理想の人生観

父の病室に今年96歳の御婦人が新しく仲間入りされた


少し認知症が見られるのですが 気品高い方で言葉使いも実に丁寧です


又色白で鼻筋も通り さぞかしお若い頃は誰もが振り返る美人だと思いました


今日驚いたのは点滴の治療中、両手をしなやかに動かされ、それはまるで

日本舞踊を艶やかに舞う動きをされたのです


一瞬そこだけ時間が止まったかのようにわたしはうっとり見入ってしまいました



　さて、わたしが96歳になった時・・・？


　この世に存在しない確率が多いかと思いますが

　46年後…？

　あれでも何かリズミカルにステップを踏んでいたいものですネ

春分の候、

いかにも…


遠くにいる人を浮かべ名付けたのかと想像しました

花かんざしのつぼみが ほころびはじめました


花言葉は思いやり、そして変わらぬ思い

春うらら

ある時

フツフツと心に浮かんできた


悲しい時 嬉しい時

いろんな感情が溢れ出す時

人は心の赴くままに表現をします


友人のひとりから

「曲に乗せるよう頑張ってみます」


心のつぶやきだったが、ヒバリさんのことばにコード譜が付くかも知れない


（何ともこそばゆい気持ち…）


そんな今日の昼下がり、我が家のリビングに春がいっぱい広がった

思い出と共に

花便りがあちこちで聞かれる弥生三月…

知人との惜別の思いを重ねた


昔の音楽の話しを持ち出すと目尻を下げ 最高の微笑みで分かりやすく当時の

打ち明け話しをしてくださった姿を思い浮かばれる


又その話しの内容からプロ意識をわたしは汲みとった



余命三ヶ月と医師から告知され心身共に辛い状態だったであろう、それなのに

「広島に行って励ますんだ」

…とわたしの事を気にかけていたと 奥様と共通の友人から伺った


情に篤い知人の一人だった


わたしには恩返しできるだろうか？


ふと、夜空に浮かぶ無数の星を見上げ思った


何か音楽の分野で継承できればいいのだが


とにかく前を向いて一歩踏み出そう！

そして 音を心からこれからも楽しもうと思う


これがわたしの継承の形の一つかと思った

あなたのふるさと

　あなたのふるさとにはじめて行きました

　あなたのふるさとから海の匂いがしてきました

　あなたのふるさとにありがとうと言いたくて行きました

　あなたのふるさとからお囃子が聞こえてきました


　あなたのふるさとにあなたはいない


　ありがとう 優しいあなた

　ありがとう あなたのふるさと

　わたしは忘れない…