きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

きみに読む物語 

2021年01月23日 | アメリカ・イギリス



裕福な家の娘と、貧しい青年の恋愛物語。
どストレートな純愛ものが観たい、そんな気分にぴったりでした。
冒頭の、夕焼けにそまった真っ赤な風景をゆっくりボートが進んでいくシーン好きです。
そこからすっかり物語に没頭しちゃいました。

時代は1940年、材木置場で働く貧しい青年ノアは17歳のアリーに一目惚れ、
「運命の恋」とか「身分違い」とか、懐かしささえ感じる言葉が浮かんできます。
そして、アリーの両親は二人の仲を認めず、遠く離れ離れに、、ノアが1年間毎日出した手紙も届かず音信不通に、
今ならSNSであっさり連絡とれちゃいますからねぇ。

道端で寝っ転がって信号機を見上げたり、ボートで雨にびしょぬれになりながら大笑いする二人の姿に、
好きな人といて幸せってこういうことだよなぁって、惹かれあうってこういうことだよなぁって素直に思ったし、
そうやって思える自分で良かった(なにそれ、笑)

命がけでひとりの女性を愛した。
出会った瞬間から迷いなく、音信不通になっても彼女と約束した家を建てることに没頭して、
そして人生をまさに終える瞬間まで彼女のことだけを考えて生きた人生。
こんなことある?
いや、あるんですよ!
だからこの物語は美しいんです。

ゴズリングさんが一躍有名になった作品。
決して二枚目俳優ではないんだけど、彼の美しさが際立ってましたね。
アリーもとても魅力的な女性で、一途に愛してもらえる女性なんだと思わせる可愛らしさと素直さがあった。

現実的な話、純愛ということではなく、
あんな風に終わりを迎えられたらいいかもです。



きみに読む物語(原題:THE NOTEBOOK)  2004年 
監督:ニック・カサヴェテス
出演:ライアン・ゴズリング、レイチェル・マクアダムス、ジーナ・ローランズ、ジェームズ・ガーナー、ジョーン・アレン

家族とひと夏を過ごすためにノース・カロライナにやって来た良家の子女アリー(レイチェル・マクアダムス)は、地元の青年ノア(ライアン・ゴズリング)から熱烈なアプローチを受け、やがて愛し合うようになる。

ジョゼと虎と魚たち

2021年01月14日 | 日本


今年一本目を何にするか、、、しばし迷った結果アニメ。という私的には珍しい選択となりました。

実写版が大好きなんですよ!
「ジョゼと虎と魚たち」 
⇒⇒ ジョゼと虎と魚たち 2003年

田辺聖子さんの原作だということも当初は知らなくて、
映画作品として妻夫木くんと池脇千鶴のジョゼが私の中で完成されてたんですけどね、
評判がよさそうなので、ちょっと観てみようかと思いました。

ジョゼと恒夫が坂道で出会って、おばあちゃんが死んじゃって足の悪いジョゼが独りになるという設定はほぼ同じなんだけど、
似てて非なるもの、似てるけどかなーり違うもの、なので実写版との比較は意味がない気がします。
だってジョゼのおばあちゃん、お金を残してくれたからしばらくは暮らすのに困らないって言ってた。
川沿いに建ってる家は古いけど素敵で、これは相当違うお話になるよね、そりゃ。

大学生の恒夫には夢があって、そのために勉強もバイトも全力で頑張ってる。
ジョゼは絵を描くことが好きで海を描く毎日だけれど、それを仕事とすることは「夢」であると諦めている。
今回登場した「自作の絵本」という新たなツールが素敵で、ちょとだけ涙しました。
二人の出会いと恋愛の物語であると同時に、夢にどう向かっていくか、という物語でしたね。

でもそのなかにちゃんと、ジョゼのエピソードと虎と魚たちのエピソードが原作通りに盛り込まれてて面白かった。
二人がキスした後の会話も、原作から引用されてるんですよね(原作は体を重ねたあとの会話だけど)

