韓国ドラマ「青い海の伝説」第4話⑫
Korean drama "Legend of the Blue Sea" Episode 4 ⑫
第4話⑪
不愉快さを押し殺し、シアはナイフでケーキを切り取った。
「ほら、あなたも食べて」
皿にとりフォークにのせてジュンジェの口元に運ぼうとする。
ジュンジェはぶっきらぼうに答える。
「いい。自分で食べるよ」
フォークに腕を伸ばすとナムドゥが言った。
「おい、ひと口くらい食べてやれよ」
ジュンジェは仕方なくシアの手からフォークを受け取って口に運んだ。
シムチョンは食べるのをやめた。二人のケーキのやり取りを眺めた。
シアが笑顔でジュンジェに何事か耳打ちするのを見てプイと横を向いた。
★★★
シムチョンはシアに対し、本能的にライバル意識を覚えた。そのため彼女はシアの上品な笑い方を真似したり、生クリームの付着した口元をティッシュで拭うのを見て自分もそうやって口元を拭いたりした。
ジュンジェはそれをタカの目でじっと観察したりする。
そんなジュンジェにシアは言った。
「チン教授の退任式には行くわよね?」
「俺は明日、個人的に会ってくるよ」
ジュンジェと話すシアが指にはめている宝石がシムチョンは気になりだしている。
「教授は事あるごとにあなたと仕事したがってたわ」
シアはそう言って軽く髪に手をやった。そういった女のしぐさも彼女は気になった。
ナムドゥの手をとってシアは外に出てきた。彼女はすっかり気分をこわしていた。
シアはナムドゥに訊ねた。
「彼女をここに置いておくつもりなの?」
「俺は止めたんだ。止めたけど…ジュンジェは困ってる人間に弱いからさ。何も難しく考える必要はない。ただの人助けだよ」
シアは疑う顔になる。
「気にするなって…お前の敵じゃないだろが? あんな調子だし、素性も知れない女だぞ」
「…でも、絶対二人きりにさせないで」
「わかったよ」
「それに…部屋も足りないのにどこに寝かせる気なの?」
「実は…もう一部屋あるんだ
ジュンジェはシムチョンを部屋に案内した。自分の部屋に入り、壁の高い場所に作られた書棚の書物を取り出す時に使う梯子を上った。天井裏に通じる四角いドアを開けた。
先に上がっていってジュンジェが言った。シムチョンも梯子を上った。80センチほどの四角い穴をくぐるとそこもきちんとした部屋になっている。
「わあ…ここが私の部屋になるのね?」
シムチョンは喜びを見せる。
「数日だけだぞ」
ジュンジェは念を押して下の部屋に下りていった。
下におりるとジュンジェはベッドの上に身体を投げ出した。しばらく身体が揺れるのに任せた。
シムチョンは二階の部屋からジュンジェにお礼を言った。
「ありがとう」
ベッドの上に身体を投げ出したまま、ジュンジェはシムチョンを見た。
「ありがたいだろ…いいから、さっさと寝ろ」
「分かった」
ジュンジェは部屋の明かりを消す。シムチョンの部屋の明かりも一緒に消えた。
部屋が消えるとシムちゃんはルンルン気分で自分のベッドへと移動する。
二人ともぐっすり寝て朝が来た。
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