日々馬道楽

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ローマ人の物語Ⅵ パクス・ロマーナ

2009年09月01日 23時31分01秒 | 本と雑誌

ローマ人の物語Ⅵ パクス・ロマーナを読みました。
主にアウグストゥスの治世が描かれています。

 

印象は、「神君アウグストゥスの憂鬱」長い治世の中で子や孫に先だだれること多く、娘などが自分の定めた法律に反し、家長として罰するなど、身内には恵まれない部分が多かったようです。
ま、業績からはそんなことはいえず、パクス・ロマーナ・ローマ帝国の繁栄の礎を築いた手腕は卓抜したものだったと思います。

 

ローマ「帝国」の初代皇帝なのですが、東洋的な帝国・皇帝をイメージしてしまっていたのですが、だいぶ異なります。共和政体の中で並ぶもののない権力と権威を持った存在となったので、「帝政」という評価なのですが、さまざまなことを実施するにも民衆・軍隊の支持、元老院の議決を得ることが必要な形なので、「皇帝?ほんとに。」という感じでした。なによりもローマの安全と繁栄のために力を尽くした人という印象です。
カエサルの創造したしくみを確立したという評価が随所に出てきて、初代皇帝というよりは、国の体制を確立した2代目という感じがしました。

 

ローマの官僚や軍事体制を中央集権型に構築していったりしたなかで、記憶に残ったのが「ユリウス姦通罪・婚外交渉罪法、ユリウス正式婚姻法」のところ。ローマ市民の人口を増やすために、独身でいることが税的に不利になるような法律を作ったりして、なるほどそこまですれば少子化対策になるかと感心しつつ、まぁ、現代では難しいだろうなと思いました。

 

そしてローマの時代に興味が出てきたので読んでみたのが、知のビジュアル百科 「古代ローマ入門」、写真で当時の生活の道具や建築物の様子がよく分かります。2000年前ってこんなに技術力があったのかと改めて感心です。