The Society of Helical Carbon ヘリカル炭素学会

Helical C (CMC), PAT PCT/FDA JP & TH (Food), SM TH FDA (Med)

長寿日本 女性は世界1位 男性は3位

2015-07-31 17:12:09 | 健康

去年の日本人の平均寿命は、女性が86.83歳、男性が80.50歳と、いずれもこれまでで最も長くなり、女性は3年連続で世界1位に、男性も世界3位と、日本はトップクラスの長寿国となっています。

厚生労働省によりますと、去年の日本人の平均寿命は、女性が86.83歳、男性が80.50歳で、おととしに比べて女性は0.22歳、男性は0.29歳上回り、いずれもこれまでで最も長くなりました。女性と男性の平均寿命の差は6.33歳でおととしより0.07歳縮まりました。
平均寿命が公表されている主な国や地域と比べると、女性は3年連続で世界1位で、スペイン、フランスが続いています。男性はおととしよりも順位が1つ上がり、香港、アイスランドに次ぐ世界3位で、日本はトップクラスの長寿国となっています。
平均寿命が延びていることについて厚生労働省は、「医療技術の進歩で日本人の主な死因のがんや心臓病、それに肺炎などに対する効果的な治療ができるようになったことや、健康志向の高まりで元気なお年寄りが増えていることが背景にあり、今後、さらに平均寿命が延びる可能性はある」と分析しています。
 
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150730/k10010172101000.html

低ナトリウム血症

2015-07-31 17:06:19 | 健康

 低ナトリウム血症は、血液中のナトリウム濃度が極端に低くなった状態を指す。兆候は意識が遠のくような感じや、手足のむくみ、吐き気や頭痛など。放置すると錯乱など脳機能障害の症状が現れ、昏睡状態から時には死に至る。


 運動誘発性の低ナトリウム血症(EAH)は、アスリートが水やスポーツドリンクなどを必要以上にがぶ飲みしたときに発生しやすい。エクササイズ時間が4時間を超える運動や、軍事教練なみのジムワークのEAHリスクは高く、当然、耐久レース関係は最も症例報告が多い。

 ちょっと驚くのは、低強度のエクササイズでも油断は禁物であること。何と、ビクラムヨガ(いわゆる、ホットヨガ)もEAHリスクが高いのだ。発汗率が低いところにもってきて、生真面目に水分補給をし過ぎると体格の小さい女性はすぐに「がぶ飲み状態=低ナトリウム血症」に陥る。また、運動慣れしていない人の汗はナトリウム濃度が濃い、つまり体内からナトリウムが失われてしまうために、EAHリスクが高くなってしまうという。

 EAH新ガイドラインの勧告は至ってシンプルだ。いわく、「喉が渇いたときだけ、水分を補給するように心がけること」。渇く前の水分補給を指導された経験があると受け入れ難いかもしれないが、今の世界の趨勢は「渇いたら、飲む」である。

 さて、自分の給水が適正かを確認するには、いつもの給水付きで運動前後の体重を比較するといい。運動前より体重増なら給水過剰。適正な給水量は、体重減少量÷運動前の体重×100=脱水率(%)で2%程度だ。3%を超えるようなら、逆に給水不足である。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150731-00075546-diamond-soci


ベジタリアン

2015-07-13 22:09:27 | 健康

「野菜は低カロリーで栄養豊富。短期間で痩せるなら毎日野菜ばかり食べていればOK!」と考えている人、いませんか? そう考えているダイエッターは、むしろ太りやすくなってしまっているかもしれません……。

野菜は体内のはたらきを活性化させる栄養素が豊富。普段から高カロリーの食事をとっている人は、一部を野菜に置き換えることで効果的にバランスの良い栄養摂取やカロリーコントロールが可能です。

でも、野菜“ばかり”や野菜“だけ”はNG! むしろ太りやすい体質になってしまう危険性があるんです。

 

野菜だけで全ての栄養を摂取することは不可能

野菜にはカロリーが低いものが多く、消化や吸収をサポートしてくれるビタミンやミネラル類が豊富。健康な体を作るためにも、ダイエットのためにも効果絶大です。

ただし、いくら体内を活性化させる栄養素をチャージしても、エネルギー源である糖質が不足すれば、うまくはたらいてくれません。結果的に代謝が悪くなり、太りやすい体質に……! また、筋肉などの細胞をつくるたんぱく質が不足しては、身体をスムーズに動かすことも、筋量を増やしてボディラインを引き締めることもできません。

 

「肉や油=食べたら太る」は大間違い!

「コレステロール値が上がるから」「肥満の元凶だから」と肉料理や脂質の多い食材は何かと敬遠されがち。確かに食べすぎては太ってしまいますし、高血圧や糖尿病などの生活習慣病を招くことにもなりかねませんが、肉や魚、卵、乳製品、大豆製品から摂取するたんぱく質や脂質も重要な栄養源です。

骨や筋肉の材料を摂取しなければ運動機能が低下し、骨粗しょう症を招くことも。“食べなさすぎる”こともまた問題なのです。

唐揚げや天ぷらだって、1回食べただけで太ってしまうことはありません。油っこいメニューは週に2~3回程度にとどめ、普段は脂質の少ない肉や良質な脂質を含む魚や卵などをチョイスすることで、たんぱく質を食べながらスマートで健康な身体を作ることができます。

 

野菜と上手につきあう方法

野菜の健康パワーを上手に活かすためには、野菜だけに頼るのではなく、おかずやご飯の量を調節するためのツールとして活用するのがおすすめ。肉や魚、卵を使ったメニューは1回の食事に1品にとどめ(手のひら1枚分が理想です)、ご飯はお茶碗1杯まで。残りを野菜で埋め合わせて満腹感や不足している栄養素を補いましょう。

http://nikkancareism.jp/summary/archives/62964


朝カレー

2015-07-13 22:06:02 | 健康

薄着になったり、海やプールで水着になったりと、体を見せる機会も増えてくるこれからの季節。本格的な夏を迎えるまでにヤセたいと考えている人も多いのではないでしょうか。

そんな中、“カレーライス”によるダイエット法が、実は最近話題になってきています。

そこで今回は、成功している人も増えてきているという“朝カレーダイエットの実態”について紹介します。

 

ダイエット効果の高いスパイスがたくさん使われている

サニーヘルス株式会社が公開した『朝カレーダイエットのすすめ』によると、カレーには様々な種類のスパイスが入っており、どれも血行促進や発汗作用など代謝に関係するものばかりなため、ダイエット効果が高いと言えるようです。

具体的には、日本のカレーにもよく使われる“ガラムマサラ”、“クミン”、“ターメリック”、“コリアンダー”、“唐辛子”には、発汗、消化促進、代謝の活性化、血行促進、胃腸の働きを整えるなどの作用があります。

カレーを食べると体が温まったり、汗をかいたりするのは、スパイスの作用によるものです。しかも、複数のスパイスの相乗効果も得られます。

 

朝にカレーライスを食べた方がいい理由

眠りから目覚める朝は、副交感神経から交感神経へと切り替わる時間帯です。この時に血行促進効果の高いスパイスの入ったカレーを食べることで、交感神経への切り替えを速やかにします。すると体が活性化されてダイエット効率がアップするのです。

