徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

蔵人

2008年08月17日 | 本と音楽の話題
日本酒関連のネタばかりですみません(^^;

「夏子の酒」の復習が終わり,現在,連載中の「蔵人」を読み始めました。

今度は,島根県松江市を舞台に,蔵人を目指す日系4世の主人公と,母と共に小さな居酒屋を切り盛りするヒロインを中心に物語が展開されていきます。

今回も「夏子の酒」同様,魅力的なキャラクター達の人間模様の中で,日本酒の素晴らしさと日本酒を取り巻く状況の厳しさが描かれています。

まだ,途中ですが,個人的には色んな意味で「夏子の酒」が熟成して,違った味わいの違った物語になっている感じです。例えば「夏子の酒」では,幻の酒米の復活を中心に「酒を造る」という部分にスポットが当たっていましたが,今回は日本酒に合う料理など「酒を楽しむ」という部分がクローズアップされています。それに合わせ,紹介されるお酒も吟醸酒や生酒ではなく,生酛造りや熟成酒など冷酒から,常温,燗酒まで,様々な楽しみ方の出来るお酒に焦点が当たっています。当然,日本酒を取り巻く状況は「夏子の酒」の時とは比べものにならないぐらい厳しく,そうした点もしっかりと反映されています。

また,ハマってしまいそうです。

→ 尾瀬あきら『蔵人』小学館
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長いものに巻かれる

2008年07月26日 | 本と音楽の話題
「長いものに巻かれる」

最近の娯楽用小説の選びのモットー。

どちらかというとひねくれ者なところがあるので,「一番人気は嫌だ」とか,「皆が好きだというものは避けたい」とか,そんな感じなのですが,最近の小説選びだけは,長いものに巻かれています。具体的には,何々賞を獲ったとか,映画化されるとか,そんな帯のついたものばかりに手を出しています。まあ,その中でも好みはあるのですが・・・。

ここ2ヶ月ぐらいの間,巻かれていた小説を紹介。ストーリー展開もさることながら,何だか嬉しくなって,顔がほくそ笑んでしまう瞬間が何度もある小説です。ちなみに巻かれていた(私にではなく本の方に)のは,「第5回本屋大賞受賞」。

→ 伊坂幸太郎『ゴールデンスランバー』新潮社
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和醸良酒

2008年06月29日 | 本と音楽の話題
ある知識を得たいと思った時,必ずしも教科書や専門書,百科事典を見ることが近道とは限らない。

最近,10年ほど前に読んだ,ある漫画を再度買い直して読んでいる。当時,農学部の学生だった自分が米作りや日本の農村の抱える問題,酒造りを知り,日本酒の楽しみ方を知ってしまった漫画である。

尾瀬あきらさんの「夏子の酒」。ドラマ化もされ,ブームにもなった漫画なので,知っている人も多いとは思う。再度,読み返してみても全く色褪せておらず,この10年で多少なりとも色々なことを知ったが故に,当時は読み取れなかった部分も見えてきて実に興味深い。

きっかけは,農村や農業に関わることを研究しているのに,稲作のことはほとんど知らない後輩に貸そうと思ってのことだったが,自分も当時得たものを再確認・・・,もちろん,日本酒の楽しみ方も。

久しぶりに良酒を飲んでみたくなりました(笑)

→ 尾瀬あきら『夏子の酒』講談社漫画文庫

※ 尾瀬あきらさんは,また日本酒を扱った漫画「蔵人」を連載されているようで,「夏子の酒」の復習が終わったら,そちらも読んでみようかと思っています。


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伏線

2008年03月16日 | 本と音楽の話題
伏線(ふくせん):小説・戯曲などで,のちの展開に必要な事柄をそれとなく呈示しておくこと【大辞林】

引き続き小説にハマリ中。幸せだと思う瞬間をいくつかあげろ!と言われると,たぶん一つは「先を読みたくて仕方がない小説を鞄に忍ばせ一日を過ごすこと」と答える。漫画やテレビドラマにはない何とも言えない高揚感があるように感じる。

さておき伏線である。自分が好むたぐいの小説につきもので,ミステリー小説などは膨大な伏線が展開に従って解き明かされていくものである。以前に日常のミステリーが好きだと言ったこともあるが,それもようするに伏線である。

