅ジュースが効きますよね♪

植物の恩恵に感謝!!!!!




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