もう1つの理由はエネルギー消費です。カレーは基本的に高カロリーになりがちなメニュー。夜に食べるとエネルギー消費もせずにそのまま寝てしまうことになりますが、朝であれば一日活動することでエネルギーは消費されるので、太るリスクは減るのです。

 

朝にカレーを食べることで、代謝や血流がアップするだけでなく、カレーのスパイスで脳も体もしっかりと目覚めさせることもできますね。夏までにダイエットを成功させるためにも、朝食をカレーライスにしてみるのも良いのではないでしょうか。
http://nikkancareism.jp/summary/archives/63820


睡眠の質

2015-07-13 16:24:29 | 健康

2015年6月24日、良好な睡眠と運動の習慣にはたいへん密接な関係があることがわかった。とはいっても、睡眠の質をあげるためにどんな運動をしても効果があるというわけではない。ペンシルバニア大学の研究では、ジョギング、サイクリング、ヨガ、ガーデニングをしている人は、まったく運動をしない人に比べて質の高い睡眠をとっているという。中国メディア・網易(NETEASE)が伝えた。

【その他の写真】

研究は成人40万人を対象として行われた。1日の睡眠時間と過去1カ月間に行った運動の相関関係を調べている。研究を率いたペンシルバニア大医学大学院のマイケル・グランドナー教授は、「単純なウォーキングでもいい。何かしらの運動を行うと、1日に7~8時間の良質な睡眠をとることができる。ジョギングやヨガなど、散歩よりも意識的に身体を動かすものならさらによい」としている。

また、すでに運動をしている人で、「自分はよく眠れない」と感じている人がいたら、そこであきらめずに運動の習慣を継続すべきだという。睡眠の質に明らかな効果が出るには数カ月を要することもある。なお、体力を使う活動といっても、家事や育児などはかえって睡眠の質を下げるという。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150713-00000037-rcdc-cn


コレステロール

2015-07-08 20:44:00 | 健康

最近、日本や米国でコレステロールの摂取制限を設けないとするガイドライン(指針)が発表されている。食事から取ったコレステロールの量と、体の中のコレステロール値との関連を示すエビデンス(根拠となる研究結果)が不十分なためで、メディアは「コレステロール摂取制限は不要」と大きく報道している。しかし、日本動脈硬化学会は5月1日、東京都内で記者会見を開き、コレステロール制限不要は「全ての人に当てはまるわけではなく、解釈には注意が必要」と説明した。

◆制限すべき人もいる

米国では、2013年発表の「心血管疾患リスク低減のための生活習慣マネジメントのガイドライン」、今年2月発表の米国民食事ガイドラインに関する諮問委員会の報告書で相次いで「コレステロール摂取の制限を設けない」との新たな推奨を発表。日本でも、今年5月発表の「2015年日本人の食事摂取基準」で同様の推奨をしている。
この方針転換は話題となり、「食事からのコレステロール摂取上限が撤廃」「(コレステロールを多く含む)卵を何個食べても大丈夫」などと大きく報道された。

しかし、本当にコレステロールを気にしない食事をしてよいのか―。体の中のコレステロール値は動脈硬化などに大きく関わるが、日本動脈硬化学会の佐藤靖史理事長(東北大学加齢医学研究所教授)は、一連の報道について「断片的で、誤解を招く部分があった」と指摘。いずれの指針も、健康に問題のない人が主な対象とされているためだ。
同学会の武城英明理事(東邦大学医療センター佐倉病院臨床検査部部長)は「学会として、健康な人の脂質摂取に関わる記載には賛同する」としつつ、報道などによって悪玉コレステロール値が高い人(高LDLコレステロール血症)にもコレステロール制限が必要ない、との誤解が広がることに懸念を示す。

◆悪玉コレステロール値高い人は平均以下を

体の中のコレステロール値は、食事から反映されるのは2割に過ぎず、8割は体の中で合成されるという。その一方で、食事からのコレステロールの吸収率は、人によって20~80%と、個人差が大きいことも指摘されている。食事からのコレステロール量と体の中のコレステロール値との関連を示すエビデンスが「不十分」と判定されているのは、このためだ。

しかし、ハワイに移住した日本人や沖縄県での研究などで、体の中のコレステロール値が高いことと心臓病になる危険性との関連も指摘されている。また、余分なコレステロールは運動で燃焼されることなく、血液の中や血管などにたまっていき、動脈硬化の進行につながる。

そのため同学会は、悪玉コレステロールの値が高い人の食事について「個人差を考慮し、日本の平均摂取量を下回るようにすることで、薬の治療を始める前に生活習慣の改善による効果を確認すること」などが望ましいと強調。健康な人に対する「摂取上限なし」は、必ずしも当てはまらないとの立場を改めて示した。

◆玄米などがオススメ

なお、同学会の丸山千寿子評議員(日本女子大学家政学部教授)は「太っていて脂肪細胞を多く持っていることそのものが、コレステロール値の上昇を招く。コレステロール値が高い人は、体の中でコレステロールを合成する能力も高まっている」と説明。そのため、コレステロールや脂肪を多く含む食品を控えるのが望ましく、例として「1日に卵黄を2~3個以上食べることなどは勧められない」とした。
一方で、脂質異常症の人に勧められる食事として、以下の点をポイントとして挙げている。

・伝統的な日本食(The Japan Diet)は動脈硬化性疾患の予防に有効
・過食を抑え、標準体重を維持する
・肉の脂身、乳製品、卵黄の摂取を抑え、魚類、大豆製品の摂取を増やす
・野菜、果物、未精製穀類、海藻の摂取を増やす
・食塩を多く含む食品の摂取を控える
・アルコールの過剰摂取を控える
・食習慣・食行動を修正する
・食品と薬物の相互作用に注意する

丸山評議員は、中でも「未精製の穀類は余分なコレステロールを体の外に出す水溶性の食物繊維が豊富。そのための一品を新たに準備しなくても、白米から切り替えるだけでよいので負担が少なく、有効性も高い」と助言。ただし、果物については「中性脂肪が上昇する人がいるので、日常生活で楽しむ程度が望ましい」と述べた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150708-00010010-mocosuku-hlth


