北大路機関

京都防衛フォーラム:榛名研究室/鞍馬事務室(OCNブログ:2005.07.29~/gooブログ:2014.11.24~)

東北太平洋で連続地震、太平洋岸で津波観測と自衛隊機緊急発進

2015-02-17 23:12:44 | 防災・災害派遣
◆東北、二つの地震
 本日2月17日0806時と1346時に東北太平洋沖と東北地方にて強い地震が発生しました、被害の情報はありません。

 0806時の地震は太平洋沖が震源でマグニチュードは6.9、震度4の揺れを、岩手県の盛岡市、宮古市、花巻市、八幡平市、奥州市、滝沢市、矢巾町、普代村、青森県の五戸町、南部町、宮城県の登米市、石巻市、栗原市、涌谷町、美里町、秋田市、それに秋田県大仙市でそれぞれ観測しており、気象庁は津波注意報を岩手県沿岸に発令、岩手県の久慈港で0907時に20cmの、宮古港で0847時に10cm、釜石港では0838時に若干の津波を観測しています。

 1346時に岩手県沖を震源とする地震がありマグニチュードは5.7、震源が0806時の地震よりも沿岸部に近かったこともあり、観測された最大深度は青森県階上町で震度5強と震度5弱の揺れを岩手県普代村にて観測しています。揺れは北海道から関東信越四方まで広く分布しましたが、震源の位置と深さから津波の可能性は無しと気象庁は発表しています。

 揺れが大きかった1346時の地震では八戸航空基地第2航空群のP-3C哨戒機1機と松島基地松島救難隊のU-125救難機1機が地震発生地域上空を飛行訓練中であり防衛省は1350時に設置した対策本部命令により1356時より情報収集を開始しました。続いて1357時には三沢基地へ緊急発進命令が発令され、F-2支援戦闘機2機が災害初動に当たるFAST- Forceとして離陸しました。

 1358時には大湊航空基地より第25航空隊所属のSH-60哨戒ヘリコプターが、霞目駐屯地より東北方面航空隊のOH-1観測ヘリコプターと八戸駐屯地の第9飛行隊所属尾OH-6観測ヘリコプターが、1402時に、FAST- Forceとして指定されている機体が離陸し情報収集に当たっています。

 その後、三沢ヘリコプター空輸隊のCH-47Jと第9飛行隊のUH-1,更に東北方面航空隊のAH-1対戦車ヘリコプターが情報収集へ離陸し、第9師団の連絡幹部が災害情報の共有と練宅へ青森駐屯地より青森県庁へ派遣されましたが、幸い情報として自衛隊災害派遣が必要なものは無く、また上空からの観測などの情報収集を経たのちも大きな被害は無いため、情報収集を終了しました。

 2011年の東日本大震災から間もなく四年、今回発生した地震は気象庁によれば東日本大新s内を引き起こした東北地方太平洋沖地震の余震と考えられています。余震はいつまで続くかですが、1891年10月28日に岐阜県で発生した我が国観測史上内陸地震としては最大とされる濃尾地震は未だに余震を引き起こしているとされ、東北地方太平洋沖地震も今後100年単位で余震が続く、という視点は必要でしょう。

北大路機関:はるな
(本ブログに掲載された本文及び写真は北大路機関の著作物であり、無断転載は厳に禁じる)
(本ブログ引用時は記事は出典明示・写真は北大路機関ロゴタイプ維持を求め、その他は無断転載と見做す)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« イエメン情勢緊迫!、武装勢... | トップ | 南スーダンPKO自衛隊派遣の活... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

防災・災害派遣」カテゴリの最新記事