前略、ハイドン先生

没後200年を迎えたハイドン先生にお便りしています。
皆様からのお便り、コメントもお待ちしています。
(一服ざる)

横須賀美術館

2019-12-31 05:46:23 | 美術関係
年末休みに三浦海岸と横須賀に行ってきました。
その際、外観が素敵な横須賀美術館にも立ち寄りました。
(中の展示物は見ずに屋上などを見学)


併設のレストラン「ACQUA MARE」。
パスタとリゾットを頂きました。


若林奮 作「Valleys(ヴァリーズ)」。
外にありますので無料で見られます。


屋上広場より。風が強くて寒かった。


浮浪雲がポツンと。


来る途中に天気雨がぱらつきましたが、レストランの順番待ちの間に虹が!
こんなにハッキリと虹全体を見たのは初めてです。
うっすらと二重に架かっているの、わかりますかね?

『クリスチャン・ボルタンスキー』(国立新美術館)

2019-08-25 08:57:15 | 美術関係
国立新美術館で『クリスチャン・ボルタンスキー ~Life time~』を
観てきました。

「現代のフランスを代表する作家、クリスチャン・ボルタンスキーの
活動の全貌を紹介する、日本では過去最大規模の回顧展」だそうです。




全く知らない作家で、且つ予備知識ゼロで挑みましたが、とても面白かったです。
写真撮影のできるエリアがありましたので、いくつか掲載します。
(彼のプロフィールや作品の特徴などは他をご参照ください)


モノクロの顔写真を用いた作品が多かったのですが、
暗い空間でライトに照らされる顔写真は、やはり「遺影」を思い起こさせます。

事実、新聞の死亡告知欄に掲載された写真を使った作品もあるのですが、
そのような情報がなくても・・・。



帰りに買ったポストカード。
<合間に>
作家自身の顔(7歳から65歳まで)が紐でできたカーテンに投影されています。
<モニュメント>
光のせいか「イコン」のような雰囲気です。



<スピリット>
薄いヴェールに印刷されています。霊魂のイメージのだそうです。





<幽霊の廊下>
今回の展覧会のために制作されたもの。



<黄昏>
開催中、電球は毎日3つずつ消えて、最後には真っ暗になります。



<黄金の海>


会場全体が、足を踏み入れてはいけない「禁忌」とされた場所のような、
「境界の向こう側」に入ったような感じの展覧会でした。




残暑の朝。

『ラファエル前派の軌跡展』(三菱一号館美術館)

2019-05-18 23:12:58 | 美術関係
三菱一号館美術館で『ラファエル前派の軌跡展』を観てきました。




1848年のイギリスで、ロセッティ、ミレイらを中心に結成された、
「ラファエル前派同盟(ラファエル前派)」とは、アカデミズムに異を唱え、
自然をありのままにとらえたラファエロ以前の美術動向へと立ち戻るために、
英国美術の全面的な刷新を目指した・・・・ものだそうです。


大学時代の美術の授業で初めてその名前(ラファエル前派)を、
そして作品を知って、それ以来、好きでよく観に行くのですが、
詳しい成り立ちや「思想」などはよく覚えていませんでした。

ただ、以前に観に行ったバーン=ジョーンズや、ロセッティなど、
どれもみな特徴的で「ああ、ラファエル前派だ」とわかります。


私の場合、どうしても、その「女性の顔」に興味がいきます。
バーン=ジョーンズ展」の際にも書きましたが、
男性が女装したような顔だちに。

今回の展覧会では、写真撮影OKの展示室がありましたので、
「特徴的なお顔」を。




どうですか?


遠近法を無視した構図などは、
もちろん宗教画を意識した面もあるのかもしれませんが、
浮世絵などにも影響されたのかな、などと感じました。


何となくもう少し後の時代のスタイルだと思っていましたが、
1800年代中期なんですよね。
私の好きなアール・デコよりも7~80年位前ですが、
モダンですよね。



マッキントッシュのプレゼント

2019-04-19 00:41:10 | 美術関係
妻の友人(スコットランド人)から、素晴らしいプレゼントを貰いました。


マッキントッシュ(Mackintosh)のカフスボタンです。
お馴染みのバラ、赤と黒のコントラストが美しい。


チャールズ・レニー・マッキントッシュ
(Charles Rennie Mackintosh 1868.6.7-1928.12.10)
スコットランドの建築家、デザイナー、画家。
(物知りウィキさんより)


以前から度々プレゼントを頂いており、本当に感謝感謝です。



こちらは同じくマッキントッシュのネクタイ。



こちらはタオルでしょうか。ポスター用の額に入れて飾っています。

『ルドン-秘密の花園』(三菱一号館美術館)

2018-05-05 19:16:06 | 美術関係
三菱一号館美術館で『ルドン-秘密の花園』を観てきました。


ルドン展は2007年、Bunkamuraミュージアム「ルドンの黒」を観て以来です。

ルドンと言えば黒、そして目玉や一つ目の怪物、奇怪な生き物など、
ちょっと不気味で幻想的、というイメージだったのですが
こんなの↓

これは「ルドンの黒」展で購入したDVDです。

今回の展覧会は、三菱一号館美術館が所蔵するパステル画
「グラン・ブーケ(大きな花束)」など、色彩豊かな作品が中心です。





「グラン・ブーケ」は、フランスの美術愛好家ドムシー男爵がルドンに注文した
城館の装飾画の一枚で、16枚の絵が食堂に飾られていたそうです。


こんな風に。


「グラン・ブーケ」以外の15枚はオルセー美術館所蔵で、全てが一堂に会するのは
日本では初とのことです。


一連の装飾画を観て、なんとなく日本画の影響のようなものを感じました。

余白(全く色がないわけではありませんが)を多く使った構図や輪郭線、
縦長の絵は掛け軸、横長の絵は欄間のような雰囲気を感じさせます。

また、黄色(というか山吹色?)の部分は、照明の加減なのか、
金箔を貼ったようにも見えました。

どことなく「琳派」の趣・・・。


と思って、家に帰ってかつて観た「琳派展(2004年)」の図録をめくっていると、
琳派の影響を受けたのではないかと思われる作品として、
クリムト「裸の真実」やモーザー「三人の女性の屏風」と並んで、
ルドンの「オリヴィエ・サンセールの屏風」が紹介されていました。
(今回の展覧会にも出展されています)


どれも1900年前後の作品ですので「(国は違えど)時代の流れ」
だったのかもしれませんが。

予想以上に収穫、新たな発見があった展覧会でした。
行ってよかった。