愛犬一家のお墓が、
裏庭に並んでいる。
三匹とも
老衰で天国に旅立った。
タロとモモ夫婦は引き合うように、
半年ぐらいの差で。
娘のトトは、
その翌年に旅立った。
十六年目の夏、
突然後ろ脚が立たなくなったタロ。
二か月ほど寝たきり状態だった。
亡くなる前夜、
ひと声吠えた。
もう水分すら受け付けない状態なのに、
その声は気力があった。
思わずのぞき込むと、
タロは潤んだ眼をこちらに向けていた。
見えなくなっているはずの目は
何かを訴えかけていた。
胸騒ぎを覚えたので、
タロのそばで眠った。
三時間後、
ふと気が付くと、
タロは静かに息を引き取っていた。
悲しみは徐々に沸き上がった。
モモとトトも同じ経過をたどった。
そのいのちが燃え尽きる瞬間に立ち会った。
おかげで、
人間でなくとも、
死というものは悲しいものだと、
よくわかった。
それはいのちが
何物にも代えがたいからである。
人であろうと
ペットであろうと……!
裏庭に並んでいる。
三匹とも
老衰で天国に旅立った。
タロとモモ夫婦は引き合うように、
半年ぐらいの差で。
娘のトトは、
その翌年に旅立った。
十六年目の夏、
突然後ろ脚が立たなくなったタロ。
二か月ほど寝たきり状態だった。
亡くなる前夜、
ひと声吠えた。
もう水分すら受け付けない状態なのに、
その声は気力があった。
思わずのぞき込むと、
タロは潤んだ眼をこちらに向けていた。
見えなくなっているはずの目は
何かを訴えかけていた。
胸騒ぎを覚えたので、
タロのそばで眠った。
三時間後、
ふと気が付くと、
タロは静かに息を引き取っていた。
悲しみは徐々に沸き上がった。
モモとトトも同じ経過をたどった。
そのいのちが燃え尽きる瞬間に立ち会った。
おかげで、
人間でなくとも、
死というものは悲しいものだと、
よくわかった。
それはいのちが
何物にも代えがたいからである。
人であろうと
ペットであろうと……!
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