雨の記号(rain symbol)

藤井聡太六段VS阿部(光)六段(竜王戦5組ランキング戦)ライブから(3 )

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 まったく意外な展開だ。
 離れて戻ってきたら、後手陣は7四、8四の歩で圧迫を受けている。後手がカウンターパンチを狙う戦いにあえて誘っているかに見えたが、先手は後手の誘いと仕掛けを巧みにかいくぐって進撃してるかに思われる。
 先手8三成りが悪手だったのか? 後手5一に飛車が逃げてみるとずいぶん楽になった。先手はと金をすり寄ったが、6二と金と銀を取れないとなると一手パスみたいになってしまった。
 先手6六歩は後手攻め駒にプレッシャーをかける辛抱の手。
 流れとしては寄せの構図を描く展開となってきた。5五飛車から5七歩と攻めを仕掛ける。
 後手6九歩。阿部六段。意地の頑張りとなってきた。左辺の守備が強固なので藤井六段は1五歩と1筋に手をつける。
 やっぱり対局者は解説者よりよく読んでいる。一手負けを覚悟して阿部六段が必死の追い込みをかけるが逆転に至らなかった。最後の一手まで縁台将棋の自分には謎の展開が続き、プロの解説陣も最後の寄せを解析できない。阿部六段、藤井六段の2七金を見て静かに投了を告げた。
阿部六段が守りきれるか藤井六段が押し切るか…ハラハラドキドキ、実にファンタスティックな一局だった。




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