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雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「アイリス」 第3話

 ペク・サンは何者?


TBSのガイドからあらすじを貼り付ける。
 
 単独任務を与えられたヒョンジュン。厳戒態勢の警備を潜り抜け暗殺計画を成功させるのだが、銃傷を負ったヒョンジュンを待ち受けていたのは…
 任務を終えたヒョンジュン(イ・ビョンホン)を呼び出したNSSの副局長ぺク・サン(キム・ヨンチョル)は、彼に単独任務を与える。それは北朝鮮最高人民会議委員長ユン・ソンチョル暗殺の直接命令だった。
 北朝鮮の警護責任者であるパク・チョリョン(キム・スンウ)のもとに暗殺計画があるという諜報が入り、キム・ソンファ(キム・ソヨン)らと警備を強化する。ヒョンジュンはペク・サンに警戒が強化されたことを報告するのだが、任務を強行するよう命じられる。
ヒョンジュンは、厳重な警備を潜り抜け暗殺に成功するのだが、逃走中に銃傷を負ってしまう。隠れ家にたどり着いたヒョンジュンは、ぺク・サンに救助の要請をする。自分を助けに来たサウ(チョン・ジュノ)の姿を見たヒョンジュンは安心するのだが、それもつかの間、思いもよらない出来事が待っていた…。


 韓国ドラマ「アイリス」を地上波に持ってくるということで、TBSが大々的に流した予告編はどうやら3話から4話にかけての逃亡シーンだったようだ。僕はてっきりラスト近くのものだと思っていた。
 ヒョンジュンとスンヒの恋愛模様などが取り入れられ、北朝鮮工作員との諜報活動合戦とが併用していくようなドラマかと思っていたらとんでもなかった。そんな甘い話じゃなかった。事前に情報を得てドラマを見だしたら面白さが半減すると思ってあえてしなかったが、するとそういう陳腐な見立てをしてしまう。しかし、今後もこりずにその姿勢を崩さず見ていこうと思う。
 3話ではやヒョンジュンは、北朝鮮要人を狙撃し、北朝鮮の警護隊から追われる身となってしまう。ハンガリーまで出かけて敢行してやっただけのことはある。スケール、迫力、ともに満点で、この舞台が東西ドイツの統一に寄与したというシナリオの一節はものすごく効果をあげている。
 撮った映像を惜しげもなく切って捨てたせいだろうか、カメラアングルを縦横に駆使してのアップテンポの場面展開は、テレビで見ているのに、まるで特大パネルに映る映画のように感じた。
 この3話で僕は完全にヒョンジュンの立場に溶け込んでしまった。今はヒョンジュンとともに、自分の脇腹にも銃創が出来てしまったようで苦痛感を覚える。
 それにしても、NSS(国家安全局)の副局長ぺク・サンというのはいったい何者なのだ。彼が直接ヒョンジュンに下した命は、果たしてほんとにNSS総意に基づく暗殺指令なのか。
 それともぺク・サンの個人的指令なのか。
 つまり、この人物は北側から送り込まれた工作員で、南の地に巧妙に潜伏し、騒乱を画策する特殊任務を用心深く遂行しているという設定としてだ。それなら少しは納得する。
 だが、もしNSS(国家安全局)総意の暗殺指令なら、他国要人を狙撃殺害するような類似組織が今の韓国で実際に存在するのかという話になってくる。だとすればちょっと怖い。それとも今や韓国は完全な自由主義国家で、話としては何でもありで、こんなのも作ってみました、くらいの調子で、ドラマ制作上気軽に作り上げた組織や名称なのか。
 しかし、娯楽とは言いながら、国際間を扱ったドラマの背景はものすごく気になる。これらすべての話はフィクションです、の但し書きがあるとしてもそれではよくわからない。はっきり、こんな組織はありません、くらいの説明も必要かもしれない。
 ヒョンジュンが生きて戻ればそれはよし。次の使い道がある。死ねば単独行為として処理。傷つけば、敵方に確保されるをよしとしないから、人知れず始末する。
 ぺク・サンは直属の捨て札としてヒョンジュンを抱え込んだが、この二人はどういう運命のつながりなのか。ペク・サンは両親の死と何か関係があるのじゃないかという気がしてきた。視聴者の僕は話の流れとしてそれを感じるが、この世界を等身大で動き回るヒョンジュンが、このレベルまでたどり着くのはむろんずっと後のことだろう。
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