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今年で31回を迎えたAINですが、出店作家さんの傾向にも随分と変化が見られます。
今年はインターネットのミンネ(minne-ハンドメイドマーケット)に出品されているような作家が多くなってきたように感じました。
とはいっても、AINはアーティストの祭宴ですから興味を引かれるブースも数多くありましたけどね。
アクリル画の小倉宗さんはその存在を知ってから10年以上の作家さんですが、熱心なファンが多く、毎年開店早々に売れてしまうので今年は開店直後に訪れました。
しかし、既に2枚の絵が売れてしまっている盛況ぶりでしたが、ブースに気に入った作品があったため、まず作品をキープさせていただいてから他の作品をじっくりと鑑賞させていただきました。
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ほぼ同時にブースに来られた方と話してみると、この方もかなり熱心な小倉フリークの方のようで、絵や造形を見ながらの意見交換となりました。
小倉さんが『ガイアの神様』というシリーズのオブジェ作品を箱から出してくださり、さながら秘仏御開帳のようにワクワクと見ておりますと、話をしていた方は“このシリーズが好きなんですよ。”とおっしゃられます。
小倉さんの凄い作品を所蔵されているようでしたが、ブースの前で急遽ファン・ミーティングのような形になってしまい、まるで小倉フリークの集いのような状態になってしまいました。
さてアーケードを歩いていくと、「背中に都市がある空飛ぶクジラ」の大きな絵が展示されているブースがあります。
“屋久島アートのアトリエ 縄文じいさん”という方の作品ですが、いくつかの惑星が見える空を飛ぶクジラとその脇を飛ぶ二葉の飛行機の大きな絵で、何となくノスタルジーを感じてしまいました。
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縄文じいさんの作家の方は屋久島へ移住して絵を描かれていて、現在は活動の場を広げながら創作活動をされているようです。
下の絵は「雲を突き抜けた空の上にある“天国喫茶店”と螺旋階段の塔が描かれています。空に浮かぶ惑星群が幻想的な絵ですね。
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大山幸路さんは写真家であるとともに写真を耳付の美濃和紙にプリントされて、味わい深い作品を作られる「写真作家」の方です。
美濃和紙のロットの違いによって同じ写真でも発色に違いが出ているのが分かりますし、和紙の手触りに優しさや温かみを感じさせてもらえる作品です。
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“写真撮影はフィルム派です”とおっしゃられ、ライカのフィルムカメラを見せていただきましたが、デジタルにはないフィルムカメラの画像の柔らかさと美濃和紙の温かみのマッチを狙われているようです。
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滋賀で撮ったとすぐに分かる写真も多く、親しみが湧きカンバッチを購入しました。
ツートーンの猫は近江八幡産で、三毛猫は彦根産。長浜の豊公園産の猫のもありましたよ。
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他のブースでは身近な小鳥の綺麗な写真がフレームに入れられて展示されていて、凄い写真だなぁと見ていると...
“野鳥写真は趣味で撮ったもので、フレームの方を見てくださいよ。”と言われてもう一度見たら手作りフレームがメインでした。(失礼しました。)
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アートインナガハマでは小倉宗さんのように毎年楽しみにしているアーティストの方、その年だけ出店されて知ることが出来るアーテストの方などに出会える面白いイベントです。
昔、当方が陶芸を習っていた先生もかなりのご高齢にも関わらず作品を造り続けられて出品されていました。やはり“創作は生きる力なり”ということが言えると思いますね。
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