それとなくだったり,しっかりとだったり,張られてきた伏線が,物語の後半でまるで完成間近のパズルのように,すごい勢いで気持ち良くハマっていく。いやはや脱帽です。

万城目さんの小説は,先に紹介した1冊と以下の2冊で読破。現在,京都,奈良に続く大阪を舞台にした長編が連載中だというので,それを待とう思います。

→ 万城目学『鴨川ホルモー』産業編集センター

→ 万城目学『ホルモー六景』角川書店
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○○魂

2008年03月08日 | 本と音楽の話題
例によって流行の娯楽小説にハマっている。

今回は万城目学(まきめまなぶ)さんの「鹿男あをによし」。

少し前から気になっていたのですが,ドラマ化もされたと聞いて,買ってみた次第。筆者の万城目学について,少し調べてみたら,自分の母校(高校)の姉妹校の一つ上の先輩であることが判明。妙な親近感を覚える。そういう親近感を持って,「鹿男・・・」を読むと,随所にこの人は自分の通った高校と同じ校風の高校で過ごした先輩だ!と思える節がある。厳格な仏教の教えのもとに築かれた校風,毎朝の校長の訓話・般若心経,年に一度の修養行事・・・。通っている間は,面倒で,鬱陶しいだけだったものが,しっかり自分の奥に根付いていることを最近よく感じる。学園長や学校長は,○○魂(○○は母校名)とか言っていたのですが,それはまだちょっと受け容れがたい感じがするのですが,今の自分の大事なパーツの一つを高校3年間で得たことは確かみたいです。

→ 万城目学『鹿男あをによし』幻冬舎
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読・正月

2008年01月04日 | 本と音楽の話題
新年明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

年末年始は,大晦日と正月のみを実家でまったり過ごしてきました。イベント的なことは,実家の近所の成田不動尊に初詣に行ったぐらいで,あとは寝正月・・・,文庫本片手に。

移動中の暇つぶし用に東京駅で購入した海堂尊さんの『チームバチスタの栄光』にハマってしまって,読・正月。

例によって流行モノ(このミス大賞,映画化)に手を出してしまった感じなのですが,個人的にほどよい蘊蓄の入ったミステリー風のストーリーをキャラクターで読ませてしまう小説(こういう区分に入る小説は,結構多い)は好きなので,胸躍らせてたままさらりと読めてしまいました。

2月には映画も公開されるようで,主人公の年齢と性別が変わってしまっていることに賛否あるようですが,自分的には以前にハマったドラマ『不機嫌なジーン』の時のような役柄の竹内結子が見られそうな気がするので,それはそれで楽しみかも・・・って感じです。

追記:年度末の忙しい時期に限って本が読みたくなるのは,やっぱりテスト前に無性に読書したくなったのと同じ症状でしょうか(笑)

→ 海堂尊『チームバチスタの栄光』宝島社 
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蘭学事始

2007年07月22日 | 本と音楽の話題
実は,火曜日まで10日間ほどオランダとドイツの方に行っていました。

主たる目的は,オランダであった学会に参加することだったのですが,特に仕事や出張という訳ではなく,普通に早めの夏期休暇で行ってきました(相変わらず,ON-OFFのはっきりしない日々を過ごしています(^^;)。
実は海外は初めてだったのですが,なかなか充実した10日間を過ごしてきました。
追々,このブログでも旅行記を紹介していければと思います。

タイトルの『蘭学事始』は,幕末の医師,杉田玄白の著書ですが,オランダもドイツも日本とは何かと縁深い国であることを実感した旅だったような気がします。

とりあえず,まず始めに,行きの飛行機の機内で読んでいた有名な作品を紹介。

→ 司馬遼太郎『オランダ紀行-街道をゆく35-』朝日文庫

※写真は,Amsterdamの北部にあるDe Rijpという街にある風車,すぐ東側には,世界遺産に登録されているBeemster Polderがある。
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ご冥福をお祈り致します

2007年05月28日 | 本と音楽の話題
ZARDの坂井泉水さんが亡くなったそうです。
転落死という話以上に,がんと闘病中であったということに驚きました。

中高とZARDとかWANDSとか,Being系のサウンドを聴きあさっていただけに・・・

今度,実家に戻ったら,昔,買ったAlbumを聴いてみようと思います。

ご冥福をお祈り致します。
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形があるということ

2007年04月08日 | 本と音楽の話題
ここ数年,CDを買うことはめっきり少なくなった。

が先日,最近気に入っているYUIさんのNew Albumが出たので,久しぶりにお買い求め,その前に買ったのはアンジェラ・アキさんの1st Albumだから・・・、ん、のだめのCDも買ったかも?・・・とは言え、1年に1枚か2枚程度、一方でネットで1曲単位で購入することは結構多いので、音楽を聴かなくなった訳ではない。

