雨の記号(rain symbol)

韓国ドラマ「30だけど17です」(連載65)





韓国ドラマ「30だけど17です」(連載65)




「30だけど17です」第7話(内職に励む)⑦


☆主なキャスト&登場人物


○シン・ヘソン➡(ウ・ソリ)
○ヤン・セジョン➡(コン・ウジン)
○アン・ヒュソプ➡(ユ・チャン)
○イエ・ジウォン➡(ジェニファー(ファン・ミジョン)
○チョ・ヒョンシク➡(ハン・ドクス)
○イ・ドヒョン➡(トン・ヘボム)
○チョン・ユジン➡(カン・ヒス)
○ユン・ソヌ➡(キム・ヒョンテ)
○チョ・ユジョン(イ・リアン)
○ワン・ジウォン(リン・キム)
○アン・スギョン(チン・ヒョン)


★★★ 


仕事の資料をあさりながらウジンは足元に目をやった。装飾のほどこされた女性用の靴下をまだはいている。なぜか男性用の靴下とはきかえる気持ちはおきない。今までの自分ならすぐはきかえていただろう。
 ウジンは噴水用の水を吐き出したソリの姿を思い起こした。鼻先に笑いがきた。
「あんな水を飲むなんて…」
 靴下に手をやった。
 自分を必死に庇ったソリの言葉が蘇る。
「おじさんは変態でもありません。ただの職業病なんです」
 甚だしい勘違いだったが、今となっては悪くない気分だ。
「ああ、もう…、ガムを踏んじゃってる〜」
「…」
「靴下があります。履き替えましょう」
「…何だか、かわいい気もしてきた」
 ウジンはソリと一緒に顔を出した天窓に目をやった。窓の枠内に月がかかっている。
 ウジンは月に向かってほほ笑んだ。月に向けた何年振りかの笑顔だった。 


★★★ 


 ジェニファーは後ろをついて来る者に向かっていきなり干し魚を突き出した。
「あなた、何者?」
 リアンは平然として横の家を指さした。
「何者って〜この家に用があるんです」
「私はここの家政婦ですが、何の用です?」
「あら、家政婦さん」リアンは笑顔になった。「私のチャンがお世話になってます」
 リアンの挨拶を受け流してジェニファーは干し魚を袋にしまう。サングラスを外してリアンを振り返る。
「チャンの友達ですって?」
 リアンは嬉しそうにうなずく。
「”同じ石でつまづくことは世間の物笑いになる恥辱だ”by」
「キケロ」
 リアンは素早く答えた。
 ジェニファーはギロッとリアンを睨む。
「ピンポーン、でしょ?」
「…」
 この時、後ろで声がかかった。
「リアンじゃないか」
 リアンは軽く叫び、ユ・チャンたちに駆け寄る。
「やっと来たな。入りな」とチャン。
「やあ、クッキーか…未来の義叔父様はいま留守だ」とヘボム。「挨拶したきゃ出直した方がいいぞ」
「それ、ほんと?」とリアン。「それはすごく残念だわ」
 ステップ踏んでチャンを追いかける。
 ドクスたちは怪訝そうにリアンに続く。
 ジェニファーは小首をかしげ、その後に続いた。




 リビングではソリが内職用の靴下を山と広げていた。先に飛び込んだドクスらが挨拶する。
「こんにちは」
「いらっしゃい」とソリ。
 後から入って来てリアンはソリを見て言った。
「チャンにお姉さんはいないはずよ…」
「初対面か」とヘボム。「この家の元住人で一か月だけ住むことになったんだ」
「顔合わすの初めてですね」
「チャンの彼女です」
 リアンの挨拶にチャンはびっくりする。
「おい、何言ってる!」
 チャンはソリを見て否定する。必死に弁解する。
「違います。ただの友達です。ただの」
「今のところはね」とリアンも説明を始める。「近づく大会を終了するまでです。優勝したら付き合います」
「おい、よせって」
 ソリはリアンに笑みを向けた。
 リアンはソリを見つめ返した。
「どうしたんです? 私をじっと見て…」
 リアンは長い髪を後ろに払った。
「可愛いから? 困っちゃうな…」
 ソリは頷いた。
「すごく可愛いわ〜制服が」
 落ちを聞いてドクスらは思わず笑いだす。
 ソリは真面目に続ける。
「こんなに可愛いのね…」
 チャンはソリをじっと見つめた。


 チャンたちはソリの内職を手伝うことになった。
 チャンたちと楽しく過ごせる当てがはずれ、リアンはつまんなさそうにつぶやく。
「なぜ私が靴下の内職を…」
 ヘボムは笑って言った。
「玉ねぎよりはずっとマシだよ」
 ソリは申し訳なさそうに言った。
「1人でやっても別にいいのに…」
 ドクスはそんなソリに目をやる。
 そしたらソリからウィンクが飛んできた。一瞬、我が目を疑った。
 しかし、ウィンクは二度三度と飛んでくる。
 ドクスはヘボムに顔を近づけた。ボソボソ言った。
「俺にウィンクしてるよ」
 その異変にチャンも気づいた。
「目が痛いの? 目薬持ってこようか?」
「いいの」とソリ。「まつ毛にゴミがついたみたいで」
 ドクスは肩を落とした。
「違ったか」
「バカか」とヘボム。


 チャンは心配してソリに顔を近づける。
 びっくりしてリアンが身を乗り出す。
「私が見てあげる」
 その拍子にリアンは卓上のコップを落とした。ソリのパンツをジュースで汚してしまった。
「リアン、何やってるんだ」
 チャンは慌ててティッシュを持ち出してくる。ソリの濡れた衣服を拭こうとするとリアンが先に拭こうとしてまた邪魔をする。
 ソリはとうとう立ち上がった。
「着替えて来るから大丈夫です」 
 部屋に戻ったソリをチャンは心配した
「着替えはなかったはずだよな…仕方ない。俺の衣服を貸そう」
「ダメ」傍にいたリアンは立ち上がったチャンの足をつかんだ。「私の服を貸すから」
 ドクスが言った。
「服を貸すって、制服を貸すつもりか」
「お前も濡れたろ」とチャン。「トイレで拭いてきたらいい」
 ドクスはリアンを見て言う。
「二階に上がってすぐだ」
 リアンは急いで二階のトイレにやってきた。
「チャンの服を彼女に着せたくないわ」
 この時、下でドクスたちの声が聞こえた。
「あ、おじさん。お帰りなさい」
 リアンはびっくりしてトイレを飛び出した。頭から被り物をして階段を駆け下りた。
 被り物をして駆け下りて来るスカート姿の人を見てウジンは呆然とした。
 リアンはそのままカバンを握り、玄関を飛び出していった。


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