きゃらめるぽっぷこーん

きっかけは韓国映画、今は興味の赴くままに観ます。mottoは簡潔に。radiotalkでラジオ配信始めました。

ゆれる

2012年09月17日 | 日本



描くのは「嘘」や「秘密」
それこそが人間の本質を浮かび上がらせると考えている


現在、映画公開中の「夢売るふたり」の西川美和監督のインタビュー記事を読んで興味を惹かれましてね。もともとこの映画は観たいと思っていたので、まずは事前準備として「ゆれる」を観ました。
面白かった。人間の心理の機微が、ここまでわかりやすく描けるって上手いなぁ。

秘密を隠そうとする感情自体に何かキーがある

誰にでもあるよね、日常生活の中にある嘘。
悪意や深い意図があるわけじゃない軽い嘘。
嘘を知ることで、関係性とか本音が見えてくる。
なんか、書いてることがえらく抽象的だな(笑)

香川照之、真木よう子、新井浩文、出演者が私のツボ過ぎるんですけど
オダジョーってこんなにいい芝居するのね。

タイトルが「ゆれる」っていうのからして洒落てるよね。
吊り橋で起きた転落事件で、裁判が進む中で、初めて兄と自分の関係に向かい始める。
木村祐一も検事としていい仕事されてたんじゃぁないですか。法廷シーンも見ごたえあったわ。

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男3人の無言の食事とか、洗濯物を干す父(伊武雅刀)とか、味わいがあるわ~。
ガソリンスタンドで働く店員の新井浩文が最後に登場するのもすごく好き。
何もない田舎の町だけど、ちゃんと真っ当に暮らしがある。刑期を終えた兄は待ってる人がいるところに帰ってくるのよ。
だから最後の「兄ちゃん」って叫ぶシーンと
なんとも言えない兄ちゃんの笑顔が良かったわ。
結論なんかないのよ、だって兄弟なんだからって思った。

無駄なものが一切なくて、必要なものが全部ある。
そんな印象の映画でした。名作でした☆




ゆれる 2006年  ☆☆☆☆☆
監督:西川美和
出演:オダギリジョー、香川照之、真木よう子、伊武雅刀、新井浩文、木村祐一

写真家の猛は母の一周忌で帰郷した。父と折り合いの悪い彼だが、温和な兄・稔とは良好な関係を保っている。翌日、猛は稔、そして幼馴染の智恵子と渓谷へと向かった。智恵子が見せる「一緒に東京へ行きたい」という態度をはぐらかして、一人で自然へカメラを向ける猛。そんな彼がふと吊橋を見上げた時、橋の上にもめている様子の稔と智恵子がいた。そして次の瞬間、そこには谷底へ落ちた智恵子に混乱する稔の姿だけがあった。

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