あまりにも有名な「ジョゼと虎と魚たち」、今回は原作を読んでみたんだけど、30ページくらいの短編小説なんですよね。
だからこそ映画作品として自由に膨らませることができる、これはまさに原作の力だなと思いました。



ジョゼと虎と魚たち  2020年
監督:タムラコータロー
声優:中川大志、清原果耶

幼いころから車椅子生活で一日のほとんどを家の中で過ごしているジョゼは、ひょんなことから海洋生物学を専攻する大学生の鈴川恒夫と出会う。卒業後に留学すべくアルバイトに精を出す恒夫は、ジョゼの祖母からあるアルバイトを依頼される。自分の話し相手となった恒夫にジョゼは毒舌をふるうが、彼はひるむことなく率直に向き合い、やがて二人は心の距離を縮めていく。

おらおらでひとりいぐも

2020年11月26日 | 日本


感想が難しいな、、、、

予告編では、桃子さんの脳内から登場した寂しさ1、2、3が賑やかで楽しそうだし、
原作者の若竹さんのインタビューを読めば、これは私の話だ!としか思えなくて観に行ったわけです。
さらに主演は田中裕子さんですよ、若い頃が蒼井優さん。これは観なくちゃ!、、、と。

シュールさ満載ではあったけど、意外と普通な、、、
そう75才の一人暮らしにそんな劇的なことなんて起きないんです。そりゃそうだ。
誰に何にせかされることなく暮らしていると、そりゃもーのんびりしてます、そして毎日同じことの繰り返し。

息子や娘との関係性も微妙だけどそこはサラっと、だいたいどこの家だってなんだかんだあるもんね。
若い頃を思い出して思うところあっても、物語に大きな展開はなく、すべては桃子さんの思考のなかのことで、
だからね、だからある意味とてもリアル。
シュールでファンタジーっぽけど、とてもリアルだなと感じましたね、はい。

東京オリンピックの年にお見合いを嫌がり故郷を飛び出した桃子さん。
新しい女として生きるつもりだったのに、結局誰かのために生きる人生を送り、気が付けば自分ひとり。
なんかもー、私の話だわ(注、夫は存命)

「周造を亡くして死ぬほど寂しかったけど、自分の翼で羽ばたける気がして自由になった」
そのあたりをもっと実感したかったけど、桃子の脳内世界の物語なので、どうしても語り口調になりがちなんでしょね。

腰にモーラステープを貼る姿、ゴキブリとバシッと闘う場面。
味噌おにぎりのデカいこと!
あんなでかいの食べられる?周造さん背が高いから大食いだった?とか想像しちゃった。
図書館での司書さんとのやりとり。
朝起こしに来る桃子さんの脳内から登場したマイナス思考のおじさんはナニ?(笑)
自分が老けることより娘が老ける方がショック、、って言ったときは吹き出しそうでした。
そういう何気ない日常の風景が面白くて、観終わってからもいろいろ思い出します。
桃子さんの心の声が蒼井優さんだったのも良かったなー。

以上、総じて面白かったです。

余談ですが、桃子さんの家がまあまあのご近所で、ちょっとだけ親近感でした☆



おらおらでひとりいぐも  2020年
監督:沖田修一
出演:田中裕子、蒼井優、東出昌大、濱田岳、青木崇高、宮藤官九郎、田畑智子
原作:若竹千佐子

1964年、日本中に響き渡るファンファーレに押し出されるように故郷を飛び出し、上京した桃子さん。あれから55年。結婚し子供を育て、夫と2人の平穏な日常になると思っていた矢先…突然夫に先立たれ、ひとり孤独な日々を送ることに。図書館で本を借り、病院へ行き、46億年の歴史ノートを作る毎日。しかし、ある時、桃子さんの“心の声=寂しさたち”が、音楽に乗せて内から外から湧き上がってきた!孤独の先で新しい世界を見つけた桃子さんの、ささやかで壮大な1年の物語。

