大腸がんの病気療養のため、演奏活動を休止していたピアニストの中村紘子さん(71歳)が、11月末までだった活動中止期間を来年の3月まで延ばすことが明らかになりました。過去には、女優の坂口良子さんや漫画家の中尊寺ゆつこさんが大腸がんで亡くなっており、俳優の渡哲也さん(73歳)や女優の倍賞美津子さん(68歳)、ジャーナリストの鳥越俊太郎さん(75歳)などは大腸がんにかかった今も活躍されています。
女性の死因のトップにもあがる大腸がん。どのような症状があらわれるのでしょうか?
大腸は、消化吸収が行われた食べ物を処理する消化器官で、長さは1.8メートルほどあるといわれています。口側から盲腸、上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸に分けられ、これらの部位に悪性腫瘍が発見された場合を総称して「大腸がん」と呼びます。日本人では直腸とS状結腸に悪性腫瘍ができることが多く、男女共に60~70代の発症率が高くなります。しかし、最近では30~40代の若い人の間での発症も増加しています。
大腸がんは早い段階で治療すれば治る見込みは大きいのですが、発見が遅れるほど5年生存率が下がります。いずれにしても、早期発見することが重要です。
大腸がんの初期症状のひとつに「血便が出る」と聞いたことがある人も多いでしょう。実際に大腸がんでは、血便の頻度が高くなると言われています。痔でも同じように血便が起こることがありますが、血便に気が付いたら放置せずにすぐに検査をしましょう。ほかにも大腸がんには次の初期症状があります。
・下痢と便秘を繰り返す
・便が細い
・おなかが張る
・血便が出る
・体重が減少する
毎日排便があること、そして排便の状態がいいことが大切です。毎日自分の排便状態を確認し、把握しておくことが早期発見への一番の近道です。
大腸がんは、遺伝だけでなく喫煙や飲酒、肥満が原因で引き起こされると考えられています。特に、煙草を吸わない人に比べて、煙草を吸う人は約7倍大腸がんになりやすいと言われています。また、男性の大腸がんでは肥満も関係すると言われており、BMI27以上を境に大腸がんになる可能性が大幅に上昇します。大腸がんを予防するためには「煙草をやめる」「適正体重に近づける」ことが大切です。
大腸がんは日本人にとっては特に身近な病気です。上述したように初期症状では便に起こる異変が多くあらわれます。きちんと自分の排便状態を知っておくことが何よりも重要でしょう。
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