ひげ爺の独り言

髪が薄くなり髭はごま塩の「ひげ爺」、旅行会社を定年退職して16年。 高齢となって転居した大宮での隠居ぐらしを投稿します。

講演「大震災をふまえて」Ⅰ

2011-06-28 08:26:59 | 地域活動・つながり
群馬大学教授で地域防災専門家 片田敏孝氏の講演を聴く機会を得た。
氏は、自然災害に対する危機管理と情報伝達 避難等ついて永年研究
され、住民とワークショップ形式で地域の防災・減災に取り組んできた。
このブログでも、2009年3月に「居安思危の話」として紹介している。
活動の一つに、釜石市で地域防災に携わってきた10年の実績がある。
東日本大震災の被害については、多くの専門家が「想定外」として割り
切る中で、「力足りず」と悔いる姿勢を見せる数少ない専門家でもある。

講演では「想定にとらわれすぎた防災」に問題があったと反省していた。
防災対策とは、一定の想定のもとで考えるものであり「想定」は必要だ。
しかし、防災設備も想定を越える津波には耐えられなかったという事だ。
今回の大震災では、巨大防潮堤などの施設や避難施設の建設 過去に
学んだ行政情報と伝達などによって生じる過信があったと指摘している。
想定が甘かったとも云えるが、想定を見直す議論になるだろうとのこと。

「大きな防御設備等を作れば作るほど、安全への過信が生じる」と言う。
「行政が施設 情報を過度提供すれば、行政依存型防災になる」と言う。
ましてや、日本中を強大なコンクリート壁で囲む訳にもいかないだろう。
そこで、自然の営みに畏敬の念を持ち、施設や情報を過信する事のない
よう「想定外を想定」し、その状況下で最善を尽くす事が重要になる。
「災害から多くのことを学び、復興に生かすべきだ」と、ひげ爺の独り言。
それにしても、亡くなられた行政・消防・警察などの人に対し言葉がない。

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