モリのいる場所

2020年11月14日 | 日本


そこが世界のすべて、小宇宙。
居心地よさそう。
蟻も、トカゲも、蛙も、葉っぱも、石も、鳥も、人間も、吹く風さえも、そこに住む同等の住人なんだろうな。

タイトルの「モリ」とは洋画家・熊谷守一さんで、実在の方なんですね。

後で調べたら、シンプルで素朴な絵を描かれてるけど、
若い頃は闇の深い絵も描かれてて、
お子さんの5人のうち、3人を赤貧で亡されてて、
いろんな経験を経て晩年をあの庭で過ごされてたんですね。

山崎努さんと樹木希林さん、名優お二人の佇まいだけで惹きつけられます。
お手伝いさんの池谷のぶえさんも素敵でした。

食事シーンが素晴らしくて美味しそうで、生きることは食べることだなって思う。
みそ汁のアゲははさみで切って、ウインナーはペンチでつぶして、
笑っちゃったけど、年とってもあんなふうに毎日豊かに美味しそうに食事をして生きていきたい。

モリが「みんな、学校がなくていいな」って言ったので、学校って何だろうって思ったら、画室のことだったみたい。
おくさんに「ほら」ってせかされて、普通の家庭の会話が可愛らしい。
ドリフのコントとか、ジュリーとか、宇宙人でさえも許容するもんね、遊び心が満載でした。

余談ですが、エンドロールで林与一さんの名前を見つけて、どこに出演されてたのかと思ったら、
なんと冒頭の昭和天皇を演じてらっしゃったみたいで、びっくりしました。



モリのいる場所  2017年 
監督:沖田修一
出演:山崎努、樹木希林、池谷のぶえ、加瀬亮、吉村界人

画家の守一(山崎努)は、草木が生え、いろいろな種類の生きものが住み着く自宅の庭を眺めることを30年以上日課にしていた。妻と暮らす守一の家には、守一の写真を撮る若い写真家の藤田、看板を描いてもらおうとする温泉旅館の主人、隣人の夫婦など、来客がひっきりなしだった。

⇒⇒ シネマドリ

罪の声

2020年11月14日 | 日本


昭和の未解決事件、グリコ森永事件をモチーフにした作品。
最高に面白かった!

言い方に語弊があるかもしれないけれど、最高の社会派エンタメドラマ、しかも何話もあるようなドラマを観終わったようなずっしり感ありましたね。もしくは良質な長編小説の読後感のような。
映画を観終わった感想としては適切じゃないのかもしれないけど、2時間20分でこれだけの濃密なものを観たんだという驚きがありました。

社会的事件を暴く物語ではあるんだけど、犯罪に声を利用された3人の子供たちの物語を絡めているところが今作の肝で、そこがね、泣けましたわ。
社会に対する怒りや不満に対する主義主張はあるとして、そのことで子供が巻き込まれていく不条理。現実にテロ事件が世界で頻発し子供が巻き込まれる現実があるわけで、そこへ思いを馳せ、子供たちの未来を願う気持ちが込められている。

前半は取材により次々と明らかになってくる登場人物の多さに、把握するのが大変だったけど、テンポが良かったし、出てくる人たちが妙に懐かしかったり、脚本家の野木さんゆかりの俳優さんがたくさんでちょっと楽しかった。
3人の子供たちの行く末の話になってきたら、もう完全に物語に引き込まれました。

最初は新聞記者の阿久津からの視点と、テーラーを営む曽根の視点と両方から始まったんだけど、途中で合流してバディもののような展開になったのも良くて、事件をエンタメのように記事にすることに疑問を感じて社会部から離れた阿久津と、地道にテーラー店を営む職人の曽根の対比も面白かった。
脇を固める俳優陣が素晴らしかったのはもちろんですけど、小栗旬と星野源の二人が最高でした。

