老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

103;桜さくらにかける想い

2017-05-16 10:17:56 | 春夏秋冬
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宮沢賢治風に書くと

暑さにも負けず
脱水症になることもなく
夏を乗り越えた
寒さにも負けず
インフルエンザに罹(かか)ることもなく
寒い冬をじっと耐えてきた

燕(つばめ)は春の風を運ぶ
今年で桜の花を見るのは 
これが最後かな と思い
春夏秋冬が過ぎた
桜の樹とともに齢を重ね再び春を迎える
逢えるとは思わなかった桜
「今日、桜に逢えて本当に良かった」
と老女はかすかに泪を浮かべ呟く
「一年」生き延びてきたことへの感謝と喜びから
手を合せた90歳の老女は、
いまも一人暮らしを続けている
桜の開花は 閉じた人間の心を解し(ほぐし)
心躍らせてくれる

桜は咲き始めてから
わずか十日ほどで
儚く散る花の命であることから
人はそれぞれに「出合い」と「別れ」を重ねてきた

今年の桜は散ってしまった
いま新緑の葉桜に心癒されている
 

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