病院死

2015-07-06 16:15:34 | 健康

● 「終末期」の対応が 大きく遅れている日本
 「東京圏の高齢者は地方に移住を」と提言して物議を醸している日本創生会議の座長、増田寛也・元総務相が、「延命治療の議論を」と呼び掛けている。昨年「消滅可能性都市」を挙げ、その後、名指された自治体が少子化対策に熱を入れだすなど、政策へ大きな影響を及ぼしているだけにその発言に注視したい。
 増田さんは、5月24日の毎日新聞のコラムで「終末期医療のあり方」を論じた。そのなかで、「終末期の人工栄養による延命は、世界的にみると必ずしも当たり前のことではない」「むしろ非倫理的であるとさえ認識されている国がある」と、穏やかな表現ながら、延命治療への再考を喚起している。
 介護の現場からは「ご本人の終末期の対処法が曖昧なので困る」という声はよく聞かれる。やっと、終末期に焦点が当たり出した。「素人」なだけに直感が働くことは多く、増田さんの発言は正鵠を射ている。死というゴールを見据えて初めて、高齢者の医療と介護は成り立つはずである。
 日本の病院や施設では、口から食べられなくなったので鼻や静脈からチューブを通じて、あるいは胃に穴を開けて栄養を与えられている高齢者をよく見かける。手足の関節が固まって寝返りを打てない寝たきりの人も。自分で呼吸できなければ人工呼吸器が装着される。気管切開されているため、痰の吸引やチューブの交換の際に苦しみもがく姿も見られる。認知症などを抱え、全く言葉を発しないままの人も。
 無理に栄養分を注入するため、消化されず、体中がむくんで目も当てられない様子になってしまうこともある。人間としての自然な死とは縁遠い、こうした延命治療が終末期に待ち受けている状況には、ぞっとさせられる。
 高齢者ケアへの取り組みは先進諸国の共通の課題である。それは、(1)「終の住処」を何処に求めるか (2)認知症ケアの手法 (3)終末期・看取りのあり方―――という3つの課題に集約されるだろう。 
 このうち、(1)は「脱病院、脱施設」という合言葉に象徴されるように、最期の時を迎える場として「生活の場」への転換が進んでいる。自宅の延長である「ケア付き住宅」をできるだけ自宅の近辺に求める考え方である。 
 国際的には「Ageing in Place」と言われる。即ち「年老いても同じ地域で住み続けましょう」という意味だ。同じ内容を日本では、「地域ケアシステム」と名付けた。これは、Community-based Care System(地域住民のためのケア体制)とIntegrated Care System(包括的なケア体制)を合体させたCommunity-based Integrated Care Systemの日本語訳である。
 「包括」は日常用語でなく分かり難いが、「総合」「まるごと」のこと。異なる要素が一緒になって、という意味で、異業種連携であり、高齢者だけでなく障害や子育てなどを大きく含んで一緒に、と理解すればいいだろう。
 それから(2)は、先ごろ東京で認知症ケアの国際サミットが開催されたように、先行組に追い付こうとの意気込みが表れ、政策として結実しつつある。精神科病院問題など、まだ出遅れた分野を抱えてはいるが、欧米諸国と同じ方向に舵を切りつつあるのは確かだ。
 つまり、(1)と(2)は国際レベルへの引き上げを目指して、一応路線は敷かれてきた。ところがである。(3)になると日本だけが大きく取り残されている。日本の常識が世界の非常識、とみても過言ではないほどの状況だ。
● 日本は80%が「病院死」
 それを端的に示しているのが、死亡場所の数値だ。病院と施設(欧州では実質的にケア付き住宅)、自宅の3ヵ所に分けた比率を見ると、欧州諸国では病院死が50%前後である。最も低いのは30%台のオランダだ。
 病院死が少ないのは、訪問診療や訪問介護が充実していて、入院しなくても自宅や近辺のケア付き住宅で最期まで過ごすことができるからだ。各国の共通施策である「在宅重視」の成果が、病院死比率の多寡で判定できる。
 では、日本はどうか。なんと病院死は80%近い。欧州諸国とこれほどに大差がついた「生活指標」は珍しい。出産と死亡は、あらゆる生物が同様に体験する自然な現象だろう。決して「病」ではない。ライフスタイルの一環でもある。
 パソコンや携帯電話のICTをはじめ、スポーツや音楽、映画、食文化、ファッション、インテリアなど日々の生活を彩り、欠かせない生活諸要素のひとつが、出産であり死亡・看取りであろう。日本人は、パソコンやレストランなど他の要素はほぼ世界レベルの水準を持ち、その便宜性や快適性を共有している。だが、死の文化だけが、日本は他国とまるっきり異なり、それが数字に表れている。
 「歴史や文化が地域や国によって異なるのだから、違いがあっても不思議はない」という指摘がよくある。確かに、地域性は欠かせない。生活の潤いには必要である。だが、方言を使う場が時にはあっても、ほとんど標準語で会話が成り立っているのが現実だろう。大きな流れは、一定の方向への収斂だ。快適性や合理性、それに一定の倫理観に基づいて希求すべき方向が地球規模で絞られていく。
 では、死についてはどうか。なぜ、日本だけが病院死比率が高いのか。
● 医療や病院、医師への 盲目的な受け入れは日本の特徴
 医療提供者だけにその理由を問うのは当たらないだろう。医療だけでなく国民一般の意識が大きな影響を与えている。それを辿ると、日本の今の急激な「豊かさ」をもたらした多くの要素と重なってくる。

 医療や病院、医師への盲目的な受け入れは、「信仰」に近い。欧州諸国には見られない信頼であり、すがりようだ。モノの獲得を通じて豊かな生活を目指してきた発想そのものに通じる。家電製品やマイカー、新幹線など最新技術への礼賛は、病院や医療にも通じる。
 豊かさは、総中流意識を醸成して全国民が加入する皆保険システムも誕生させた。医療が低価格で使える手近な存在になったことも、医療信仰に拍車がかかった。
 心身に少しの支障が生ずると、すぐに診療である。通院から入院への回路は短い。日本人の受診率や入院期間はずば抜けて高く長い。
 受け入れる医療の側では、治療には熱心ではあるが、ほぼ治療を終えたに近い慢性期の高齢者には別の手立ては持ち合わせない。年齢にかかわりなく、受診に来た高齢者には病名を付け、診療報酬を受け取る。
 老衰による細胞劣化が全身で進行していても、高齢者は病名を求め、薬を欲しがる。これまでの医療のメカニズムに、高齢者と医療側がたやすく乗ってしもまう。老衰を「古いもの」「役に立たたないもの」として認めたがらない。新しいモノが「豊かさ」を生み、それを一心に追い求めてきた。老衰を嫌うのはその弊害であるが、自身は気付かない。
 患者の刻印を押されれば、手術や薬で手を打ち、また元の状態に戻ることができると願う。その「錯覚」に手を貸す医療側の責任は当然問われる。
だが、日本の医療教育では、「死」は教科書の対象になっていない。死への自然のプロセスを学ぶことはない。ギリシャのヒポクラテス以来の「医療者にとって死は敗北」という信条に絡め取られたままだ。
 生物は必ず死ぬ。人間も生物に過ぎない――そんな当たり前の事実から目を背けたいのだろうか。
● 「高度医療の投入は 必ずしも最善ではない」
 「死は苦しいもの」という世間の誤解を解くのは医療者の責務でもある。実は、終末期になると脳内麻薬と言われるβエンドルフィンと血中のケトン体が分泌されて、極めて楽な状態で生を閉じることができるのは医療界の常識。
 自然の摂理はうまくできている。枯れるような死である。人工栄養などの延命治療を施すとその放出が止まり、苦しみを味わうことになる。
 栄養補給の胃瘻などの延命治療を「高度な医療技術」としてきた医療者たちではあるが、見直し機運も実は高まりつつある。日本老年医学会が2012年1月に「高度医療の投入は必ずしも最善の選択肢ではない」と、胃瘻の中止を容認したのが好例だ。
 生活の質(QOL)を第一とする考え方を尊重したのである。
 病院死が多い理由の一つに、意思表明を鮮明に打ち出さない日本独特の精神風土と家族主義が影響していることは間違いないだろう。
 最期の段階を迎えた時に、本人は「家族に任せる」と言い淀み、振られた家族は「専門的なことは分からないからお医者さんにお任せします」となる。医師は回復の見込みがなくても、医療を続けることしか教育されていないから、当然、延命措置に走る。
 もし、本人が「十分に生きた。治療を止めてほしい」と事前に周囲に話していても、その時に意思疎通ができなければ、家族が正反対の方向に動くこともある。「親の死を自分が決めたくない」という心情からだ。本人よりも、家族の心が優先されてしまう。
 医療側にも延命治療に向かわざるを得ない理由もある。
 医療保険制度では、長期入院になると診療報酬が下がる。患者に早く退院して介護施設に移ってもらいたいが、施設側からは「嚥下障害のある方の入所は難しい。胃瘻を作ってもらえば、介助が楽になるのでOKです」と言われ、やむなく胃瘻を増設するケースが多い。
 こうした構造を断ち切らないと病院死は減らない。では、欧米ではどうか。
 まず、死生観が違う。食べられなくなるのは、死への一歩を踏み出したことだから、余計な治療をしない。人生は楽しむためにある。楽しみを奪われて生き続けることに価値があるのだろうか。胃瘻は、後で外すことを前提にしか付けない。延命手段とはしていない。
 日本の医師たちが欧米に視察後、「ろくろく治療もしないで患者を見殺しにしている」と語る光景に出くわしたことが一度ならずある。相当のギャップである。
 これからも病院死が多いままなのか。否。必ずや変わっていくことは間違いないだろう。
● これから始まる 死に対する「自己決定」
 まず、「お任せ主義」からの離脱が進むはずだ。自身に起きた障害をきちんと把握し、その治療法を選択し、最期の時の迎え方も選び取る。こうした自己決定は団塊世代の少し上の世代から始まるだろう。
 インフォームドコンセントやセカンドオピニオンは自然と身に付いている。戦後教育や企業人としての社会生活で常に状況選択を迫られ、実行してきたからだ。
 近年のエンディングノートの普及はその表れのひとつである。元気なうちから、要介護状態を想定して自分の意思をはっきりと表明する。食べ物や音楽、スポーツなどの好き嫌いが書かれていれば、認知症ケアには相当役立つ。延命治療についても、そのひとつひとつ、点滴をはじめ中心静脈栄養、胃瘻を含む経管栄養、人工呼吸器などの可否を記し、葬儀の内容まで具体的に描く例も出ている。
 自己決定による自己責任は、制度としても介護保険で実現されている。介護サービスの提供に際して、家族の有無や収入・資産の多寡などへの配慮は原則としてなく、本人の心身の障害だけで判断される。それまでの措置制度と大きく変わった。
 最近は、認知症ケアの要諦は「本人の意向を聞いてから」と認識されだした。国がこの1月に決めた認知症ケアの基本方針「新オレンジプラン」でも、「本人の意向を踏まえ」と書かれている。

