忘年会の話題が続きます。
冬の風物詩でありながら、一度も食べたことのないクエ(福岡ではアラと呼んでいました)。この度、大阪で初めてクエ料理の九絵家に行く機会に恵まれました(大阪のみなさん、ありがとうございます!)。因みに、クエは漢字で書くと本当に九絵、または垢穢なんですね。
クエというと長崎が有名ですが、和歌山沖でもクエが獲れるのだそうです。尤も現在は養殖が主流だそうですが、こちらのクエは天然もの。福岡にいた頃、「九州場所が始まるとフグとアラがなくなる」と聞いていたので、クエというと11月以降のイメージがあったのですが、実は産卵前に栄養を蓄える夏の時期もクエの旬なのだそうです。話術の巧みな、非常に面白い大将から色々とお話を聞かせていただきました。
これはハマチの刺身ですが、あとはクエづくし。
越乃寒梅の酒粕を使った、クエの酒粕炊き。
お酒も越乃寒梅・純米吟醸・無垢でした。精米歩合48%の山田錦を使用、とろりとして厚みがあり米のうまみが凝縮したお酒でした。
クエの薄造り。フグのようですが、味わいはクエの方があり、フグよりも美味しいのではないかと思いました。なるほど、場所が始まると町からアラが消えるわけです。
クエ鍋。鍋にしても、クエは味が濃く、タラのように身が固くなってしまうこともありません。
しっかりとクエと野菜のうまみが出たところで、締めの雑炊。
九絵家
大阪府大阪市西区江戸堀1-27-8 昭和江戸堀ビル1F
繻るに衣袽あり、ぼろ屋の窪田でした