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韓国ドラマ「青い海の伝説」第16話12

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韓国ドラマ「青い海の伝説」第16話12



韓国ドラマ「青い海の伝説」第16話⑪


★★★

 テオはコンピューター処理でホ家の監視カメラを停止させた。
 ジュンジェはカン・ソヒが好んで使う観葉植物を配した部屋へやってきた。
 観葉植物を携帯カメラで撮っているジュンジェを家政婦が気にする。そこへナムドゥが飛んでくる。
「おばさん、ちょっとちょっと」ナムドゥが呼んだ。「今回、交換した装置ですが…」
 ジュンジェの捜索はテキパキと続く。引き出しの中から色々のビンが出てくる。
 錠剤やカプセル剤をそれらのビンから取り出し、収集する。
 やるべきことを終えてナムドゥに引き上げのサインを送る。
 ナムドゥは頷く。
「では消毒を始めます」とナムドゥ。
 最後に盗聴器を仕掛けてジュンジェは観葉植物の部屋を出た。

 ジュンジェに近づいたナムドゥはしきりに二階を指さす。
 父は上に…?
 ジュンジェから離れたナムドゥは大げさに騒ぎ立てる。
「あっ、ここにも虫がいるぞ! おばさん、ここです、見てください」
 ジュンジェは二人をちらと見やり、急いで階段を上がった。

「おばさん、いいですか? これはホコリではなく、虫の排泄物なんです…外からの侵入を完全には防げませんからね…」

★★★

 ジュンジェは父の部屋の前に立った。ドアの取っ手を握った。
 ひねるとドアはすんなり開いた。
 照明は点されていない。
 暗い部屋を進んでいくと、ベッドの縁にイルジュンが腰を下ろしている。
 ドアの鳴る音を聞いてジュンジェの方へ顔を向けている。
「お前か?」
 父の言葉にジュンジェは状況を理解した。ショックだった。言葉が出なかった。
 侵入者と感じたか、イルジュンは明かりをつけようとする。しかし手はなかなかスタンドにたどり着かない。
 やっと明かりが入った。
 ジュンジェは帽子を取った。
 イルジュンは視力の乏しい目をこらす。男らしい姿がぼんやり浮かびあがる。
「チヒョンか?」
「…」
「誰ですか?」
「…」
「答えろ!」
 イルジュンはあわてて携帯に手を伸ばす。すぐには携帯をつかみきれない。
 ジュンジェは父の前まで歩いた。携帯を手にし、父親の腕を取った。携帯をそっと握らせた。
「これを今探した? 父さん」
「…! ジュンジェか?」



 イルジュンの目にジュンジェの顔が定着した。
「ここで何をやってるんです?」
「ほんとにお前なのか?」
「一体、ここで」ジュンジェは叫んだ。「何をやってるんだ!」
「…」
「なぜ、こんなことに…? ボロボロで見る影がないじゃないか」
「…」
「俺と母さんを捨てて…父さんは何を得たんだ?」
「…」

 二階から怒鳴り声が聞こえたので、家政婦は”何事だ?”という顔になった。階段のそばに走った。
「何なのかしら?」
 階段を上がりだす。ナムドゥは慌てて家政婦のそばに駆け寄った。腕を取った。
「こちらへ。このカーペットがですね…」
 しかし、家政婦は聞いていない。
「ちょっと待ってて」
 と階段を小走りに上がっていく。
「まだ、説明が終わってませんよ…」
 とつぶやいて、家政婦の走りあがった階段に目をやった。

 変わり果てた父を見てジュンジェは涙を浮かべた。腕を取って言った。
「ここを出よう」
「どこへ?」
「どこへって、家を出るんだ」
 イルジュンはジュンジェの腕を振り払う。
「どうしてだ?」
「ここは危険なんだよ」
「ここは私の家だ。危険などない」
「おじさんの事故も父さんの病気も、ぜんぶカン・ソヒんお仕業だ」
 イルジュンはジュンジェを見た。
「どうやってここに入ったか知らないが、10年ぶりに帰って来て母親の侮辱を?」
「誰が母親だって?」
「お前は…私の選択を否定したいんだろうが」
「ああ、そうだ。何から何まで間違ってる」
「なぜ、それをお前が決める?」
「…」
「私の人生だ。私は幸せに生きてきた」
 ジュンジェは悔しい顔をする。
「視力が落ちたからと、お前にそんなことを言われる筋合いはない」
「…」
「それに…この目は手術で治る」
「…」
「体が回復して手術さえできれば…何も問題はない」
 ジュンジェは呆れた。
「本当に何も分かってないんだな」
「…」
「父さんの人生は、今、どんどん破滅に向かってるんだ。あの女のせいで」
「…そんなにソヒを貶めたいのか? ソヒは今でもお前の部屋を掃除し、帰りを待ちわびてる。そういう女だ。私はあの優しい女と17年間連れ添ってきた。お前に何がわかるというんだ!」
 ジュンジェは目をつぶった。父親の言葉がすべて空しかった。見えなくなった目のように心の目もすっかり曇ってしまっている。
「カン・ソヒの本名はカン・ジヒョンだ」ジュンジェは言った。「過去、二人の夫が失明後に謎の死を遂げた。よく似たこの状況をどう思う?」
「…!」
「偶然であってほしかったけど、父さんが口にした希望はもう持てないんだよ!」
 うろたえながらイルジュンは言った。
「よ、よくもそんな嘘を…」
「信じなくてもいい。でも―父さんをここにおいておけない。力づくでも連れていく。行こう」
 ジュンジェはイルジュンの身体を抱きあげようとする。
 しかし、イルジュンは精一杯逆らった。
「お前は詐欺師なんだろ? 父親の私まで騙そうとするとは…こいつが…!」
 ジュンジェの身体から力が抜けた。握った父の腕から手を離れた。
 親を心配する本当の気持ちを汲み取ってもらえない。ジュンジェは自分を恥じるとともに父を思う素直な気持ちを信じてもらえないのが悲しかった。



 二階の異変から業者に不信感を持った家政婦は主人に電話を入れた。
「何だか今日来た業者さんたちの様子が変なんです…ただの業者とはとても思えません。二階で”父さん”という声が…」
「分かりました。すぐ帰ります」
 電話を受けたチヒョンはそう答えた。
「父は外に出さず、何かあったら通報を」
 電話を終えたチヒョンはセファを見た。
「僕を誘った電話はこのためでしたか?」
「…」
「ジュンジェが家に来たようなのでこれで失礼します。送って行けず申し訳ない。ではこれで」
 チヒョンは車に乗り込み、セファを残して走り去った。





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