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【G3X撮影速報】明野航空祭2019,伊勢に舞う令和元年航空学校創設記念行事(2019-11-03)

2019-11-16 20:10:49 | 陸海空自衛隊関連行事詳報
■大空を往く自衛隊機大編隊
 本日は先日挙行されました明野航空祭、三重県伊勢市の航空学校明野本校での創設記念日の様子を紹介しましょう。

 明野航空祭2019、式典開始と同時に続々とUH-1J多用途ヘリコプターが離陸してゆきます。式典開始と同時に部隊が行進で入場整列し、旗の敬礼動作と共に迎えられた指揮官が訓示する、こうした自衛隊行事の流れが基本形と考える当方には一斉離陸には驚いた。

 AH-1S対戦車ヘリコプターも次々と離陸してゆく、機体に番号が記載されているのは航空学校教材、奥に待機しているのは中部方面隊第5対戦車ヘリコプター隊の機体です。式典開始と同時に一斉離陸、考えてみれば前来たのは確か2012年でした、随分変わりましたね。

 編隊離陸、明野航空祭と云えば並ぶ航空機の列線を背景に航空科隊員が整列し、航空機と水色が示す航空科部隊旗が航空祭というよりは駐屯地創設記念行事、という印象であったのですが、令和時代の明野航空祭、なるほど昨今は躍動感とともに開幕するという試みだ。

 国旗入場、日章旗が白地に真紅を染め抜いて群青の秋空に映えながら颯爽と車両にて入場し、来場者は一斉に起立し国旗を迎えます。厳粛な行事の情景ですが、何か目の前にUH-1やOH-1を二機か三機、この式典会場に見える地上展示へ残しておいてほしかったですね。

 航空学校長陸将の訓示。指揮官訓示も整列した隷下部隊の式典参加隊員へ呼び掛ける形式に慣れている当方としましては、来賓とOBと来場者と報道に直接向き合うかたちでの高空学校長挨拶、新鮮でした。ただ、背景に航空機が一機も居ない情景が、なにか寒い。

 大編隊、PowershotG3Xの長望遠ズーム能力が遥か彼方に編隊を組む機体を一望しました。PowershotG3Xと共にEOS-7Dを連結して撮影しているのですがPowershotG3Xの最大望遠は2400mm、EOS-7Dには新機材である100-400mm望遠を装着して撮影しています。

 TH-480練習ヘリコプターを先頭に大編隊を組む航空機、2012年以来の明野航空祭という話題ですが実はTH-480の編隊飛行を視るのも今回が初めてです、単機で訓練飛行する様子は何度か見たのですが、性能の関係でしょうか、伊丹や守山には飛来してくる事は無い。

 UH-1J多用途ヘリコプター、UH-60JA多用途ヘリコプター、OH-6D観測ヘリコプター、OH-1観測ヘリコプター、AH-1S対戦車ヘリコプター、CH-47JA輸送ヘリコプター、LR-2連絡偵察機、見よ堂々の大編隊、見上げる観衆上空を航過飛行する航空祭らしい構図です。

 OH-6D観測ヘリコプターは今年度末を以て最後の機体が除籍され、陸上自衛隊の、いや自衛隊全体での運用が終了します。海上自衛隊でも練習機として運用されていましたが既に除籍されており、MD-500シリーズとの自衛隊の長い付き合いが終幕、何か寂しいですよ。

 航空学校の機体が大編隊を構成します。AH-1S対戦車ヘリコプター、UH-1J多用途ヘリコプター、TH-480練習ヘリコプター、航空学校教官を中心とした編隊飛行です。このTH-480練習ヘリコプター編隊は航空学校本校と航空学校分校ならではのものといえるでしょう。

 TH-480練習ヘリコプターはアメリカのエンストロム社製でMD-500やシュワイザー333と総合評価方式での入札の結果取得されました。実はMD-500が採用されていたならば、軽観測ヘリコプターとしてOH-6Dの後継にOH-6DAとして運用されたのかもしれません。

 第10飛行隊のUH-1J多用途ヘリコプターとOH-6D観測ヘリコプター、青空に映えている、OH-6D観測ヘリコプターの自衛隊卒業式にはまさに伊勢の青空が卒業を祝う形です。UH-1J多用途ヘリコプターとOH-6D観測ヘリコプターは自衛隊の一時代を築いたもの。

