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韓国ドラマ「青い海の伝説」第16話⑤

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韓国ドラマ「青い海の伝説」第16話⑤



韓国ドラマ「青い海の伝説」第16話④



★★★

 ジュンジェは電話を入れた。
「カン・ジヒョンは俺の継母だった」
 ホン刑事はボールペンを持ち遊びながらジュンジェの話を聞いた。
「今もマ・デヨンと通じてるなら…奴は継母の指示でお前を殺そうとしたのか? だが―何のために?」
 相棒が椅子を寄せてきた。
「恨みでも買ったのでは? 考えられますよ」
 ホン刑事は相棒の椅子を蹴った。
 相棒の言葉が回線に乗って伝わり、ジュンジェはため息をつく。

 ― 父さんの遺書が公証を受けた。ほぼ、全財産が僕と母さんに相続される。

 チヒョンから聞いた言葉が脳裏に浮かんだ。
「思い当たるのは」とジュンジェ。「相続問題だ」
「相続問題ね…」ホン刑事はノートに何か書きつける。「人を殺すほどの財産があるわけじゃないだろ?」
 次の瞬間、ホン刑事は緊張する。
「何?」
 話が大きいので今度は笑いだす。
「こんな時に嘘をついてる場合かよ。父親が大富豪だとでも?」 
 信じてもらえずジュンジェは顔をしかめる。それでも父親の名を告げた。
「何だって!」
 ホン刑事は立ち上がる。相棒がそばに来る。
「それ、本当なんだな?」
「そんなことより、すぐ事情聴取をしてくれ」
「…しかし、決定的な証拠がない。それにこっちの動きがバレてしまうぞ。まずは証拠を固めないと…こっちに力を入れよう」
「何を言ってる。すべてつじつまが合うんだ。もう時間もない」
「で、どうする気だ?」
「俺のやり方で証拠を見つけ、すべてを明らかにする」
 そう言ってジュンジェは電話を切った。

★★★

「不幸中の幸いです」
 ナム夫人に対し主治医は言った。
「ご主人はある程度の自発呼吸が可能な状態で一命を取り留めました」
 ほっとしながらもナム夫人は嘆く。
「何度もこんな目に遭って―以前のような生活に戻れるかどうか…」
 目頭を押さえた。
「ご主人には脳の損傷が見られません。何事もなかったかのように目覚める可能性もあるかもしれません」
 ナム夫人は主治医を振り返る。
「こういったケースは回復のメカニズムが分からず、”奇跡”と呼ばれています」
 ナム夫人は手を合わせた。
「その奇跡が起きてくれるのを願います」



 ナム部長は死の淵をさまよいながら夢を見続けた。
 行く手を阻む者の中にチヒョンとそっくりの男がいた。自分は重要を抱えて彼らの追跡から逃げ続けたのだ…。
 
 


 チヒョンはマ・デヨンに送られ、家に引き上げてきた。チヒョンは母親の前に立った。表情が硬い。
 鋏で花を弄っていたカン・ソヒは訊ねた。
「どうしたの?」
「僕の父親は…あの人なの?」
「…」
「マ・デヨン?」
 カン・ソヒは答えず鋏を動かす。
「そうなの?」
「知ってどうするの?」
 母の言葉に真実を突き付けられ、チヒョンは失意を覗かせる。ジュンジェの異母兄でありたかったからだ。
 カン・ソヒは顔を上げた。
「どうしたの。何もかも私に任せておけばいい。ただ、待ってればいいのに何が気になるっていうのよ」
 チヒョンは声を張り上げた。
「俺があんな男の息子なんて耐えられないんだよ!」
 チヒョンのものすごい剣幕にカン・ソヒは唖然となる。
「俺は一生日陰者じゃないか」
 チヒョンは涙ながらに訴える。
 それにはさすがのカン・ソヒも戸惑った。
「ねえ、聞いて」
「…」
「私には双子の姉さんがいたの。生まれてすぐ同じカゴに入れられて…捨てられた」
「…」
「姉さんはいい家に引き取られたわ。でも私は違った。酔って暴力を振るう養父と無気力な養母のもとで、とても貧しいどん底の暮らしを強いられた」
「…」
「でも私には一つだけ武器があったの」

 カン・ソヒは当時のことを思い起こす。
 警察の事情聴取に、泣きながら必死に嘘の演技をした日のことを…。
「私は知りません。お父さんはいつものように寝てたのに…朝には冷たくなってて…」
 自分の演技に乗せられ刑事は同情までしてくれた。
 最初の夫を殺した時も”自分の演じた泣く女”は周囲を欺き通した。結局、そんな女を演じて今まで来てしまったのだ。

 カン・ソヒはチヒョンに言った。
「人は弱者の言葉を真実だと思い込む」
「…」
「私は自分の境遇を武器にして、ここまで這い上がってきたの」
 母親の実相を見てチヒョンはうなだれた。
 カン・ソヒはチヒョンのそばに歩み寄る。そっと肩と首に手を置いた。顔を撫でながら言った。
「あなたには同じ思いをさせたくないの」
「あなたの2人の父親は、私にとってただの道具よ」
 チヒョンはカン・ソヒの両手を振り払う。
 カン・ソヒは続ける。
「彼らを使い、あなたは日の当たる場所へ出て行きなさい」
「…」
「出て行って胸を張って生きればいいの。いいわね」
 チヒョンは反論できなかった。
 ため息がついて出るだけだった。




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