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昭和五十五年十二月五日。古ぼけた神社で急ごしらえの結婚式が滞りなく済んだ。
「さあ、急ごうか」
友人のKが急かした。姫路駅をスタートする新幹線の予定時間は二時五十分前後。加西から一時間はかかる。いま一時半だから、ぎりぎり、いや間に合わないかも知れない。
「大丈夫や。俺に任しとけ」
Kは自信満々だ。白バイに乗っている警察官だった。趣味はクルマ。ドライビングのテクニックはプロ級と見ていい。
セレナは快調に走った。時間に間に合わないと心配する必要はなさそうだ。後部座席で、花束を持った新妻はちらちらと私を見る。笑顔で頷いてやるが、やはり不安なのだろう。妻がKと顔を初めて合わせたのは結婚式場だった。Kの人となりを知らないのだから、当然の反応である
新婚旅行に行くつもりはなかった。小さいながら喫茶店を経営していたし、妻は身重だった。既に六か月を数える。しんどい思いをして、余裕のない中で余分なお金を使って、新婚旅行をする意味はない。それが私と妻が導き出した結論だった。
「何を馬鹿、言うとんじゃい。お前らだけのこっちゃないんやで。後々、子供にどない説明すんじゃ。お父ちゃんらは、新婚旅行行く甲斐性がなかったんやて、言うんかい?情けないがな。ええか。子供のために、人並みの事しといたるんが、親の務めや。わしが金を出したるから、新婚旅行は行っとけ!近うてもええがな。とにかく、新婚旅行はやっとけ。ええのう」
父の否応を言わせぬ説得で、急遽行くことにした。バタバタとするのも無理はなかった。泥縄式に立てた計画である。
「どや。十分、間に合うたやろが」
Kは胸を張って鼻を鳴らした。抜け道も駆使したKは、なんと二十分も時間を短縮した。
新幹線のターミナルに駆け込むと、既に見送りの円陣が出来ていた。大半が妻側の参加者だ。私の方は、兄貴と学生時の友人三人だけ。十三も若い妻。短大を卒業してまだ二年も経っていない。出身高校は姫路。地元だから駆け付け易い。友人知人が多くて当然なのだ。高校時代にキャプテンだったクラブの仲間に後輩、先輩とひしめいている。短大の友人もかなり顔が見られる。
「お二人の新しい門出を祝して、万歳三唱させて貰いますわ。よろしく。バンザーイ!バンザーイ、バンザーイ!」
妻の三代前のキャプテンだという男性が見事な音頭を取った。演劇部だったから、お手のものだ。パチパチと好意に満たされた拍手に見送られて、予定していた新幹線に乗り込んだ。窓越しに眺めるざわめく見送り光景に、気恥ずかしさを覚える。それでも片手を上げて応えた。ペコリと頭を下げると同時に新幹線は走り出した。
静寂がやっと戻った。お互いに顔を見合って、「プーッ」と噴き出した。やっと、自由を手にした二人は、肩の力を抜いた。
新幹線の自由席。新神戸まで立ちっ放しだった。新神戸駅に着いたのは四時前。さすがに疲れを感じた。ポートピアホテルまでタクシーを奮発した。計画では、北野町辺りを散策してからホテルに向かうと決めていた。しかし、疲れは変更を余儀なくさせた。
急遽決めた新婚旅行プラン。最初の宿泊をポートピアホテルに決めただけだった。他に具体的なスケジュールはない。三泊四日で京都を楽しんで来ると、みんなに公言した手前、京都行きは外せない。それに泊り先は現地で何とかなるだろうと安易に考えた。何にせよシーズンオフである。二人で頭を使って行動すれば、まさか宿無しって目に遭いはしまい。