 * *
 ところで、本人本位について余談をひとつ提供したい。
 厚労省内で本人本位の考え方がまだ徹底していないのか、失態が演じられている。高齢者ケアの基本戦略である「地域包括ケアシステム」を分かりやすく描いた通称「植木鉢モデル」のことだ。
 5つの要素を巧みに表現し、互いの連携が必要と訴えている。まず、植木鉢に相当する「すまいとすまい方」。中に盛られた土の「生活支援、福祉サービス」。そこから上空に伸びた3枚の緑色の葉が「介護・リハビリ」「保健・予防」「医療・看護」である。
 この植木鉢の下に皿があり、それは「本人と家族の選択と心構え」だ。つまり5つの要素の土台、出発点を成すのが皿というわけだ。問題はこの表現にある。
 本人と家族を同列視してはならない。介護保険の理念に反する。正しくは「本人の選択と家族の心構え」であろう。まず、本人の自己決定ありきだ。
 終末期を迎える場所が病院でない時代は、遠からず実現するだろう。今まで続けてきた暮らしの場で、穏やかに幕を閉じるのが自然の摂理であるからだ。そうなれば、冒頭の「高齢者移住構想」も消えてしまう可能性が高い。

 とうのも、現在の病床数(一般90万床、療養33万床)に対して、東京圏の必要数が足らないことが提言の前提にあるが、終末期を病院外で迎える高齢者が増えて行けば、必要数は相当に少なくていいからだ。
 看取りの場所が、特養や有料老人ホーム、それに急増中のサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)であれば、病床不足はなくなってしまう。
 増田さんが期待する終末期医療の議論が盛んになればなるほど、同じ増田さんが唱える「高齢者移住構想」は不要となるはずだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150624-00073755-diamond-soci&p=1


病院死

2015-07-06 16:15:04 | 健康

● 「終末期」の対応が 大きく遅れている日本
 「東京圏の高齢者は地方に移住を」と提言して物議を醸している日本創生会議の座長、増田寛也・元総務相が、「延命治療の議論を」と呼び掛けている。昨年「消滅可能性都市」を挙げ、その後、名指された自治体が少子化対策に熱を入れだすなど、政策へ大きな影響を及ぼしているだけにその発言に注視したい。
 増田さんは、5月24日の毎日新聞のコラムで「終末期医療のあり方」を論じた。そのなかで、「終末期の人工栄養による延命は、世界的にみると必ずしも当たり前のことではない」「むしろ非倫理的であるとさえ認識されている国がある」と、穏やかな表現ながら、延命治療への再考を喚起している。
 介護の現場からは「ご本人の終末期の対処法が曖昧なので困る」という声はよく聞かれる。やっと、終末期に焦点が当たり出した。「素人」なだけに直感が働くことは多く、増田さんの発言は正鵠を射ている。死というゴールを見据えて初めて、高齢者の医療と介護は成り立つはずである。
 日本の病院や施設では、口から食べられなくなったので鼻や静脈からチューブを通じて、あるいは胃に穴を開けて栄養を与えられている高齢者をよく見かける。手足の関節が固まって寝返りを打てない寝たきりの人も。自分で呼吸できなければ人工呼吸器が装着される。気管切開されているため、痰の吸引やチューブの交換の際に苦しみもがく姿も見られる。認知症などを抱え、全く言葉を発しないままの人も。
 無理に栄養分を注入するため、消化されず、体中がむくんで目も当てられない様子になってしまうこともある。人間としての自然な死とは縁遠い、こうした延命治療が終末期に待ち受けている状況には、ぞっとさせられる。
 高齢者ケアへの取り組みは先進諸国の共通の課題である。それは、(1)「終の住処」を何処に求めるか (2)認知症ケアの手法 (3)終末期・看取りのあり方―――という3つの課題に集約されるだろう。 
 このうち、(1)は「脱病院、脱施設」という合言葉に象徴されるように、最期の時を迎える場として「生活の場」への転換が進んでいる。自宅の延長である「ケア付き住宅」をできるだけ自宅の近辺に求める考え方である。 
 国際的には「Ageing in Place」と言われる。即ち「年老いても同じ地域で住み続けましょう」という意味だ。同じ内容を日本では、「地域ケアシステム」と名付けた。これは、Community-based Care System(地域住民のためのケア体制)とIntegrated Care System(包括的なケア体制)を合体させたCommunity-based Integrated Care Systemの日本語訳である。
 「包括」は日常用語でなく分かり難いが、「総合」「まるごと」のこと。異なる要素が一緒になって、という意味で、異業種連携であり、高齢者だけでなく障害や子育てなどを大きく含んで一緒に、と理解すればいいだろう。
 それから(2)は、先ごろ東京で認知症ケアの国際サミットが開催されたように、先行組に追い付こうとの意気込みが表れ、政策として結実しつつある。精神科病院問題など、まだ出遅れた分野を抱えてはいるが、欧米諸国と同じ方向に舵を切りつつあるのは確かだ。
 つまり、(1)と(2)は国際レベルへの引き上げを目指して、一応路線は敷かれてきた。ところがである。(3)になると日本だけが大きく取り残されている。日本の常識が世界の非常識、とみても過言ではないほどの状況だ。
● 日本は80%が「病院死」
 それを端的に示しているのが、死亡場所の数値だ。病院と施設(欧州では実質的にケア付き住宅)、自宅の3ヵ所に分けた比率を見ると、欧州諸国では病院死が50%前後である。最も低いのは30%台のオランダだ。
 病院死が少ないのは、訪問診療や訪問介護が充実していて、入院しなくても自宅や近辺のケア付き住宅で最期まで過ごすことができるからだ。各国の共通施策である「在宅重視」の成果が、病院死比率の多寡で判定できる。
 では、日本はどうか。なんと病院死は80%近い。欧州諸国とこれほどに大差がついた「生活指標」は珍しい。出産と死亡は、あらゆる生物が同様に体験する自然な現象だろう。決して「病」ではない。ライフスタイルの一環でもある。
 パソコンや携帯電話のICTをはじめ、スポーツや音楽、映画、食文化、ファッション、インテリアなど日々の生活を彩り、欠かせない生活諸要素のひとつが、出産であり死亡・看取りであろう。日本人は、パソコンやレストランなど他の要素はほぼ世界レベルの水準を持ち、その便宜性や快適性を共有している。だが、死の文化だけが、日本は他国とまるっきり異なり、それが数字に表れている。
 「歴史や文化が地域や国によって異なるのだから、違いがあっても不思議はない」という指摘がよくある。確かに、地域性は欠かせない。生活の潤いには必要である。だが、方言を使う場が時にはあっても、ほとんど標準語で会話が成り立っているのが現実だろう。大きな流れは、一定の方向への収斂だ。快適性や合理性、それに一定の倫理観に基づいて希求すべき方向が地球規模で絞られていく。
 では、死についてはどうか。なぜ、日本だけが病院死比率が高いのか。
● 医療や病院、医師への 盲目的な受け入れは日本の特徴
 医療提供者だけにその理由を問うのは当たらないだろう。医療だけでなく国民一般の意識が大きな影響を与えている。それを辿ると、日本の今の急激な「豊かさ」をもたらした多くの要素と重なってくる。

