きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

ひとよ

2019年11月22日 | 日本



数少ない私の鑑賞作品の中でも今年一番だと思ってる「凪待ち」を
8月に観たばかりというのに、3か月後にまたまたこんな凄まじい作品を観せていただいて驚くばかり、白石監督、今最高にノッてる監督さんでございます。

家族ってなんだろってつくづく考える。

親は親だよ、だから子は子。
かけがえのない存在なのに、同時に足かせにもなりえる関係性。

自由を与えてあげたくて人殺しをした母と、
母が父を殺すという環境で生きるしかなかった子供たち。

3人の子供たちの性格や関係性の描き方が秀逸で、
タクシー会社で働く人たちも、すべての役者さんたちが素晴らしい!!!

なりたかったものがあったはずなのに、思い描いていた人生ではないけれど、
ともかく必死で頑張ってる。
音尾さんは漁師になりたかったとは!と笑っちゃいました。

雄二(佐藤健)の尖りっぷりや愛想のない口調とかね、腹が立ったもんね、
あんな感じの息子おるよね。

驚いたのは母親で、間違ってない、絶対に後悔してない!!っていう一貫した姿勢。
自分が迷ったら子どもたちが迷うからっていうのがその理由で、
コンビニでビニ本を、、とか、肝が座ってる、このお母さん。
学ぶところありました、母親はブレちゃいけないと、、、

その度胸でDVの旦那をどうにかできなかったかと思うけど、きっと若かったんだね。

次男の雄二はお母さん似だよね。
ぶつかってるけど、あんたら性格似てるよって思ってた。だから親子ってのは!、、、

もっと暗くてずっしり重いのかと想像していたわりには、それよりは気が楽に観られたのは
タクシー会社のみな様のキャラクタでしょうかね。
家族内で殺人が起きたってことは世間で知られていて、嫌がらせもあるけれど、
真っ当に仕事してるし、お母さんを歓迎してて優しい良い人たちです。

個人的にはタクシー運転手の堂下(佐々木蔵之助)と息子の今後が気になって仕方ない。
あのお父さんがお気の毒すぎて、でもあなたがわかったように、いつか息子もわかる日が来ますよね、、、祈ります。




ひとよ  2019年  ☆☆☆☆☆
監督:白石和彌
出演:佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、田中裕子、音尾琢真、
   筒井真理子、浅利陽介、韓英恵、MEGUMI、佐々木蔵之介

ある雨の夜、稲村家の母・こはる(田中裕子)は3人の子供たちを守るため夫を殺害し、子供たちとの15年後の再会を誓って家を後にした。事件以来、残された次男・雄二(佐藤健)、長男・大樹(鈴木亮平)、長女・園子(松岡茉優)は、心に傷を抱えたまま成長する。やがてこはるが帰ってくる。

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