
小学校の卒業と同時に、団地から出ないで団地の中だけで生きると決めた渡会悟くんの17年間の物語。
まずは、この突拍子のない設定に惹かれます。
そう惹かれます、私は。
だって周りは自分のことを小さい頃から知っている人ばかりで、友達もいて、
仕事も探せて、恋もして、特別な不自由もない。
同じことが繰り返すけど、とてつもないの安心感。
その安心感に憧れる。
男の子が乗り越えるとこもちゃんと経験する。
この映画、PG-12指定だったのね。
知らないで観てたからドキドキしちゃいました。
リアルなんだもん、、(笑)、 これ誰かと一緒に観るとちょっと恥ずかしいかも。
なぜ団地から出ない人生を選んだのかという理由が終盤になって明かされて、
なるほどそういうことかと合点がいきました。
強くなろうとしたことも、団地を見回っていたことも、すべて理由があった。
そうだったのか、、
悟くんは不器用だけど、決めたことはやり抜いて、ゆっくりゆっくり結果を残していく。
ちゃんと力をつけてたね、偉いよ。
辛い経験をゆっくりゆっくり乗り越えてた。
何も言わずにただ見守っていたお母さんの姿を思い返して切なくなりました。
ケーキ屋さんとしての技術も身に着けて
婚約もしたし、破談も経験したし
友人の、精神病院で電気ショック治療という辛い経験もして
団地の人を守るという決意の、日々の努力がちゃんと決する出来事も経験した
色んなものを乗り越えたねぇ。
なんでかな、
そのいろんなことが自分と重なって懐かしい。
団地の中が自分のすべての世界、、と似たような経験を子供の頃にしてるんじゃないかな。
濱田岳くんがあまりにもはまり役で、愛おしいとさえ感じました。
面白かった。
みなさん、さようなら 2012年 ☆☆☆☆☆
監督:中村義洋
出演:濱田岳、倉科カナ、永山絢斗、波瑠、大塚寧々
1981年、小学校を卒業した13歳の悟(濱田岳)は、担任教師の静止を振り切り団地の外へ一切出ずに生活していくことを宣言する。才色兼備な隣人の松島(波瑠)にはその無謀な計画は鼻で笑われるが、彼は中学にも行かずに独自の信念に従った生活を確立していく。母親のヒーさん(大塚寧々)は、そんなマイペースな息子の姿を優しく見守っていた。
この映画、見て胸がいっぱいになっちゃった。
悟ちゃんが、
自分で決めて自分の足で
一歩一歩 人生を歩んできたことの
そのひとつひとつが こんなにも
胸に迫ってくるとは
息子を信じて
「誰が何と言おうと、心配することなんか、なにもない」って
静かにただ、信じて信じて見守ったお母さんの姿。
(↑韓国ホームドラマにはこう言うお母さんは
あんまり出てこないよねぇ、笑)
大きな出来事がなくとも
誰もが知っている大企業で沢山の給料を
もらわなくとも
悟ちゃんの人生は、悟ちゃん自信が薄紙をかさねるように
きちんと作ってきたね。
すごいなあ
終盤、鍛えてきた武道の腕を見ることができた
シーンは涙でよく見えませんでした。
ケーキ教室に
何人もの奥さんたちが来てくれた時も胸がいっぱい。
昭和の、なつかしいいろんなものがたくさん
でてきたよね。
昔、うちにあったなあ。って思うアイロン。
なつかしい 花模様のホーローのおなべとか。
何度も出てきたティッシュの名前が「パピルス」って
この映画の茶目っ気~~
(なんか、そういう名前の賞かなんかとったんじゃ
なかったっけ?)
それと、たしか、デッカイ、レースの衿のブラウスが
でてきたでしょ なつかしい~~70年代?
こどもが
昨日まで乗り越えられなかったことを
「あれ?」って 何気なくできるようになることがあるじゃないですか。
悟ちゃんが階段降りるシーンでは、、そんなこと思いました。
悟ちゃんの人生は、ちゃんと手作りだ。
だからすごいんだ。
>大きな出来事がなくとも
>誰もが知っている大企業で沢山の給料を
>もらわなくとも
>悟ちゃんの人生は、悟ちゃん自信が薄紙をかさねるように
>きちんと作ってきたね。
そこなんです、そこそこ~!
地に足をつけて自分の人生を生きるってことは
どういうことなんだろうって考えさせられました。
団地の風景が懐かしいこともあって
なんか自分の人生と重ねて考えちゃうんですよね。
狭いご近所の空間で生きていても
世界を渡り歩くような生き方でも
結局人は目の前にいる人しっかり関わり合って生きることが一番大事なことで
大事なことはみんな同じ、
自分の人生を手作りでしっかりと暮すことが一番大切なんですよね。
ホント、悟ちゃんに教えてもらいました。
いい映画だった~~♪