君に悪意あれ・262

もうすぐピョンヤンに着く。
思っていたより快適な旅だった。
境港を出てから1時間20分。手漕ぎの割には早い方だ。
多少足がつる場面もあったが、ほんの一分程前の事が思い出せない。
なんだったろう？なにを打ち込もうとしたろう？
40を前にした俺の命題。
若くなくていい。
頑丈でなくていい。
「便利」に頼らずとも立てるようにしたい。

その為には、度付きのサングラスが必要だ。