高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

スコットランド独立の国民投票に思う

2014-09-22 21:35:03 | コラム風味

スコットランド人はもの凄く素晴らしい経験をした。民主主義のルールに乗っとての独立可否を2年間も国民的論議をして、選挙権も16歳まで下げた。政治に関心を持つ人々が増え、投票率は90%を超えた。 スコットランド自治政府が目指した英国からの離脱・独立はならずとも大きな権限移譲を中央政府より勝ち取った!! 

 私は先の平成の町村合併協議委員を2パターン(黒松内・寿都・島牧、黒松内・長万部)で任命されたことがある。それぞれの町村から12、3人でしたでしょうか、町議、商工会、一般住民などが委員となり、行政から出される統合案件を議論して進めてゆく。 町名、役場の場所から始まり、議員定数、それぞれの福祉、教育、産業への施策の違いや社会サービスのあり方について特に予算額から合併に向けた中庸を探しつつの論議した覚えがある。 その場で決定されるのでなく、課題の整理と方向性を決める場であり、競技委員会は、合併に向けての検討会・審議会・諮問委員会のような立ち位置であったと思える。膨大な資料が行政から提示されるので、わからないことばかりだった。 しかし、合併の是非について深く考えるとてもいい機会であり、自分が住む町の特徴を知ることができた。

「北海道は国からの特別交付税がないと、財政的、政策的支援がないとやってゆけない」という意見もある。 しかし、その時の「基準」とはなんだろうか? 目標が都市・大都市の利便性や世界中の各種産業の経済先進事例であり、医療も福祉も公共施設も道路も都会と同じものを求めれば、どんなに特交税があっても足りないだろう。 

 500万人の島である北海道スタンダードを作る、北海道なりの生活・文化ってなんだろうと考えることが、独立について議論する時にまず、すべきことだ。そのうえで、生活文化、つまり、どのような暮らしをしたいか、そのために後押しすべき、新たに興すべき産業は何か?を考えるのがプロセスだろう。しかし、それはなかなか難しい論議なので、実際は、具体的社会サービスのあり方、産業の育成のあり方と併行しながら、いったりきたりの議論となるだろう。

 政治や経済界だけが決める社会の姿を追うだけではなく、私達・大多数の一般が、自分のこととして考える訓練が必要だ。 スコットランドではこの議論が選挙権を16歳にしてゆえに、高校生まで広がったという。 若者の政治や経済への関心が高まり、自分で自分の国の将来を考える機会となった。このことだけをとっても、とても凄いことだ。

沖縄に研究者を中心に200人もの組織で琉球国独立を議論するネットワークができたらしい。

北海道も独立議論だけでもそろそろ真剣に始めてもいいだろう。

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