 医療や病院、医師への盲目的な受け入れは、「信仰」に近い。欧州諸国には見られない信頼であり、すがりようだ。モノの獲得を通じて豊かな生活を目指してきた発想そのものに通じる。家電製品やマイカー、新幹線など最新技術への礼賛は、病院や医療にも通じる。
 豊かさは、総中流意識を醸成して全国民が加入する皆保険システムも誕生させた。医療が低価格で使える手近な存在になったことも、医療信仰に拍車がかかった。
 心身に少しの支障が生ずると、すぐに診療である。通院から入院への回路は短い。日本人の受診率や入院期間はずば抜けて高く長い。
 受け入れる医療の側では、治療には熱心ではあるが、ほぼ治療を終えたに近い慢性期の高齢者には別の手立ては持ち合わせない。年齢にかかわりなく、受診に来た高齢者には病名を付け、診療報酬を受け取る。
 老衰による細胞劣化が全身で進行していても、高齢者は病名を求め、薬を欲しがる。これまでの医療のメカニズムに、高齢者と医療側がたやすく乗ってしもまう。老衰を「古いもの」「役に立たたないもの」として認めたがらない。新しいモノが「豊かさ」を生み、それを一心に追い求めてきた。老衰を嫌うのはその弊害であるが、自身は気付かない。
 患者の刻印を押されれば、手術や薬で手を打ち、また元の状態に戻ることができると願う。その「錯覚」に手を貸す医療側の責任は当然問われる。
だが、日本の医療教育では、「死」は教科書の対象になっていない。死への自然のプロセスを学ぶことはない。ギリシャのヒポクラテス以来の「医療者にとって死は敗北」という信条に絡め取られたままだ。
 生物は必ず死ぬ。人間も生物に過ぎない――そんな当たり前の事実から目を背けたいのだろうか。
● 「高度医療の投入は 必ずしも最善ではない」
 「死は苦しいもの」という世間の誤解を解くのは医療者の責務でもある。実は、終末期になると脳内麻薬と言われるβエンドルフィンと血中のケトン体が分泌されて、極めて楽な状態で生を閉じることができるのは医療界の常識。
 自然の摂理はうまくできている。枯れるような死である。人工栄養などの延命治療を施すとその放出が止まり、苦しみを味わうことになる。
 栄養補給の胃瘻などの延命治療を「高度な医療技術」としてきた医療者たちではあるが、見直し機運も実は高まりつつある。日本老年医学会が2012年1月に「高度医療の投入は必ずしも最善の選択肢ではない」と、胃瘻の中止を容認したのが好例だ。
 生活の質(QOL)を第一とする考え方を尊重したのである。
 病院死が多い理由の一つに、意思表明を鮮明に打ち出さない日本独特の精神風土と家族主義が影響していることは間違いないだろう。
 最期の段階を迎えた時に、本人は「家族に任せる」と言い淀み、振られた家族は「専門的なことは分からないからお医者さんにお任せします」となる。医師は回復の見込みがなくても、医療を続けることしか教育されていないから、当然、延命措置に走る。
 もし、本人が「十分に生きた。治療を止めてほしい」と事前に周囲に話していても、その時に意思疎通ができなければ、家族が正反対の方向に動くこともある。「親の死を自分が決めたくない」という心情からだ。本人よりも、家族の心が優先されてしまう。
 医療側にも延命治療に向かわざるを得ない理由もある。
 医療保険制度では、長期入院になると診療報酬が下がる。患者に早く退院して介護施設に移ってもらいたいが、施設側からは「嚥下障害のある方の入所は難しい。胃瘻を作ってもらえば、介助が楽になるのでOKです」と言われ、やむなく胃瘻を増設するケースが多い。
 こうした構造を断ち切らないと病院死は減らない。では、欧米ではどうか。
 まず、死生観が違う。食べられなくなるのは、死への一歩を踏み出したことだから、余計な治療をしない。人生は楽しむためにある。楽しみを奪われて生き続けることに価値があるのだろうか。胃瘻は、後で外すことを前提にしか付けない。延命手段とはしていない。
 日本の医師たちが欧米に視察後、「ろくろく治療もしないで患者を見殺しにしている」と語る光景に出くわしたことが一度ならずある。相当のギャップである。
 これからも病院死が多いままなのか。否。必ずや変わっていくことは間違いないだろう。
● これから始まる 死に対する「自己決定」
 まず、「お任せ主義」からの離脱が進むはずだ。自身に起きた障害をきちんと把握し、その治療法を選択し、最期の時の迎え方も選び取る。こうした自己決定は団塊世代の少し上の世代から始まるだろう。
 インフォームドコンセントやセカンドオピニオンは自然と身に付いている。戦後教育や企業人としての社会生活で常に状況選択を迫られ、実行してきたからだ。
 近年のエンディングノートの普及はその表れのひとつである。元気なうちから、要介護状態を想定して自分の意思をはっきりと表明する。食べ物や音楽、スポーツなどの好き嫌いが書かれていれば、認知症ケアには相当役立つ。延命治療についても、そのひとつひとつ、点滴をはじめ中心静脈栄養、胃瘻を含む経管栄養、人工呼吸器などの可否を記し、葬儀の内容まで具体的に描く例も出ている。
 自己決定による自己責任は、制度としても介護保険で実現されている。介護サービスの提供に際して、家族の有無や収入・資産の多寡などへの配慮は原則としてなく、本人の心身の障害だけで判断される。それまでの措置制度と大きく変わった。
 最近は、認知症ケアの要諦は「本人の意向を聞いてから」と認識されだした。国がこの1月に決めた認知症ケアの基本方針「新オレンジプラン」でも、「本人の意向を踏まえ」と書かれている。

