流星、夜を切り裂いて ~FLY HIGH~ ver.2

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アニメ雑記 2021/7/6 を語る

2021-07-06 23:17:56 | ■アニメレビューとか
●閃光のハサウェイ
見てきました。
初めてハサウェイを知ったのはGジェネFだったので21年前、
原作が出たのが32年前、ようやくのアニメ化ですね。
ユニコーン以降、サンライズは宇宙世紀ガンダムを今後どのように扱うか、
というのが今後の課題だと思うんですが、
生みの親の原作をベースにしていく手法からどこまで行けるのか、
というのが気になってくる作品でもありました。

以下ネタバレ感想。



前半パートはハサウェイとギギとケネスの関係を描いていて、
ここに結構な尺を使っていることに驚かされました。
ガンダム見に来たのに全くモビルスーツ戦になる気配がなく、
マフティーの存在を通してハサウェイ、ギギが近づいていく。
そういう濃厚なボーイミーツガールで、
巧妙に隠蔽された萌えアニメだったのが驚きとでもいいましょうか。

というのもギギの見せ方が凄くアニメ的に見えたんですよね。
無重力なんかを意識した髪のなびき、揺れるピアスの金属音、
ハサウェイの心を覗くNTのような能力などなど、
ハサウェイを見つめる女性というのをとにかく気になる存在として描いていて、
それが見事にハマってるのが凄いなと。
個人的にディアナに次ぐガンダムヒロインという感じ。

カット割ってのややアオリで見せるような顔のアップなど、
どこか現実感の無さがシャフト角度のようなものを思わせられる気がして、
美少女の見せ方という文法が非常にシャフト的に個人的には映りました。

だから中盤のホテルのエレベーターのシーンで、
攻撃されてエレベーターが一時停止してから動き出すところが、
ひだまりスケッチ、まどかマギカでお馴染みの「5,4,3…」のカウントダウンに見え、
これ絶対狙ってるだろと確信していたわけですが、
よく考えたら外に出たら戦闘になるぞ、
というのをエレベーターのカウントで洒落て表現していただけなんだろうな、
という気がします。
シャフト的なのを狙ってないけどそう感じる不思議みたいな感じで。
長髪の見せ方、ポーズなんかはかなり大胆な形でしたが、
それもどの辺から出てきたのかも気になる感じかなと。

あと空港でのハサウェイとギギの会話の中で、
第三者を意識させるようなピン送りがちょっと引っかかったかな。
ギギがハサウェイにひかれるのは彼がマフティーのだと確信しているから、
だと思いますしそれが、
自分を理解してくれる美少女という造形なんだと思いますが、
ハサウェイ=マフティーというのをさらけ出されては困る視点、
というのをハサウェイの反応以外で混在してるような気がしたな。

映画館で円盤購入して再確認しようかなと思ったんですが、
今作を劇場以外で見るのはもったいない気がして気が引けました。
ただ見返す機会がないのも事実で、買っておけばよかったなという感じも。

この映画はギギとの出会い、
ギギとモビルスーツ戦と、
そしてガンダム同士の戦闘、
みたいな徐々にギギの存在からガンダムへと主題が移っていた感じで、
そこが重なり合う最初の戦闘シーンにまず度肝を抜かれる感じでした。

エレベーターから降りたところで、
ホテルに当たった弾丸が最上階付近から落下してくるのとか、
よくこんなの思いつくなぁと感心させられたんですが、
なんというか絵的に911で上の階から人が落ちてきていたのを思い出して、
もしテロ的な意味合いで引用してるなら凄まじい描写だなと。

夜の市街地を逃げ惑う人々と暗闇に現れるモビルスーツなど、
メカを主役に置かないことで起こる混乱を最大限に表現していて、
こんな描写ができるのかと思わされました。
どんなにガンダムがリアルな作品だと言われても、
どうしても主役であるモビルスーツの立ち姿をアップなどで見せる関係上、
足元の人々がクローズアップされにくい感じですが、
そこをすくい上げているのが凄いですね。
そしてそこにハサウェイとギギの関係の描写がある。
正しくメカと美少女を地でやって、それも超高密度でそれを成し遂げている。
GREATとしか言い様がないです。

後半はギギ離れをしガンダムとライバルへと視点が映っていきますが、
バトルも非常に濃密で本当に驚かされました。
中盤の夜戦でこれで第1部完!になるんだろうと思ってからが長くて、
こんなに凄いものがまだ見れるとか凄すぎるなという感じ。

次が何年後に見れるかはわかりませんが、
次回作もまた凄い作品が世に出てきたなと思える作品だといいですね。
楽しみです。

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