ポートピアの夜はさすがに魅力的だった。新婚気分を味わうに十分な舞台だった。身重の妻と、ベッドの上で寄り添って、会話を楽しんだ。喫茶店の仕事に追いまくられて、ゆっくり交わせなかった二人の会話だった。ポートピアホテルの夜は二人に優しかった。
翌朝、ポートライナーで三宮へ。新快速で京都へ向かった。二人を見て、誰も新婚夫婦だと思わなかっただろう。おぼこい顔の妻と、老け顔の私。年の差は倍加して見えたに違いない。親子に見えるは言い過ぎかもしれないが、仲のいい兄と妹に勘違いされても文句はいえない。十二月初旬の外気は思う以上に厳しく凍えた。京都駅を出ると、一掃身に染みる寒さが襲い掛かった。。
一度行ってみたかった太秦の映画村へまず足を運んだ、ピューピューと吹き抜ける寒風に、首筋が縮みあがった。
「どうする?凍えちゃうよ。ゆっくり見る?」
「う~ん?料金分を無駄に出来ないしな。ちょっと駆け足で行こうか?」
「うん!」
妻は若い分、のりがいい。妊娠していても、それが足かせ手かせになるなどまずなさそうだ。足早に会場を回った。手をつなぎ合っていると、少々の寒さは我慢出来る。映画村に人影はまばらだった。仮に二人が抱き合って歩いても、気にする人は、まずいまい。機会があれば、いつか映画村をゆっくり楽しみに来よう。早々に門を出た。
「今日は、どこに泊まる?早く落ち着こうよ」
少しばかり弱気を見せた妻。気のせいでもあるまいが、彼女のおなかは、昨日より膨らんでいる。早く何とかしてやろう。
「よしよし。では宿探しと行きますか」
京都駅で買っといた市内観光案内地図を開いた。
「この駅前のセンチュリーホテルなんか、どないや?名前がええやん」
「駄目!ホテルはポートピアでもう満足してるし。なんたって節約節約。それに京都って民宿が沢山ありそうやん。素敵な民宿探そ」
妻の希望は最優先だ。新婚旅行に民宿はあり得ないと思うが、それも面白そうだ。やはり似た者夫婦である。いつの間にか、同じ意見になってしまう。価値観が同じなのだろう。
「よっしゃ。民宿を探すか。観光案内所やったら、ええとこ紹介してくれるで」
「うん」
観光案内所が教えてくれた民宿は嵐山にあった。『ポッポの家』という名前が何ともかわいい。嵐山の駅から、そう遠くないらしい。閑静な一角にあるとか。期待が膨らむ。
観光案内所で貰った略図を片手に歩いた。
有名な観光地である。誰かに尋ねれば、すぐ行き着くと、高をくくっていた。ところが行けども行けども『ポッポの家』は見つからない。薄暗くなる中、ちょっと目立つおなかを抱えた童顔の女と、大きな旅行鞄をふたつぶらさげてキョロキョロしっぱなしの男。取り合わせは相当奇妙だったに違いない。当の本人たちはもう必死だった。
休憩しては歩き、また休んでは歩く。数時間も嵐山を彷徨った。観光エリアから外れた裏手の道をそぞろ歩いた。人っ子一人、行き交わない。観光エリアだったとしても、このクソ寒いシーズンオフに歩き回っている酔狂な観光客に出会う確率はゼロに近い。
やっと行き当たった交番に、眠そうにあくびを繰り返していた巡査を見つけた。
「ああ。『ポッポの家』ですか。ここからすぐですよ」若い巡査は、時間外れに彷徨っているアンバランスな男女の二人連れを訝しく思いもせず、嬉しそうに対応した。暇を持て余していたのだろう。
「えらく遅かったですね。嵐山を見物してたんですか?」
出迎えた青年は、如才なく話しながら、部屋に案内してくれた。
「今夜は、そちらさんだけなんですよ。オーナーは生憎と組合の会合に出かけてまして」
青年は聞きもしないのに饒舌だった。先ほどの巡査と同じく、暇と格闘していたのは確かだ。サービスは望めそうにない。