 * *
 ところで、本人本位について余談をひとつ提供したい。
 厚労省内で本人本位の考え方がまだ徹底していないのか、失態が演じられている。高齢者ケアの基本戦略である「地域包括ケアシステム」を分かりやすく描いた通称「植木鉢モデル」のことだ。
 5つの要素を巧みに表現し、互いの連携が必要と訴えている。まず、植木鉢に相当する「すまいとすまい方」。中に盛られた土の「生活支援、福祉サービス」。そこから上空に伸びた3枚の緑色の葉が「介護・リハビリ」「保健・予防」「医療・看護」である。
 この植木鉢の下に皿があり、それは「本人と家族の選択と心構え」だ。つまり5つの要素の土台、出発点を成すのが皿というわけだ。問題はこの表現にある。
 本人と家族を同列視してはならない。介護保険の理念に反する。正しくは「本人の選択と家族の心構え」であろう。まず、本人の自己決定ありきだ。
 終末期を迎える場所が病院でない時代は、遠からず実現するだろう。今まで続けてきた暮らしの場で、穏やかに幕を閉じるのが自然の摂理であるからだ。そうなれば、冒頭の「高齢者移住構想」も消えてしまう可能性が高い。

 とうのも、現在の病床数(一般90万床、療養33万床)に対して、東京圏の必要数が足らないことが提言の前提にあるが、終末期を病院外で迎える高齢者が増えて行けば、必要数は相当に少なくていいからだ。
 看取りの場所が、特養や有料老人ホーム、それに急増中のサ高住(サービス付き高齢者向け住宅)であれば、病床不足はなくなってしまう。
 増田さんが期待する終末期医療の議論が盛んになればなるほど、同じ増田さんが唱える「高齢者移住構想」は不要となるはずだ。
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150624-00073755-diamond-soci&p=1


テロメア

2015-07-04 11:35:06 | 健康

■「見た目年齢 ≠実年齢」 どうしてこんなことが起こるの?

 同窓会などに参加すると、なんとなく若々しく見える人と老けて見える人がいます。同い年のはずなのに、「見た目年齢」に差があるのはなぜなのか。この違いは「細胞の老化度」に起因していると考えられます。では、このような細胞老化スピードの差はどのようにして起こるのでしょうか?

■寿命の回数券「テロメア」

 細胞は常に新陳代謝を行っており、あたらしい細胞と入れ替わっています。細胞をつくるための設計図は遺伝子。これはみなさんご承知の通りです。

 以前の記事(太っているのは遺伝だった!? 肥満遺伝子ダイエット)でもお話ししましたが、人の遺伝子は父親から1本、母親から1本を受け継いだ2本で一対になっています。両親から1本ずつもらって2本あるということは、「端っこ」があるわけです。

 遺伝子は体や性格をつくるためのデータですから、このデータが失われることは大問題。そのため、端までデータを失わないために、もしくは端のデータを失っても問題が起こらないように、両端に何も書かれていない部分が存在します。この部分を「テロメア」といいます。「テロメア」は昔のカセットテープの「リード部分」とか、靴ひもの先端の硬いところと説明されることもあります。なくても困らないようでいて、ないと困る部分です。

 その証拠に、この「テロメア」は単なる端っことしての役割だけでなく、体細胞が分裂した回数をカウントする役割もしています。言ってみれば「寿命の回数券」です。この回数券が尽きると、細胞は分裂できなくなり死を迎えるのです。

 ここでのポイントは「回数券」であるということ。すなわち、細胞分裂の「回数」は決まっていますが、次の分裂までの「間隔」は決まっていないのです。1回の分裂でできた細胞は、長く使うことができても、短期間しか使えなくても、1回は1回として数えられるのです。

 つまり、次の分裂が遅くなればなるほど、若い状態を保つことができますし、長寿にもなるということです。

■「ホントに同い年?」 食べ過ぎは老けるの法則

 ここで、ひとつ実験を見てみましょう。『Science』誌に掲載された有名な写真です。AとB、CとDは同じサルの写真です。ここでAとCの写真を見比べてください。Cのほうが若く見えませんか? しかし、この2匹のサルは同い年(20歳)です。この差はどこから生まれたのでしょうか?

 実は、理由は単純なこと。片方には好きなだけえさを与え、もう一方には前者の8割程度のえさをコンスタントに与え続けます。そして2匹が20歳になったときの写真がこれ。サルの20歳というと、人間では大体60歳くらいだと考えればいいと思います。

 どちらがどちらかは、もうお分かりですね。AとBは好きなだけえさを食べたサル、CとDが食事制限をしたサルです。この写真から「食べすぎ」が老化を早めてしまうことがお分かりいただけますね。

■年齢より若く見られるためには

 「どうせ遺伝子は変えられないんだから、細胞分裂のタイミングだって変えられない」と思った方もいると思います。しかし、ちょっと待ってください。遺伝子は変えられませんが、細胞分裂のスピードは変えることができます。

 どのようにするかはこのサルたちが教えてくれています。昔からよく言う「腹八分目」。これが若々しさを保つ極意なのです。

 食事内容としては、全粒粉の穀類・野菜・果物・豆類などの植物性食品を積極的にとる、脂肪の多い動物性食品や精製された炭水化物をひかえめにする、加工食品はひかえるなど、かさはあってもエネルギー量の少ない食品を選ぶと腹八分目を続けることができます。

 活性酸素をためないように、抗酸化作用のあるビタミンCなどをとる方法もあります。さらに、時間栄養学の考え方を使って、夜中に食べないようにする、早めに満腹感を得られるようによく噛んで食べるなど、食事ひとつをとってみても、細胞分裂を遅らせる方法はたくさんあります。

 食事は毎日のことなのでおろそかにしてしまいがちです。たしかに、日々の食事の影響はほんとうに小さなものですが、継続は力なり。長い時間を経た後に、大きな差を生むのです。

 他にもテロメアを守るためには、ウォーキング等の運動をしたり、ストレスをためないよう早めに発散したりすることも有効です。「健康的な生活」こそが、いつまでも若々しくいられるためのポイントです。


炭酸飲料などの糖入り甘味飲料

2015-07-01 10:51:38 | 健康

炭酸飲料などの糖入り甘味飲料を原因とする死者数は、世界で年間最大18万4000人に上るとの研究結果が、6月29日の米医学誌「サーキュレーション(Circulation)」に掲載された。

