☆☆☆不良息子を見守るように、がんに寄り添う☆☆☆
「がん哲学外来」には、実にいろいろな人がやってきます。賑難辛苦を背負っていることは共通していますが、仕事や家庭環境、個性、がんの症状などはバラバラです。
ある70代の膀胱がんを患う男性に出会いました。明るく振る舞っておられましたが、実は深い悲しみを抱えていて、それを解消できずにいました。
私が贈った言葉は「不良息子を見守るように、がんに寄り添ってください」です。
不良息子が立ち直るまでに、どのくらいの期間がかかるかはわかりません。ひとすじ縄でいかないことは確かです。それでも血肉を分けた我が子。がんも同じです。
焦ることなく、穏やかな気持ちで見守り、共生ではなく、共存してほしいという気持ちををこの言葉にしました。
樋野興夫(順天堂大学名誉教授・医学博士)著書 「人生を変える言葉の処方箋」より
がんというものを認めることとは、私たち夫婦二人もそう思い「共生」という考えを持っていました。
「不良息子」を抱える親は、不良息子を追い出すことで家庭を良くしようとしている考えは持ちませんと共感、、、不良息子をかつての可愛い我が子に、つまり悪さをしない子に戻すとの考えから、がんと逃げないで「共存」していく考えになりました。私たちの息子も10年間の「引きこもり・ニート」を経験していた時、私たち両親は「引きこもり」から、彼自身が立ち直ることの環境づくりをしつつ忍耐強く見守り戻していくことにしました。
我が子を「抱きしめたい」と思うのが親の愛です。
私は、がんと闘うとか、共生することから「共存」して、医学的な必要な治療をしながらも、自分の生活の改善に努めてくるようになっています。
がんという病気にかかっているが、どう生きていくかを常に頭に入れながら、辛さもあるけど楽しいひと時を多くと思っているこの頃です。
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