温かい風呂に入って、やっと人心地を取り戻した。夕食の時間はとっくに過ぎている。二人分の布団が敷かれた部屋で、カバンを開けた。ポートピアで仕込んだ土産の一つを開封した。缶ジュースとでささやかな晩餐を始めた。新婚の二人には、それで十分だった。心の許せるパートナーが目の前にいてくれる。その夜は、妻の体をいたわりながら、そーっと抱いて寝た。疲れは若い二人を心地よい眠りの世界へ瞬く間に引っ張り込んだ。
翌朝、『ポッポの家』を出たのは十時過ぎ。
「今日はどこを回る?」
「う~ん?……」
そして沈黙。何も思い付かない。救いを求めて妻を見た。二人は同時に口を開いた。
「帰ろうよ」「帰ろうか」
顔を見合わせた。妻はクスリと笑った。私も笑った。ケラケラと笑い興じた二人の心は、一つになっていた。もう新婚旅行は必要ない。どこにいようと、何をしていようと、私と妻は、もう紛れもなく立派な夫婦だった。。
二泊三日に終わった新婚旅行。京都駅で土産だけはたっぷりと買い込んだ。両親や親戚、祝ってくれた友人たちに、新婚旅行の証しを分配しなければならない。証拠作りだった。
新居にたどり着いたのは昼前である。結婚前に契約しておいた貸家だった。アパートより気を遣わなくて済む。隣とは軒が重なり合っていても、曲がりなりにも一軒家なのだ。
鍵を開けると、そこには……何もなかった。私の兄に頼んでいた荷物の運び入れは、まだ行われていないようだ。新婚旅行の最終日に間に合わせる気なのだ。ほーっと気が緩んだ。
「どっか食べにいかない?」
妻の言葉に、すきっ腹が即座に反応した。妻の手を取った。新婚生活の第一歩だった。
バタバタ、そして、口あんぐりに終始した新婚旅行は、ようやくゴールインしたのだ。(これは、明日に期待が持てるってことだ)芸術・人文 ブログランキングへ
私には確信めいたものがあった。
昭和五十五年十二月五日。古ぼけた神社で急ごしらえの結婚式が滞りなく済んだ。
「さあ、急ごうか」
友人のKが急かした。姫路駅をスタートする新幹線の予定時間は二時五十分前後。加西から一時間はかかる。いま一時半だから、ぎりぎり、いや間に合わないかも知れない。
「大丈夫や。俺に任しとけ」
Kは自信満々だ。白バイに乗っている警察官だった。趣味はクルマ。ドライビングのテクニックはプロ級と見ていい。
セレナは快調に走った。時間に間に合わないと心配する必要はなさそうだ。後部座席で、花束を持った新妻はちらちらと私を見る。笑顔で頷いてやるが、やはり不安なのだろう。妻がKと顔を初めて合わせたのは結婚式場だった。Kの人となりを知らないのだから、当然の反応である
新婚旅行に行くつもりはなかった。小さいながら喫茶店を経営していたし、妻は身重だった。既に六か月を数える。しんどい思いをして、余裕のない中で余分なお金を使って、新婚旅行をする意味はない。それが私と妻が導き出した結論だった。
「何を馬鹿、言うとんじゃい。お前らだけのこっちゃないんやで。後々、子供にどない説明すんじゃ。お父ちゃんらは、新婚旅行行く甲斐性がなかったんやて、言うんかい?情けないがな。ええか。子供のために、人並みの事しといたるんが、親の務めや。わしが金を出したるから、新婚旅行は行っとけ!近うてもええがな。とにかく、新婚旅行はやっとけ。ええのう」
父の否応を言わせぬ説得で、急遽行くことにした。バタバタとするのも無理はなかった。泥縄式に立てた計画である。
「どや。十分、間に合うたやろが」
Kは胸を張って鼻を鳴らした。抜け道も駆使したKは、なんと二十分も時間を短縮した。
