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“意見広告ふたたび”のこと

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 普段、僕は政治ネタは書きません、というか、ずっと忌避し続けてきました。が、今日はあえて書くことにします。

 ウチに帰ってすぐ、ニューヨークタイムズに北朝鮮に拉致された日本人の救済を求める意見広告掲載の活動が再び行われるというニュースをネットで見、「意見広告ふたたび」というサイトに早速アクセス、呼び掛け文に目を通しました。

 この意見広告は本文にあるように、北朝鮮による拉致が明らかになった2002年9月17日の“あの時”を受けて、同年11月に

有田芳生(ジャーナリスト)
勝谷 誠彦(コラムニスト)
加藤 哲郎(一橋大学大学院教授)
重村 智計(早稲田大学大学院教授)
高世 仁(ジャーナリスト)
日垣 隆(作家・ジャーナリスト)
湯川れい子(音楽評論家) 

 の7氏による呼びかけによって行われ、「「THIS IS A FACT(これが真実だ)」と題する意見広告が掲載されたのが12月23日。1ヶ月という短期間の間に、2473人の有志のみなさんから寄せられた1,400万円ものカンパにより実現したのです」(本文ママ)

 という経緯がありました。当時から、僕はこの運動を知ってはいましたが、無関心から一転しての、ファナティックなまでの世論の昂揚、憎悪の連鎖という、当時の雰囲気にどうしてもなじめず、募金はもちろん、善光寺という、自宅の目と鼻の先で行われた署名活動(家族会の面々もこぞって参加していた)にも協力せず、運動に関しては一切、無関心を決め込んでいました。

 言うまでもなく、現在は拉致問題は膠着状態、家族の中にも亡くなる方が出始め、関連団体の資金も枯渇し始めている・・・といも聞きます。

 一方、オバマ政権は「つい先日(2009年2月26日)発表した予算教書を見ると、いくつもの難点は無論あるものの、例えば、ブッシュ時代に毎年1,000億ドルもイラクでの人殺しと破壊のために使い続けてきた悪行に終止符を打ち、今後10年間で6,340億ドルも投じて医療保険改革を断行してゆくなど、この超大国がまともな方向に舵(かじ)を切り始めたことは間違いありません」(日垣隆、ガッキィファイター、2009年3月2日号)という新しい動きに出ています。

 こうした変化の情勢の中、思想信条も異なる7人が、

「新たに就任したアメリカのバラク・オバマ第44代大統領に対し、私たち日本人とともに、北朝鮮による拉致問題と北朝鮮国内の人権問題解決の闘いに指導力を発揮して、わたしたち日本人とともに、闘いを協同で進めることを求める書簡を出そうとの合意に達しました。ここに再び、ニューヨーク・タイムズに意見広告を掲載することをみなさんに呼びかけたいと思います」

・・・という行動に出、アメリカの世論喚起をするということに、拉致問題に無視を決め込んできた僕も初めて、1万円というわずかな金額ではありますが、小さいながら支援することにしました。

 呼び掛け文の最後にこうあります。

「このたび、政府は定額給付金を一人あたり原則12000円配布します。その使い方について賛否両論があることはご承知の通りです。私たち呼びかけ人は、その全額をこの運動に寄付することにしました。その理由は、国民ひとりひとりにとって、その意味を聞かれるとその本質に議論があるようなお金であっても、ひとつの志にむかって集まれば、必ずなにごとかをなしうるということを示したいからです。そして、そのこと以上に、日本人としてまずなすべきことは、拉致された同胞を北朝鮮から奪還することだと信じるからです。

 広告代金の正規金額は67,000ドルで、日本円にして約650万円です。広告代金を支払って余剰金が出たときには、その金額によっては、アメリカのテレビで拉致問題を訴える番組を放送すること、あるいは前回と同じく「家族会」にカンパすることも予定しています。
 どうか、皆さんの積極的なご支持とご協力をお願いいたします」


 呼び掛け文の全文は↓にあります。少々長いですが、ぜひお読みください。

 意見広告ふたたび

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