韓国ドラマ「イケメン(美男)ですね」第10話(4)
Korean drama "You're Handsome" Episode 10 (4)
「何だ、お前か。驚かすな。びっくりするじゃないか」
ミニョは何とも応えない。
というか、よく見ると今にも倒れそうでどうにも様子が変だ。
「おい、どうした?」
「僕は・・・」ミニョは息も絶え絶えの調子で答えた。「水を飲もうと思って」
そのままテギョンに向かって倒れこんだ。気を失ってしまった。
受け止めたテギョンはミニョの身体がただならないのを察知した。
「何だ!? 身体が熱いぞ。ミナム、しっかりしろ!」
ミニョのホッペを叩いた。
「おい、どうした? しっかりしろ!」
テギョンはすぐさまミニョを抱き上げた。
車に乗せ、彼女の容態を気遣いながら夜の街に走り出た。
ミニョは目をつぶり、苦しそうにしながら動かない。
「こんなになる前にどうして助けを呼ばないんだ・・・!」
テギョンは苛立ちでハンドルを叩いた。
病院の前に車を滑り込ませたテギョンは急いでミニョを中に誘おうとする。
「ミナム、目を開けろ。起きるんだ」
ミニョは目もうつろに起き上がった。テギョンに従って車をおりた。
辺りを見て訊ねた。
「ここはどこですか?」
「病院だ。歩けるか? それともおんぶするか?」
ミニョは急に態度を変えた。テギョンの手を振りほどいて言った。
「行きません」
「ダメだ。すごい熱だ。行こう」
「行けません」ミニョは首を振る。「女だとバレてしまいます」
と言って逆方向に歩き出す。
テギョンはその手を取った。
「それでも行くんだ」
その手をまた振りほどいた。
「イヤです。ほっといてください」
足元をふらつかせながら病院の入り口から遠ざかろうとする。
「お前、気は確かか? その身体でどこへ行こうとする?」
意地を張って行こうとするミニョにテギョンは駆け寄る。腕をつかむ。
「わかった。俺が何とかする」
「行きません」
ミニョは腕をふりほどく。テギョンを見つめあげた。
「テギョンさんは怖くないんですか? 私のことがバレたらどうするつもりです?」
「・・・」
「私のせいで・・・私のせいで・・・みんなダメになりそうで私は怖いです」
「今は自分の心配をしろ」
テギョンはきっぱり言った。
「俺はお前を受け入れた時から覚悟はしてた。俺のことはいい。だから診察を受けろ」
「絶対に隠し通すと約束しました」ミニョは返した。「だから絶対に行けません」
「いい加減にしろ!」
怒鳴るテギョンにミニョは必死に訴えた。
「私は大丈夫です。耐えられます。寮に連れて帰ってください」
ミニョの意志の強さにテギョンは折れた。ミニョを助けられない自分に悔しさを覚えながら。
連れて帰る準備をしながらテギョンは言った。
「コ・ミナム、泣いてもいいし、吐いてもいい。だから、我慢はするな」
そしてシートベルトをしめた。
(続く)
script type="text/javascript" src="//translate.google.com/translate_a/element.js?2db9cb=googleTranslateElementInit"></script> google-site-verification: google3493cd