西川美和監督、役所さん、太賀くんですからね、楽しみに待ってました。
公開初日一本目で鑑賞いたしました。
映画タイトルがあそこで出るとはね、参りました。
そして「すばらしき世界」の意味も、超~~納得です。
堅気の世界と無縁に生きてきた、真っ直ぐな性格と不器用極まりない三上を演じる役所さんのパワーたるや、、もー最高です。
そんな役所さんとがっつりタッグを組んだ太賀くんも良かったねー。
レールから外れた人に不寛容な世の中ではあるけれど、三上に降りかかる問題は、結局は彼自身が起こしているとも言えるわけで、ハラハラするわー、家族だったらたまったもんじゃない。でも彼はそういう世界しか知らないからそうならざる得ない人生を過ごしてきてしまった。
堅気になって真っ当に仕事をして暮らしたいと願い、必死に行動する三上だから、理解してくれる人いたんだよね、そんな世界に戻ってこられて良かった。
生まれ育った施設で思い出を共有できたことで、自己の拠り所にふれて落ち着いた気がして、五十男の三上が可愛くて応援したくなる。
「元に戻らないでくださいね」の言葉も泣いた。津乃田の人生もちょっと知りたい気持ちになりました。
キムラ緑子さんが言ったセリフがすべてだったなぁ、いいセリフだった。
応援してくれる人がいるから頑張れるんだよね。
でも応援の仕方が力入ってなくていいんだよね、「今日は孫が来てるからまた」って、、、(笑)
彼はすばらしき世界に戻ってこれたんだよね、悲しいけど良かった。
ラストの余韻がすばらしいです。
すばらしき世界 2021年 ☆☆☆☆☆
監督:西川美和
出演:役所広司、仲野太賀、六角精児、北村有起哉、長澤まさみ、梶芽衣子、橋爪功
下町で暮らす短気な性格の三上(役所広司)は、強面の外見とは裏腹に、困っている人を放っておけない優しい一面も持っていた。過去に殺人を犯し、人生のほとんどを刑務所の中で過ごしてきた彼は、何とかまっとうに生きようともがき苦しむ。そんな三上に目をつけた、テレビマンの津乃田(仲野太賀)とプロデューサーの吉澤(長澤まさみ)は、彼に取り入って彼をネタにしようと考えていた。