絵のタイトルは、「洗い清めて」です。
国分寺のはけの道脇の湧水がたゆたゆと流れていました。
誰かが菜を浸していました。
小説を読んでいて、日常の描写と心情を切り取った文章に気づきます。
この表現こそ、小説家の力量です。
膝枕があなたの懐かしい体温を覚えている。
冒頭のこのフレーズで、次の歌詞やメロディーを聞きたくなります。
今日のタイトルは、「朝ご飯」です。
変わり映えがない朝ご飯です。
形がいびつなトロ芋を何分割かにして剥きます。
根が出ている先端は、種として植えようかなと取り置きます。
小さなおろしがねですり下ろします。
すり残しは、味噌汁の具として放り込みます。
料理は、手がかかります。
野菜を水道水で洗うと、手が冷たい。
切る大きさも料理に合わせてイメージします。
味見をして納得です。
こんな些細な日常が好きです。
時々億劫になります。
一時間かけて作っても、食べるのはわずか15分です。
食べ残しを片づけて、洗うほうが時間がかかる。
冷たいので、ストーブにかけていたやかんのお湯を洗い桶に入れる。
水道水が少しだけ節約になる。
洗って拭いて納める。
この繰り返しです。
洗い物をした手がかじかんでいます。
水気をふき取り、しばらくするとじんじんと温かくなる。
塩をふり水にさらして作った白菜漬けが、しゃきしゃきと美味しい。
2024年1月11日