糖分摂取、目安はスプーン6杯まで WHO

 糖分の多い飲み物の摂取に関連する、糖尿病、循環器系疾患、がんによる世界の死亡リスクを分析した初めての研究になるという。

 研究チームの試算によると、論文中で「糖入り甘味飲料」と呼ばれているものの摂取に起因する糖尿病での世界の死者数は約13万3000人に上るという。また、循環器系疾患では同約4万5000人、がんでは同6450人と試算された。

 論文執筆者の米タフツ大学(Tufts University)のダリウシュ・モザファリアン(Dariush Mozaffarian)氏は「世界の多くの国では、単一の食事要因によって多くの死者が出ている。その要因とは糖入り甘味飲料だ」と述べ、「食事から糖入り甘味飲料を大幅に削減または排除することを、世界規模の優先事項にするべきだ」と指摘する。

 論文によると、糖分の多い飲み物に起因する死亡率はメキシコが最も高く、推定される死亡者の割合は成人100万人当たり450人に上るとされ、米国の成人100万人当たり125人がそれに続くという。

 研究チームはまた、砂糖の国内流通総量と糖尿病、循環器系疾患、がんの国内発症数とに関係性があることも突き止めた。さらに、炭酸飲料などの糖分の多い飲み物の摂取に関連する死亡例の約76%が低・中所得国にみられることも分かったという。

 世界の51か国で1980年~2010年に実施された食事に関する調査62件を分析した今回の研究では、果汁飲料は対象外とされた。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150701-00000007-jij_afp-int


米離れは必須/韓国男、摂取カロリーの40%を米から、その結果、糖尿病罹患率は34%も増加

2015-06-30 23:36:09 | 健康

25日付の韓国メディアによると、韓国の成人男性が1日に摂取するカロリーのうち、約40%はコメから摂取されていることが分かった。26日付で中国網が伝えた。

韓国食品研究院保健福祉部傘下の疾病管理本部によると、11年に韓国人の健康や栄養に関する調査を実施し、19歳以上の成人男性の食事の摂取状況を分析した結果、韓国の成人男性が1日に摂取するカロリーの41.4%はコメから摂取されていることが分かった。

韓国の成人男性は女性と比べて肥満率が高いため、調査は男性限定で行われた。01年~13年の10年間、韓国の成人男性の糖尿病罹患率は34%も増加したという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150628-00000014-xinhua-cn


水分補給

2015-06-30 07:05:54 | 健康

■体内循環を整え血液サラサラに

体内に入った水分は、血液やリンパ液となって全身をたえず循環。酸素や栄養分を身体の隅々まで運び届け、老廃物の回収を行う運搬係をこなしています。また、汗によって体温を一定に保つ役割も果たしています。

逆に水分が不足すると血液はドロドロ、体内循環は大渋滞……。栄養が行き渡らず老廃物は溜まる一方で、身体本来の機能が鈍くなり、肩こりや体調不良の原因となります。



■代謝がアップし脂肪の燃焼を助ける

血液やリンパ液などの体液循環が良くなることで、代謝機能も高まります。代謝向上にともないエネルギー消費量も増加するので、脂肪を燃焼させやすい身体をつくることができるのです。



■腸内環境を整え便秘を改善

薬に頼らずとも、便に水分を与え便通をスムーズにすることで、簡単に便秘を解消するケースがあります。

また、朝にコップ一杯の水を飲むことで、睡眠中に失われた水分を補うだけでなく、胃腸を刺激・活性化することができます。消化機能も高まり、自然とやせやすい身体となります。



■老廃物を排除するデトックス効果

血液から回収された体の老廃物は、腎臓でろ過され尿として排出されます。水分をしっかりとることで尿量が多くなり、身体をきれいに掃除することができます。

汗としても老廃物を排出することも可能ですから、身体全体を使って効果的にデトックスすることができますね。

ただし、糖分を多く含むジュースなどは、その糖分を分解・排出するためにさらに多くの水分を必要としてしまいます。水分はダイレクトに“水”からとるのが効果的といえます。



■冷たい水はNG

ダイエットの味方になる水ですが、冷たい水を飲むのはNG。体を冷やし、代謝が下がる要因になります。また、飲めば飲むほどよい、というわけではありません。水分のとりすぎはむくみの原因にもなります。1日に1.5~2リットル程度が適量と言われています
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20141101-00004784-nkcareism-life


ウォーキング

2015-06-26 20:35:40 | 健康

日本老年学会は「最近の高齢者は、10~20年前に比べて5~10歳若返っている」と発表した。年を重ねても、大病する割合が同じかむしろ低く、歩く速度が落ちていないのが、その根拠だ。

 しかし、平均寿命は80歳を越え、女性は90歳に迫るが、日常生活に支障なく暮らせる健康寿命は男女とも70歳そこそこ。男性は10年、女性は20年近く寝たきりなどの不自由を余儀なくされる。

 元気な高齢者と不健康な高齢者の違いは、どこにあるのか。東京医科歯科大名誉教授・藤田紘一郎さんは現在75歳。男の健康寿命を上回る今も、週に2、3本の講演をこなし、週刊誌の連載や本の執筆で毎日忙しく活動する。藤田氏が言う。

「気持ちよく歩くと、ストレス解消になり、免疫力がアップします。毎日の歩数は平均1万歩ですが、ノルマは設けていません。疲れて用事がなければ、休みます。無理して歩くと、免疫力がダウンして、かえって病気になりやすいのです。歩くことは“もろ刃の剣”なので、適度が大切。そうすれば大病せず、元気でいられます。私にとっての適度が平均1万歩です」
食事は野菜とタンパク質が中心。炭水化物は昼に小さな茶碗1杯のみ。

「体を動かすエンジンは糖質系とタンパク質系があり、50代からはタンパク質系が主流。だから、米は昼食に小さな茶碗1杯取るだけ。タンパク質は肉や魚、豆類などを毎食食べます。週2回はステーキ。肉でしか摂取できないアミノ酸があり、高齢者も肉が必要です」

 そんな生活で、55歳のときに「65歳」と判定された皮膚年齢は、75歳ながら「62歳」に。第一線を退いた今、好きな仕事だけ選べる気楽さも若返りの秘密だが、前向きさも大切だという。

「3歳下の弟は14年前にすい臓がんで亡くなりました。享年58。彼も医師でしたが、ふさぎ込むタイプで、告知を受けてからあまり外に出なくなった。がんで余命宣告を受けても長生きできる人は、ほぼ間違いなく前向きなタイプ。治療が一段落したら、旅行するくらいの気楽さが長生きにつながります」

 データが若返りを示したとはいえ、元気でいたけりゃまず歩くことだ。
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/160825/2


2015-06-26 20:32:11 | 健康

 イタリア在住の115歳の女性エマ・モラノさんは、「長寿の秘訣は?」という質問に「生卵と独身」と答えたという。彼女は医者の勧めで1日3個の卵を欠かさず食べたそうだ。「卵を食べれば全部よくなる」の著者である血液診断士の佐藤智春氏も、1年間、1日10個の卵を食べる生活で、歩くのが困難なほどの体調不良から抜け出した。