凪のお暇 獣になれない私たち アンナチュラル 逃げ恥 重版出来 etc.
大好きなドラマばかり。
誰もが知る良質なドラマ作品を作り続けてきた脚本家 野木亜紀子さんと、土井裕泰監督の作品。さらに原作も面白いとなると、これはもう観るべきでしょ、とお勧めしたい作品。

エンディング曲もしみましたわ。この曲でまたまたぐっと来ます。



罪の声  2020年  ☆☆☆☆☆
監督:土井裕泰
原作:塩田武士
脚本:野木亜紀子
出演:小栗旬、星野源、松重豊、古舘寛治、市川実日子

新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は、昭和最大の未解決事件の真相を追う中で、犯行グループがなぜ脅迫テープに男児の声を吹き込んだのか気になっていた。一方、京都でテーラーを営む曽根俊也(星野源)が父の遺品の中から見つけたカセットテープには、小さいころの自分の声が録音されていた。その声は、かつて人々を恐怖のどん底に陥れた未解決事件で使用された脅迫テープと同じものだった。


劇場版「鬼滅の刃」無限列車編

2020年11月10日 | 日本



原作もTVアニメも未見。そもそもアニメを観ない夫と私二人で観てきました。
映画館の入り口のポスターはずら~~~と全部「鬼滅の刃」でした、凄まじい人気です。

大正時代が舞台。竈門炭治郎は鬼に家族を惨殺され、鬼になった妹・禰豆子を人間に戻すための旅に出る、という前情報のみ。
初見でも楽しめる、誰かのそのひとことを信じて、そしてIMAX初体験、それも楽しみでした。

開始早々、意外とコミック要素があって、いかにもな漫画的なタッチになって、ちょっとこれは没頭できないかも、、と不安になったけど、大丈夫。
このイノシシの顔した人は人間じゃない?妖怪?などと思いながらも、次第に没頭できました。(あれは被り物なのね)
禰豆子が箱に入っている理由もちゃんと理解できたし、
原作が漫画だからか、もしくは初見者に優しいからなのか、会話が多くて説明過多なところがあるのでわかりやすかった。
もうちょっと余白があっても良かったですけどね。

各々のキャラクタも際立ってて魅力的でした。
特に煉獄さんは男気があって母親とのエピソードに泣かされました、炭治郎かと思ったらこれは煉獄さん物語でしたね。
初見でも十分楽しめました。

IMAXで観て大正解。
戦闘シーンの映像はド迫力で綺麗、お腹に響く音響が素晴らしかった。

それにしてもビッグウェーブに乗ったなぁって思いますね。

劇場版単体じゃなくTVアニメ含めての感動もあるはず、今からでも観てみようかなぁと思わせる面白さでした。



劇場版「鬼滅の刃」無限列車編  2020年
監督:外崎春雄
原作:吾峠呼世晴

蝶屋敷での修業を終えた“鬼殺隊”の竈門炭治郎は、短期間で40人以上が行方不明になった“無限列車”を捜索する任務に就く。妹の竈門禰豆子を連れた炭治郎と我妻善逸、嘴平伊之助は、鬼殺隊最強の剣士“柱”のひとりである炎柱の煉獄杏寿郎と合流し、闇を進む無限列車の中で鬼を相手に戦い始める。

82年生まれ、キム・ジヨン

2020年11月10日 | 韓国



韓国で社会現象とまで言われた2016年発表の小説。日本でも平積みでたくさん書店に並んでましたよね。
ジヨンって当時もっとも女性に多くつけられた名前だそうです。
だからキム・ジヨンさんはたくさん存在していて、あなたの話でもあり私の話でもある。

すごーくざっくり言っちゃうと、特別なことは起きない、比較的どこにでもありそうな話。
ストーカーとかトイレ盗撮とかあんなの現実にあったら怖いと思うけど(犯罪だよ)、
姑との会話とかは、友達からたくさん聞かされた話とほぼ一致してるし(私は姑の苦労なしで来ちゃったので)
ゆっくり休んで、、という一見優しそうな夫からの言葉に、じゃ誰が夕飯つくるのよ!と心の中で叫んだり、
あるあるの話満載なんですよね。そういう意味でリアル。
でもそれで精神を病むのはよほどのことで、先日観た「はちどり」もしかり、男性優位は日本の比じゃないくらい韓国では根深いものがあるんだろう。

