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2019年の夏シーズン、テレビ朝日系列の木曜夜9時枠でスタートした新ドラマ。韓国ドラマのリメイクなんだそうです。
厚生労働相・警視庁共同管轄の日本法医学研究院に所属する一匹狼の解剖医=柚木貴志(大森南朋)が、なりゆきで新米解剖医の景(飯豊まりえ)とコンビを組む羽目になり、ぶつかり合いながらも様々な事件の真相を究明し、それを隠蔽しようとする権力に立ち向かっていくストーリー。
柚木と対立する法医学教授=伊達に仲村トオル、柚木の元カノにして警視庁捜査一課の管理官=千聖に松雪泰子、その部下に高杉真宙、課長に利重 剛、法医学院メンバーに佐津川愛美、吉田ウーロン太、院長に西田敏行、といったレギュラーキャスト陣。
同じ法医学モノでも、フジテレビの『監察医 朝顔』はより医者モノ寄り、こちらは刑事モノ寄りの作りで、サスペンス要素が多いだけに退屈はしません。
だけど『~朝顔』の丁寧さ、繊細さと比べて、こちらは実にワイルド、悪く言えば大雑把に作られてる印象で、韓国ドラマらしい強引さやテキトーさが随所で眼につきます。そこは日本人の誇りを持って改良して欲しかった。
事件内容や犯人像の陰湿さがまた如何にも韓流で、主人公のキャラクターは好みなのに私はイマイチ乗れません。
それでも切り捨てる気になれないのは、ヒロインの景がすこぶる魅力的だから。横柄で他者を寄せつけない柚木にもまったく臆せず、そのパーソナルエリアにグイグイ入っていく度胸の良さと、真相究明に注ぐあくなき情熱。
そんなアニメ的とも言えるヒロイン像を、飯豊まりえさんが嫌味なく生き生きと演じ、重苦しいストーリーに弾みをつけてくれます。彼女の存在が無ければ、これはちょっと観るに耐えない代物になってたかも知れません。
また、松雪泰子さんが監察医ドラマのパイオニア『きらきらひかる』('98) で演じられた敏腕刑事のその後を彷彿させるキャラクターを演じておられるのも、あの作品のファンだった私としては見所の1つになってます。彼女に馴れ馴れしく接する若手刑事役の高杉真宙くんも、イケメンの割りにはなかなか良い味だしてます。
もちろん主役の大森南朋さんも素晴らしく、これはかなりキャスト陣の魅力に救われてる作品と言えそうです。
けど、それだけで最終回まで観続けるかどうかは微妙なところで、その結論は第3話の出来映え次第という事になりそうです。(初回から引っ張ってる人気歌手殺人事件の真相なんか全くどーでもいい。あんな凡庸なネタで最終回まで持たせられると思ってるんでしょうか?)
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