雨の記号(rain symbol)

BLACKPINKの背を追うEVERGLOW

2019-10-25 22:38:25

BLACKPINKの背を追うEVERGLOW

EVERGLOW chasing after BLACKPINK

ちょっとツウィっぽい？！ PRODUCE48出身でノリに乗っているEVERGLOWのイロン！美しいビジュアルでTWICEをカバーし注目される

　昨年（2018年）はガールズグループ不作の年だった。2018年デビューで2019年にまたがり、人気ガールズとして活躍を見せているのはIZ*ONEくらいのものだ。

　今回のK-POPブームをもたらしたガールズグループは、2015年初頭にデビューしてきたGFRIENDあたりから始まった。以下TWICE、BLACKPINK（2016年）らが登場し、新世代のガールズブームを形成した。
　ブームの退潮に抵抗し、先頭グループを構成していたApink、AOAらは人気を保っていくものの勢いで差が生じた。
　TWICEやBLACKPINKらは旧来のファンだけでなく新しいファン層を引き寄せた。さらに眠っていたファン層をも掘り起こして刺激と活況を作り出した。
　辺りの草を食べつくした草食動物が移動を開始するようにである。そのエネルギーは日本からアジア、アジアから世界に向かう凄まじさを生んだ。
　ガールズグループに限って分析すると、今回のブームも2010年時と同様、KARA、Apink、TWICEを経由する可愛い娘ちゃんガールズの人気が本線となって膨らんだと言えそうである。
　このブームの御輿に乗って巧みなパフォーマンスを見せたのはボーイズグループのBTSだった。
　彼らはブームの御輿とSNSのうねりを利して一気に世界のステージに駆け上がった。
　そして世界への進出を目指すK-POPの寵児となった。
　普通に考えれば多くのボーイズらの担ぐ御輿に単独の人気ガールズが乗り、パフォーマンスしてこそすてきな絵となるだろう。　しかしK-POP人気の主力層は10代から20代の女性ファンだ。ボーイズ人気はBTSに集められたが、ガールズ人気はそうもいかなかったのだ。
　TWICEにはワンチャンスあったと思うが、日本の攻略に時間を割き過ぎてしまった（世界攻略は後進にたくされたがJYPにすれば大成功だった）。

　結局、ガールズグループの華やかな音楽に引き寄せられた女性ファンはガールズの支持では分散したが、BTSのカリスマ的な音楽に触れて一致して彼らを押し立て、世界に向かうレッドカーペットを敷き詰めたというところか。アドバルーンも頑強な基盤があってこそ高く揚がって行ける。BTSが一過性の人気に終わらなかったのはそれゆえである。

　世界をめざせないなら日本市場を徹底的に攻略した方がいい。日本で人気を確保できれば、韓国と行き来して安定した活動を続けられる。
　一気に膨らんだTWICEの人気と背中を追って、ビジュアルの揃った可愛い娘ちゃんガールズが日本市場に押し寄せてラッシュをかける中、独自の路線を進んで日本と世界を目指しバランスよく人気を出していったのはBLACKPINKだった。
　BLACKPINKはYGエンターの送り出した2NE1スタイルを踏襲したガールズだが、ビジュアル面でも可愛い娘ちゃんガールズに劣っていなかった。それどころかYGスタイルの歌唱力とパフォーマンス力は世界中の音楽ファンの関心を集めるものだった。
　BLACKPINKの音楽は女性だけでなく男性ファンのハートまで鷲づかみした。出す曲は立て続けにヒットし、彼女らの音楽は日本のみならず世界中で反響を呼んでいった。
　彼女らの出した楽曲のMVはユーチューブで実に４０数億の再生回数を叩き出すに至っている。

　BLACKPINKの独走を許すわけにいかない。
　2019年のガールズはそういった”指標”を持ってデビューしてきたと見たい。
　可愛い娘ちゃんガールズが伸び悩む一方、everglowやitzyが登場して人気を得出しているのはその方向性を指し示すものと言える。
　2NE1は日本での活動と人気を定着しきれなかった。しかし、BLACKPINKはMステに出てドームツアーを行うほどの人気を出してきている。
　スキルの高さにビジュアルさえ兼ね備えれば、日本でもガールクラッシュの音楽は人気を出せる。生き残れる。

　BLACKPINKはそれを証明して見せた。
　イロンをビジュアルセンターに押し立てるeverglowはトータルにスキルは高い。BLACKPINKの背中を追って日本だけじゃなく世界を目指せるガールズと言ってよさそうである。
　