 卵1個にはコレステロールが200ミリグラム超含まれている。だから「卵は1日1個まで」が常識のように言われていた。

 しかし今年、コレステロールに対する考え方が激変する発表がなされた。2015年2月に米農務省が「コレステロール摂取の制限をなくす」と発表。続いて日本でも、厚労省がコレステロールの1日の摂取基準値を撤廃。日本動脈硬化学会も「食事で体内のコレステロール値は変わらない」と声明を発表した。

 そこで、卵への注目があらためて高まっているのだ。

「卵にはコレステロールはもとより、食品からしか摂取できない9種類の必須アミノ酸(タンパク質)がバランスよく含まれています。日本人は平均20グラム前後のタンパク質が不足しているといわれています。卵1個から取れるタンパク質は約7グラム。健康維持のために、1日3個は食べるべきです」

 タンパク質は食べだめできないため、必要量を毎日摂取するのは簡単ではない。

 不足している20グラム分のタンパク質を肉や魚から摂取しようと思ったら、100グラムほど多く食べなければならない。卵なら、手軽に食べられる。

 さらに、卵はビタミン、ミネラルなどの栄養素も豊富。消化が良く、調理法のバリエーションもさまざまなので、幼児から高齢者まで食べられる。それこそ、朝、昼、晩と食べることも難しくない。

■さまざまな食べ方で摂取

 健康な人なら多めに取っても腸がコントロールしてくれる。

 佐藤氏のアドバイスで卵を1日3個食べる生活を始めた50代の脳科学者は、記憶力の向上に加え、体重が10キロ減り、脂肪肝が完治。部分カツラを使うほどだった薄毛が解消したという。

「イライラが解消した」「よく眠れるようになった」「疲れにくくなった」「やせた」「中性脂肪が減った」「風邪をひきにくくなった」などの感想を述べる人も少なくない。中でもよく挙げられるのが、「見かけが変わった」だ。

「卵に含まれる良質なタンパク質は、細胞の新陳代謝の材料です。肌のキメが良くなり、抜け毛が減り、髪の毛が太く“元気”になります」

 ちなみに、佐藤氏は50代ながら、腰まであるツヤツヤした黒髪は白髪染め要らず。30代の時、円形脱毛症に悩んでいたというのが嘘のようだ。

 お勧めは、消化時間に留意した食べ方。消化が早い順に、半熟・温泉卵→ゆで卵→生卵→目玉焼き→卵焼き。ストレスを感じた時は温泉卵、腹持ちをよくしたい時は卵焼きがベターだ。

 また、目的別なら、佐藤氏が勧める食べ方は次の通り。

「疲労回復なら、ビタミンB群が豊富な豚肉と卵を合わせて。カツ煮の卵とじなどがいいでしょう。脳活性ならネギトロユッケのような卵とマグロの組み合わせを。最近は若い人でもロコモ(運動器の障害)の人が多いですが、骨・筋肉代謝には卵と納豆がいい。冷ややっこに卵と納豆をのせた一品なら、料理が苦手な男性でもすぐ作れます」

 早速、今夜から始めるか。

■コレステロールの効果とは

「1日に必要なコレステロールのうち、3分の2は肝臓で合成され、3分の1は食物から。食物からコレステロールを取っても、肝臓での合成量が調整されるので、血中のコレステロール量は一定範囲に収まります」(佐藤氏)

 最近は、コレステロールの不足が脳内物質セロトニンの不足につながり、うつ病やアルツハイマーの原因になることもわかってきた。骨密度を増やすビタミンDの合成や、ストレスに対抗するストレスホルモンの活性化にもコレステロールは必要不可欠だ。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150624-00000019-nkgendai-hlth


水道水

2015-06-25 23:34:25 | 健康

近年、各地の水道水のおいしさが見直され始めている。例えば東京では、2013年に東京都水道局が利根川水系を原水とする浄水場のすべてに高度浄水処理を導入したことが話題に。現在ではそれをペットボトルに詰めた「東京水」なる商品も販売されている。2015年6月には都内各所でミネラルウォーターと「東京水」の飲み比べキャンペーンも開催され、試飲者の中からは「東京水(=水道水)のほうがおいしい」との声も上がったそう。

では、日本全国の水道水の中で「一番おいしい水」が飲める地域はどこだろう? 日本水道協会の技術顧問を手掛け、水博士として名高い故・小島貞夫氏によると、水道水は水源の違いなどから、大きく4つにランク付けできるそう。その4つのランク付けとは…

●特級水…良質の湧き水や地下水を少量の塩素で消毒したもの
●1級水…汚染のない上流の河川や湖沼、伏流水を原水とし、緩速ろ過したもの
●2級水…汚染された下流の河川、富栄養化した湖沼を原水とし、それを緩速ろ過したもの
●3級水…汚染された下流の河川、富栄養価した湖沼を原水とし、薬品などを使って急速ろ過したもの

※緩速ろ過:砂の層に水をゆっくり通し、微生物の力で水を清浄にする方法

この中で最もおいしいと考えられているのが「特級水」、つまり湧き水や地下水を原水とする水道水だ。降った雨が土壌に染み込む過程でミネラル分が含まれ、汚れがろ過されていく。それが湧き出して川になる前――人の手によって汚染される前の水が一番おいしい水といえるだろう。なお、日本水道協会のデータによると、「地下水を原水とする水道水」は国内の水道水のうち19.5%。そこで、その中でもとくにおいしい水道水はどこの水なのかを、水ジャーナリストとして全国の水道水を味わってきた橋本淳司氏にランク付けしてもらった。

【水道水がおいしい市町村BEST5】
■1位 福井県大野市
「大野市はまわりが山に囲まれた盆地で、豊かな森林に蓄えられた水が湧き出ています。水道の原水にも使われている地下水は、遊離炭酸(水中に溶けている炭酸ガスのこと)が少し含まれていることもあり、爽やかでしつこくない味わいが特徴です。ミネラル分を程よく含み、コクとまろやかさがあります」

■2位 熊本県熊本市
「人口80万人という大都市では珍しく、原水に100%地下水を使用しています。その水源は阿蘇山の火山灰土に染み込んだ雨水といわれ、地元の人が“水道からミネラルウォーターが出る”と自慢するほど。上流に菊池市がありますが、ここも湧水の里として親しまれています」

■3位 鳥取県米子市
「縄文時代から聖域として守られ、山岳信仰の霊場となってきた大山には、今なお豊かなブナ林が残されています。その栄養価に富んだ土壌にろ過され、地中に蓄えられた天然水が、市の水道水に使われているわけです。pH値がややアルカリ性と人の体液に近く、身体にやさしく受け入れやすい水質になっています」

■4位 静岡県富士宮市
「富士山の山肌は水が浸透しやすく、そのため山麓まで川がありません。周辺には三島市、御殿場市(いずれも静岡県)、忍野村(山梨県)など名水で知られる地がいくつもありますが、中でも注目なのが富士宮市の水道水です。天然バナジウムが含まれ、舌の上に乗せると爽やかに、スッと身体に入っていくような清涼感があります」

■5位 栃木県塩谷町
「かつては修験者が身を清めたといわれる、樹齢数百年に及ぶ原生林に囲まれた町です。高原山の中腹にあり、湧水の町として有名ですが、水道水にはその地下水が使われています。他のどの水道水よりも甘みを感じる味わいが特徴です」

http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150623-00000009-rnijugo-life