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【京都幕間旅情】下鴨神社(賀茂御祖神社),卯年の初詣は京都有数の歴史湛える社殿に向かう

2023-01-25 20:00:12 | 写真
■卯年の初詣は下鴨神社
 卯年故に飛躍というよりも跳躍の一年としたいが初詣の話題が跳躍よりも漸くというのはご容赦頂きたいのです。

 初詣は、と毎年のように考えさせられるところです、気をつけていないとなにしろ神社のおおいまちなみですから、普段のつもりでご挨拶へと参拝したところが事実上の初詣になってしまう。そこでいろいろ考えたのですが、やはり京都でももっとも古い社殿にしよう。

 賀茂御祖神社、下鴨神社の名で親しまれますここは京都市左京区下鴨泉川町、街並みの中にあります実はかなりの街中の神社ではあるのですが、不思議な静謐のたもたれた、そして京都でも有数の歴史を湛える神社です、なぜここを初詣とえらんだかは、ないしょです。

 糺の森を抜けて行きますが、ここは市バスで堂々と本殿の近くにいってしまえばそれほど距離がない場所なのですけれども、参道、とかかれている道とともに、それほど多くはなくとも並んでいる茶店といいますか飲食店と、鴨川の流れの気配とともに歩みますと長い。

 鴨川の流れ、その水面はここからは見えないのですけれども、徐々に参道が糺の森となってゆく、その分水嶺というのでしょうか、街中にあります森の心証が濃くなってゆく。このあたりは太古から人々の営みがあったという、実際発掘すると縄文時代の遺跡が出た。

 新春、いや春という文字を入れるにはまだまだ寒すぎる季節ですが、気づけば確かに位置が留出もあるにも関わらず小さな梅の花がつぼみの先端を白くもしくは朱色に色づかせていまして、あと一週間、いや二週間の先にはもしかすると開花しているのではないかなあ。

 拝殿のその向こうに本殿が、という下鴨神社の気風はいつみても冷涼であり、なにか引き締まるようで迎えてくれるような風情があります、その理由をいろいろと考えてみるのですが、もしかするとみたらし池の水源と流れる水のゆれる水面が奏でる音ではないか、と。

 静けさ、というものは大切な心の平穏のよりどころなのですけれども、しん、と静まりかえりすぎますと逆に耳の奥にないはずの共鳴音がきん、と静けさの中で脳が音を作り出してしまいますので、何か小さくとも音があるほうが逆に静けさを感じるのかもしれません。

 下鴨神社は、官幣大社で在った歴史と共にいまは神社本庁の別表神社、二十二社の上七社であり、東殿に玉依姫命を、西殿には賀茂建角身命を祀る神社です、創建された時代は不詳ですが、崇神天皇年間には当地にあったとも言いまして、ここ詣でた方は数えきれない。

 神社ですので、しかし、ここは庭園が無く、落ち着いて長時間に物事を考えるという風情は湛えていないのだなあ、こう、なにか物事を考える際に、祈祷という祈りよりも思索との出会いに自社仏閣を見いだしている身の上としては、下鴨神社は探訪するところなのだ。

 伏見稲荷を参拝しますと、千本鳥居、ここを全部一周すると凄いことになるのですけれども、ここがある種、回遊式庭園以上に哲学的な場所である事に気づかされるのですよね。そして梅宮大社は、庭園がありますし北野天満宮は御土井と梅苑が庭園となっている。

 糺の森が、やはりこうした落ち着かせる場所なのだろうなあ、そんな個をと思いつつ、しかしこの季節には陽光のささない森の中というのはじっと佇むには気温がまだ厳しいものでして。しかし座って落ち着くには相応しい椅子なども散見でき、そういう場所だと思う。

 社殿は国宝指定されるまでは式年遷宮として常に新しい社殿を維持していまして、気のせいか気分さえ新しい、この為の費用が大変であった為騒動も起きてはいるのですが、多くの方と共にその一人二人となりまして、初もうでといいます新年の神前の挨拶としました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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