休日の朝、ベットの上、仕事を再開したいという妻に対して、君が幸せなら僕はいい協力するよ、という夫。
と、同時に二人目の子供を作ろうと優しく誘ってくる夫。
コンユだから許す、、、じゃない、あかーん(笑)
言ってることとしてることが矛盾しすぎて笑っちゃいました。
でもこれが現実なんですよね。
夫がコン・ユってのがずるくない?(あ、ずるくないです、素晴らしいです)
小説とはラストが違うらしいですね、問題提議しつつ、ラストはやさーしくまとめた印象でした。

そもそもね、子育てを家庭内でやりなさいっていう社会が続く限りは解決しないですけどね、国が子供を育てる環境を完備しないと。という話は映画と離れちゃいますけど、私はそう思います。



82年生まれ、キム・ジヨン(原題:82년생 김지영)  2019年
監督:キム・ドヨン
出演:チョン・ユミ、コン・ユ、キム・ミギョン、コン・ミンチョン

結婚を機に仕事を辞めたジヨン(チョン・ユミ)は育児と家事に忙殺され、時に閉じ込められているような感覚に陥ることがあった。ある日、ジヨンは他人が乗り移ったかのような言動をするようになり、さらにその時の記憶は全くなくなっていた。夫のデヒョン(コン・ユ)はジヨンにその真実を告げることができずにいた。

薬の神じゃない!

2020年11月10日 | 香港・台湾・中国



評判の良さと「薬の神じゃない」という映画タイトルに惹かれて観てまいりました。
毎回思うけど新宿武蔵野館、リニューアルしてから素敵になったね。次に観たい作品も見つけてきました。

なるほど、納得の面白さでした。
中国やインドが舞台だからもっと混沌としてるかと思いきや、いえいえ、真面目で真っ直ぐな作品だった。

高額な治療薬代に苦しんだ白血病患者がインドから安価なジェネリックを手に入れて逮捕された、2014年に中国で実際に起きた陸勇事件という実話がベースの物語。
社会性が強い内容だけど、テンポも良くてしっかりエンタメしていて面白かった。

一番の病は貧困。

怪しげな漢方薬で生計をたてながら家賃も払えない主人公が、正義の男へと成長するべたな展開ながらも、説得力あるし応援しちゃうし、ラストは感動で涙しました。
満足度の高い、観て損はしない、いい映画だったわーー。

これは余談だけど、白血病患者の話なので感染を恐れてみんなマスクしてるんですよね。
で、こいう状況なので、こっちもマスクして鑑賞してる、、、
お互いマスクして向き合ってる感じがなんかちょっと不思議だなーって思ったのでした☆



薬の神じゃない!(原題:我不是薬神)  2018年  ☆☆☆☆☆
監督:ウェン・ムーイエ
出演:シュー・ジェン、ワン・チュエンジュン、ジョウ・イーウェイ、タン・ジュオ、チャン・ユー、ヤン・シンミン

上海にある男性用の回春薬を販売する店の店主チョン・ヨン(シュー・ジェン)は、店の賃料が払えず妻にもあきれられていた。何の喜びもない人生を送っていた彼のもとに、ある日、慢性骨髄性白血病患者のリュ・ショウイーがやって来る。彼は国内で認可された高額な薬の代わりに、インドのジェネリック薬を仕入れてほしいとチョンに頼む。チョンは断るが、大金に目がくらみ、密輸と販売を行うようになる。

TENET テネット

2020年11月10日 | アメリカ・イギリス



もうちょっと前に観たんだけど、感想がまとまらないわけで←

難解だけど面白い、、という評判に行こうかどうしようかしばらく迷って、
とりあえず今こういう大きなスケールの作品が上映されているということに敬意を払おうと(大げさー)思い、
エントロピーの法則とはなにかを調べてから観てまいりました。