 第5対戦車ヘリコプター隊のAH-1S対戦車ヘリコプター、AH-1S対戦車ヘリコプターは富士重工で96機がライセンス生産され、全国の各方面隊に五個対戦車ヘリコプター隊が編成、航空学校にも飛行隊の半数分の機体賀教材として配備、冷戦末期の本土を防衛しました。

 CH-47JA輸送ヘリコプター、LR-2連絡偵察機、こちらは遠く木更津駐屯地からの参加です。UH-60JA多用途ヘリコプターは航空学校の器材です。LR-2連絡偵察機は第1ヘリコプター団に集中配備されている機体でして、航過飛行の後はそのまま帰投してゆきました。

 UH-1J多用途ヘリコプター、UH-60JA多用途ヘリコプター、OH-6D観測ヘリコプター、AH-1S対戦車ヘリコプター、CH-47JA輸送ヘリコプター、LR-2連絡偵察機、祝賀飛行は一回航過飛行を行うのみ、航空自衛隊航空祭の様に何度も航過飛行はない、一回勝負です。

 OH-1観測ヘリコプタージュニア、AH-1S対戦車ヘリコプタージュニア、機動走行展示です。デフォルメ化こそされていますが、OH-1観測ヘリコプターとAH-1S対戦車ヘリコプターの形状、その特色をしっかりと再現されていますね。新しい明野航空祭の名物という。

 OH-1観測ヘリコプタージュニア、AH-1S対戦車ヘリコプタージュニア、機動走行展示には女性自衛官も参加していまして、女性の進出を象徴する展示となっているのですが、他の駐屯地とあわせて、なにか女性活躍が強調され過ぎており、逆に特別視される印象も。

 来賓はOH-1観測ヘリコプタージュニアとAH-1S対戦車ヘリコプタージュニアの妙技に注目していますが、UH-1J多用途ヘリコプター、UH-60JA多用途ヘリコプター、OH-6D観測ヘリコプター、AH-1S対戦車ヘリコプター、CH-47JA輸送ヘリコプター、戻ってきた。

 TH-480練習ヘリコプター、UH-1J多用途ヘリコプター、UH-60JA多用途ヘリコプター、OH-6D観測ヘリコプター、AH-1S対戦車ヘリコプター、CH-47JA輸送ヘリコプター、滑走路へ着陸すべく進入します。画面いっぱいに収まる分、航過飛行よりも迫力が凄いです。

 AH-1S対戦車ヘリコプターとUH-1J多用途ヘリコプター、編隊で滑走路へ、AH-1S対戦車ヘリコプターもUH-1J多用途ヘリコプターも原型はベル204中型ヘリコプターですので、遠くから小さなシルエットだけを見ますと一瞬、同型機の四機編隊にみえてしまいますね。

 観閲行進のようにAH-1S対戦車ヘリコプターが会場正面を飛行します。背景には民有地の太陽光パネルが。実はこの滑走路上観閲飛行は駐屯地外柵沿いの道路から撮影しますと真正面から単縦陣で見えるという。AH-1S対戦車ヘリコプターの単縦陣飛行は、迫力が凄い。

 OH-6D観測ヘリコプターとUH-1J多用途ヘリコプター、OH-6D観測ヘリコプターの卒業披露式典ともいえる。もっともOH-6D観測ヘリコプターは180機調達されるも後継が33機のOH-1観測ヘリコプター、なにか統廃合される学校の卒業式を思わせてしまいますよ。

 UH-60JA多用途ヘリコプターとOH-6D観測ヘリコプター、映画のブラックホークダウンを思わせる、組み合わせですね。もっとも映画のブラックホークダウンのコンビ、あれはMH-60特殊戦ヘリコプターとMH-6特殊戦ヘリコプターの組み合わせですが。原型は同じ。

 CH-47JA輸送ヘリコプターとUH-1J多用途ヘリコプター、とおもいきやCH-47J輸送ヘリコプターでしたか。こうして滑走路上をエンジンの排気とローターの轟音とともに次々とヘリコプターが進む、陸上自衛隊航空祭の真骨頂を感じる情景が展開されていました。

北大路機関:はるな くらま ひゅうが いせ
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