よりみち散歩。

日々の暮らしのなかで心に浮かぶよしなしごとを、こじんまりとつぶやいています。お役立ち情報はありません。

友人も家族も地位もなくても(夜廻り猫より)

2018年01月25日 | 読書

(左:遠藤平蔵、右:重郎)

深谷かほるさんの『エデンの東北』の大ファンで
今は『夜廻り猫』にはまっています。

毎週、月、木、土曜にweb更新されている夜廻り猫を読むだけでなく
本も全巻そろえ「夜廻り猫クリスマス展」にも行き
重郎のキーリングまで愛用しています。



本日の夜廻り猫

幼いころから何も聞かず、いつも自分を受け入れてくれた隣のおじさん。

彼が大学生になったとき、息を引き取ります。

大人たちが「参列者がいないみじめな人生」「あんなふうになるな」
とひそひそ話をするなか、その大学生は


そうか これでいいんだ

家族も 友人も 地位もなくても

俺は知ってる

おじさんは一等いい人だ



と感じ、それから時を経て社会人になってから

人間の価値は 誰かに与えたものだ

と雪空をみつめます。


このおじさんは、この少年(大学生から、大人に成長)に
すばらしいものを残したのです。


それだけでなく、おじさんのほうも、頼ってくる少年から
何かを貰っていたのだと思います。


その「価値」は物質的なモノや、わかりやすい形のモノでなく
いろいろな人たちの間で取り交わされているのでしょう。


記憶にとどまらないほどの邂逅が、誰かの人生の支えになることも
往々にしてある気がします。



深谷かほるさんの世界観が大好き♪


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