しょっぱなから置いてかれてる感半端ない。
そもそもクリストファー・ノーラン監督は観客にわかりやすく理解させるつもりはないらしい、というのを知ったうえで参戦したので、わからなくてもストレスゼロ(笑)

次第に世界観に慣れてきて、
あ、さっきのひっくり返った車のなかに実は主人公がいたんだ、、とか
あそこで主人公どうしが絡み合ってたんだ、、とか
うっすらとわかってきて、難解だけどなんか面白い、っていう前評判通りの状態に無事落ち着きました。

でももうちょっと人の感情の機微みたいなものをしっかり感じられたら、さらに面白かったかもしれないと思ったり。

過去に戻ったり先に進むタイムトラベルの話はよくあるけれど、これは逆行するんだよね。
ということは1年前からやってきた人は1年間逆行し続けるわけ??なんて思い始めると、もうそこで思考停止っす。
でも観終わった後に、たくさんの考察を調べて、へー、、ほー、、と感じる楽しさは満載でした。




TENET テネット  2020年 
監督:クリストファー・ノーラン
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、ロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、ディンプル・カパディア

ウクライナでテロ事件が勃発。出動した特殊部隊員の男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は、捕らえられて毒を飲まされる。しかし、毒はなぜか鎮静剤にすり替えられていた。その後、未来から「時間の逆行」と呼ばれる装置でやって来た敵と戦うミッションと、未来を変えるという謎のキーワード「TENET(テネット)」を与えられた彼は、第3次世界大戦開戦の阻止に立ち上がる。

チチを撮りに

2020年10月23日 | 日本



家族を描いたらピカイチの中野量太監督作品をもうちょっと観てみようと思いまして、2012年の「チチを撮りに」
監督の色がしっかり出てて、そしてやっぱりなハートウォーミングさでした。
面白かった。

「湯を沸かすほどの熱い愛」の宮沢りえお母ちゃんと同様に、渡辺真起子お母ちゃんも肝が据わっててかっこいい。
自分の尺度で生きる強さがある、誰に頼ることなく自分の足で立ち、真面目にしっかり暮らしてる。
だからあんないい子が育つんだな。
お母ちゃんの逞しさが娘たちに受け継がれてる。

女を作って去っていった父は酷いんだけど、きっと引っ張られるとそっちに行っちゃう優しい人だったんだろうな。
だって迎えてくれた父の弟さん、あぁ兄弟だなぁっていう優しさがあって、やっぱり奥さんに引っ張られてるっぽい。
(っつか、旦那が頼りないと奥さんは必然的に強くなるんだなと思ったりもした)

でも家族に愛されてたのは葬儀の様子から想像できる。
ひとり残された息子もなんだかわかんないくらいいい子でね、お父ちゃん似なのかな我慢する子なのかも。

出てくる人みーんないい人だった。
川に落ちた靴を釣り竿で取ってくれる青年たちもいい子だった。
さらに昼キャバに来るサラリーマンのあいださんまでいい人に見えてくるというのはなんでだろう、、(笑)

父とチチとか、マグロのくだりとか、これはご愛敬ってことで。
ここにお父ちゃんがいるから、お墓参りはいいねって考え方、突飛だけど嫌いじゃないです。





チチを撮りに  2012年
監督:中野量太
出演:柳英里紗、松原菜野花、渡辺真起子、滝藤賢一、小林海人

14年前に父親が出て行ってから、葉月(柳英里紗)と呼春(松原菜野花)の姉妹は母の佐和(渡辺真起子)と3人で暮らしている。ある日、音信不通だった父が末期がんで死の床にあるという知らせが入り、2人は母に見舞いに行ってお別れしてくるようことづかる。彼女たちはしぶしぶ出掛けて行くが、道中で父の訃報を知り途方に暮れる。