韓国ドラマ「青い海の伝説」第9話⑥
Korean Drama "Legend of the Blue Sea" Episode 9 ⑥
第9話⑤
セファは通りに腰をおろし、飲み物片手にホームレスの女と話しこんでいた。
「好きになる予感がしてる、って?」
「…」
「ロマンスの始まりだわね。それは最高。一番いい頃よ」
「…」
「この時期は一度しかやってこない。男を替えれば別だけどさ」
「そうなの?」
「むろんよ。大事なのはこれからだわ」
「彼を夢中にさせるにはどうしたらいい?」
セファは身を乗り出す。真剣な目をホームレスの女に向ける。
★★★
落ち込んだ表情で言った。
「そうしないと私は死んじゃうの」
「はまり込んじゃったわね」
「…」
「それが分かってたらこんな生活してるわけないでしょ」
女は紙コップを足元に置いた。顔を上げていう。
「愛には三段階あるの」
左手を広げる。
「一つ目はロマンス。二つ目がパッション。それで三つ目は…」
セファを見た。
「ダーティー」
女は人差し指で手のひらに○を作った。
「これは上級者向けになる」
「…」
「いい? ここから始めようとせずに順序を守りなさい」
「それには?」
ホームレスの女はセファと目を合わせる。
「一つ目のロマンスはうわべだけの関係よ」
「…」
「デートはお茶と食事と映画で、頻繁にメールを送りあい…浮かれてると思ったら、急に駆け引きを始めたり…でも、それらも結局はダーティーに向かってる」
二人は目を見合わせる。
「ダーティーって何?」
「まだ早いわ」
女は首を横に振る。
「うかつに手を出すと大ケガするわよ。まずは、愛の銃でも撃って…」
「銃を撃つの? 死んじゃうわ」
「死ぬかもね…嬉しすぎてさ。あれ、見なさい」
セファは若い男女に目をやる。
「あれが最近流行の”愛の銃”よ」
2人はしきりに互いの身体を叩き合っている。
セファは何が何だかわからない。
「2人だけの呼び名は決めたの?」
「決めてないわ」
女は思い出す。
「私は初めての男に”子犬ちゃん”と呼ばれてた。けど、別れる時は思い切り噛み付いてやったわ。動物系は危険よ」
「どうしようかしら…人魚はどおっ?」
「実在しないのはダメよ」
「いないの?」
「あれは空想上の生き物でしょ」
そんなやりとりをしてるところへ赤い車が現れた。慌てたようにしてジュンジェがセファの前にやってきた。
「おい。お前の電話はいつになったらつながるんだ!」
セファは2人で座っている。
「友達よ」
女は立ち上がって挨拶する。握手の手を出され、ジュンジェは少しだけ触れてセファの前に立つ。
「さあ、行こう」
セファを連れて行きかけて立ち止まる。態度はひそひそ風だが、普通の声で尋ねる。
「いつもここでホームレスと遊んでたのか?」
「聞こえてるわよ」
女はムッとした声で言った。
ジュンジェは頭を下げてセファの背をおす。
女はホームレスじゃない、ヒッピーライフを楽しんでいると主張したが、ジュンジェらは彼女の前からさっさと立ち去った。
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