やっぱりなんといっても樹木希林さんの存在感ですよね。
和装の着こなしに立ち振る舞いの美しさ、物腰の柔らかさ。
多くは語らずとも本質が伝わる説得力と包み込まれるような暖かさ。
あんな先生がそばにいる人生は豊かですよね。
ほとんどの場面が茶道の稽古なんですよね、稽古を通して主人公がいろんなことを学んでいく。
茶道は二十四節気の季節のうつろいの美しさを感じ、感性を研ぎ澄ましてその瞬間を作法とともにお茶を楽しむもの。残念なことに茶道に縁なく生きてきたけど興味深いです。
「お茶はまず形から入るのよ。形を作ってから中身を入れていくの」
一朝一夕にはできないですよね。
世の中には、「すぐわかるもの」と、「すぐわからないもの」の二種類がある
すぐわからないものは、長い時間をかけて、少しずつ気づいて、わかってくる
「お茶が教えてくれた15のしあわせ」森下典子さんの実体験が原作となってます。
毎週土曜日にお茶を習う。
なにげない日々の暮らしの幸せ、家族のありがたさ。
私的には典子の母親世代なので、ちょっと不器用な娘を見守る感覚があって、娘を案じるお父さんの存在は胸に来るものがありました。
なんでもそつなくできるわけではない典子と、髪をパーマして派手な印象のお洒落な従妹の美智子(多部ちゃん)の二人の対比が楽しくて、それぞれ着物も初々しく似合ってて、アンバランスなんだけどしっくり来てるところも良かった。
背筋が伸びて、姿勢が良くなった気がする、静かな良い映画でした。ただ脚は痺れるなぁ~。
日日是好日 2018年
監督:大森立嗣
出演:黒木華、樹木希林、多部未華子、鶴見辰吾
大学生の典子(黒木華)は、突然母親から茶道を勧められる。戸惑いながらも従姉・美智子(多部未華子)と共に、タダモノではないとうわさの茶道教室の先生・武田のおばさん(樹木希林)の指導を受けることになる。
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