新幹線のターミナルに駆け込むと、既に見送りの円陣が出来ていた。大半が妻側の参加者だ。私の方は、兄貴と学生時の友人三人だけ。十三も若い妻。短大を卒業してまだ二年も経っていない。出身高校は姫路。地元だから駆け付け易い。友人知人が多くて当然なのだ。高校時代にキャプテンだったクラブの仲間に後輩、先輩とひしめいている。短大の友人もかなり顔が見られる。
「お二人の新しい門出を祝して、万歳三唱させて貰いますわ。よろしく。バンザーイ!バンザーイ、バンザーイ!」
妻の三代前のキャプテンだという男性が見事な音頭を取った。演劇部だったから、お手のものだ。パチパチと好意に満たされた拍手に見送られて、予定していた新幹線に乗り込んだ。窓越しに眺めるざわめく見送り光景に、気恥ずかしさを覚える。それでも片手を上げて応えた。ペコリと頭を下げると同時に新幹線は走り出した。
静寂がやっと戻った。お互いに顔を見合って、「プーッ」と噴き出した。やっと、自由を手にした二人は、肩の力を抜いた。
新幹線の自由席。新神戸まで立ちっ放しだった。新神戸駅に着いたのは四時前。さすがに疲れを感じた。ポートピアホテルまでタクシーを奮発した。計画では、北野町辺りを散策してからホテルに向かうと決めていた。しかし、疲れは変更を余儀なくさせた。
急遽決めた新婚旅行プラン。最初の宿泊をポートピアホテルに決めただけだった。他に具体的なスケジュールはない。三泊四日で京都を楽しんで来ると、みんなに公言した手前、京都行きは外せない。それに泊り先は現地で何とかなるだろうと安易に考えた。何にせよシーズンオフである。二人で頭を使って行動すれば、まさか宿無しって目に遭いはしまい。
ポートピアの夜はさすがに魅力的だった。新婚気分を味わうに十分な舞台だった。身重の妻と、ベッドの上で寄り添って、会話を楽しんだ。喫茶店の仕事に追いまくられて、ゆっくり交わせなかった二人の会話だった。ポートピアホテルの夜は二人に優しかった。
翌朝、ポートライナーで三宮へ。新快速で京都へ向かった。二人を見て、誰も新婚夫婦だと思わなかっただろう。おぼこい顔の妻と、老け顔の私。年の差は倍加して見えたに違いない。親子に見えるは言い過ぎかもしれないが、仲のいい兄と妹に勘違いされても文句はいえない。十二月初旬の外気は思う以上に厳しく凍えた。京都駅を出ると、一掃身に染みる寒さが襲い掛かった。。
一度行ってみたかった太秦の映画村へまず足を運んだ、ピューピューと吹き抜ける寒風に、首筋が縮みあがった。
「どうする?凍えちゃうよ。ゆっくり見る?」
「う~ん?料金分を無駄に出来ないしな。ちょっと駆け足で行こうか?」
「うん!」
妻は若い分、のりがいい。妊娠していても、それが足かせ手かせになるなどまずなさそうだ。足早に会場を回った。手をつなぎ合っていると、少々の寒さは我慢出来る。映画村に人影はまばらだった。仮に二人が抱き合って歩いても、気にする人は、まずいまい。機会があれば、いつか映画村をゆっくり楽しみに来よう。早々に門を出た。
「今日は、どこに泊まる?早く落ち着こうよ」
少しばかり弱気を見せた妻。気のせいでもあるまいが、彼女のおなかは、昨日より膨らんでいる。早く何とかしてやろう。
「よしよし。では宿探しと行きますか」
京都駅で買っといた市内観光案内地図を開いた。
「この駅前のセンチュリーホテルなんか、どないや?名前がええやん」
「駄目!ホテルはポートピアでもう満足してるし。なんたって節約節約。それに京都って民宿が沢山ありそうやん。素敵な民宿探そ」
妻の希望は最優先だ。新婚旅行に民宿はあり得ないと思うが、それも面白そうだ。やはり似た者夫婦である。いつの間にか、同じ意見になってしまう。価値観が同じなのだろう。
「よっしゃ。民宿を探すか。観光案内所やったら、ええとこ紹介してくれるで」
「うん」
観光案内所が教えてくれた民宿は嵐山にあった。『ポッポの家』という名前が何ともかわいい。嵐山の駅から、そう遠くないらしい。閑静な一角にあるとか。期待が膨らむ。
観光案内所で貰った略図を片手に歩いた。
有名な観光地である。誰かに尋ねれば、すぐ行き着くと、高をくくっていた。ところが行けども行けども『ポッポの家』は見つからない。薄暗くなる中、ちょっと目立つおなかを抱えた童顔の女と、大きな旅行鞄をふたつぶらさげてキョロキョロしっぱなしの男。取り合わせは相当奇妙だったに違いない。当の本人たちはもう必死だった。
休憩しては歩き、また休んでは歩く。数時間も嵐山を彷徨った。観光エリアから外れた裏手の道をそぞろ歩いた。人っ子一人、行き交わない。観光エリアだったとしても、このクソ寒いシーズンオフに歩き回っている酔狂な観光客に出会う確率はゼロに近い。
やっと行き当たった交番に、眠そうにあくびを繰り返していた巡査を見つけた。
「ああ。『ポッポの家』ですか。ここからすぐですよ」若い巡査は、時間外れに彷徨っているアンバランスな男女の二人連れを訝しく思いもせず、嬉しそうに対応した。暇を持て余していたのだろう。
「えらく遅かったですね。嵐山を見物してたんですか?」
出迎えた青年は、如才なく話しながら、部屋に案内してくれた。
「今夜は、そちらさんだけなんですよ。オーナーは生憎と組合の会合に出かけてまして」
青年は聞きもしないのに饒舌だった。先ほどの巡査と同じく、暇と格闘していたのは確かだ。サービスは望めそうにない。
温かい風呂に入って、やっと人心地を取り戻した。夕食の時間はとっくに過ぎている。二人分の布団が敷かれた部屋で、カバンを開けた。ポートピアで仕込んだ土産の一つを開封した。缶ジュースとでささやかな晩餐を始めた。新婚の二人には、それで十分だった。心の許せるパートナーが目の前にいてくれる。その夜は、妻の体をいたわりながら、そーっと抱いて寝た。疲れは若い二人を心地よい眠りの世界へ瞬く間に引っ張り込んだ。
翌朝、『ポッポの家』を出たのは十時過ぎ。
「今日はどこを回る?」
「う~ん?……」
そして沈黙。何も思い付かない。救いを求めて妻を見た。二人は同時に口を開いた。
「帰ろうよ」「帰ろうか」
顔を見合わせた。妻はクスリと笑った。私も笑った。ケラケラと笑い興じた二人の心は、一つになっていた。もう新婚旅行は必要ない。どこにいようと、何をしていようと、私と妻は、もう紛れもなく立派な夫婦だった。。
二泊三日に終わった新婚旅行。京都駅で土産だけはたっぷりと買い込んだ。両親や親戚、祝ってくれた友人たちに、新婚旅行の証しを分配しなければならない。証拠作りだった。
新居にたどり着いたのは昼前である。結婚前に契約しておいた貸家だった。アパートより気を遣わなくて済む。隣とは軒が重なり合っていても、曲がりなりにも一軒家なのだ。
鍵を開けると、そこには……何もなかった。私の兄に頼んでいた荷物の運び入れは、まだ行われていないようだ。新婚旅行の最終日に間に合わせる気なのだ。ほーっと気が緩んだ。
「どっか食べにいかない?」
妻の言葉に、すきっ腹が即座に反応した。妻の手を取った。新婚生活の第一歩だった。
バタバタ、そして、口あんぐりに終始した新婚旅行は、ようやくゴールインしたのだ。(これは、明日に期待が持てるってことだ)芸術・人文 ブログランキングへ
私には確信めいたものがあった。
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