CDケースに大事そうに収められたCDやジャケット(歌詞カード)を眺め、手にしていると、妙に懐かしい。

形があるということ、リアルであること、こうしてPCと向かい合っている時、よく考えにふける内容だったりします。

→ YUI/CAN'T BAY MY LOVE

個人的には、1st AlbumのFROM ME TO YOUの方がよりお気に入りだったりしますが・・・
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連想ブーム

2007年02月16日 | 本と音楽の話題
何かにハマると,それに関連するものに手を出す…,手を出したものにもハマると,また関連するものを探し,手を出す。

これを繰り返すことを「連想ブーム」と呼ぶことにした(笑)

数ヶ月前に「のだめカンタービレ」から始まった連想ブームは,以下のような軌跡を辿り・・・。

「のだめカンタービレ」→「のだめラプソディ」→「松谷卓」→「いま,会いにゆきます」→「竹内結子」→「不機嫌なジーン」→「YUI」

ってな訳で,YUIさんのfeel my soulを紹介(^^)

→ YUI/feel my soul

アコースティックギターの旋律は好きなので,「Good-bye days」の頃からチェックはしていたのですが,ハマりました。どちらかというと噛めば噛むほど系の良さで,新曲の「Rolling star」とともに,My ネットワークウォークマンでヘビーローテション中です。


追記:途中経過もなかなかお勧めですよ(2年も遅れてますが…)。

→ 不機嫌なジーン

昆虫,動物,蘊蓄,竹内結子,内野聖陽が好きなら…。

個人的には,他人事ではない内容が色々と含まれていて,複雑な心境でもあるのですが。
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えせクラシックブーム

2007年01月28日 | 本と音楽の話題
御陰様でほどほどにクラシックブーム

っていうか,今のところは一皮捲ればただの“のだめブーム”なのですが…。

なんだかんだで,コミックは15巻まで買って読んでしまいましたし(品薄だったので,コンプリートまでには一部Amazon.comまで活用する始末),TVなし生活なのでドラマは全くでしたが,何故かアニメはこっそり覗いていたり…,クラシックのCDにもちょくちょく手を出し始めていたりします。のだめ効果もあって,今回はいつもより,ちょっと深めの穴を掘りそうな感じです。

そんな“えせクラシックブーム”からの派生で見つけたおすすめArtistを紹介。

→ informel - 松谷卓 Official Web Site - 

コミックの中で千秋が将来オーケストラの曲に仕上げれればと思いながら作曲し,のだめが勝手に命名した「のだめラプソディ」という曲があるのですが,その曲を実際に作曲・演奏しているのが松谷さん。ちょっぴり切なくとってもいい曲だったので,いつものようにダウンロード。

映画とかTVとかの曲を結構作っている方のようで,「いま,会いにゆきます」のサントラとかも松谷さんのようです。

昔からピアノ主体のサントラの曲を作るArtistは好きだった(S.E.N.S.とか,久石譲さんとか)ので,すっかりハマって,過去のAlbumとかもあさり始めています。
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クラシックの入口

2006年12月10日 | 本と音楽の話題
随分昔から,気軽にクラシックを楽しめるようになれないだろうか?と思っていて,何度か挑戦しているのが・・・。

オケをやっていた大学の頃の友人にお薦めを聞いてみたり,TSUTAYAでちょっと聞いたことあるタイトルを借りてみたり・・・,最近では,BEST CLASSICS 100というCDを買ったりもした。けれども,いつも一時のもので中には入っていけない。

懲りずにまた入口ぽっいところに入ってみた。

とりあえず,漫画の方にはハマリそう・・・。

のだめオーケストラ/ORCHESTRA de NODAME LIVE
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どこでもブック

2006年11月20日 | 本と音楽の話題
最近,自分の日常行動の範囲に,積ん読本(買った後,積んだままになっていた本たち)を配置していたりする。枕元に始まり,家のPC机の脇,職場の机の引き出し,挙げ句の果てはトイレにまで・・・。同じ本も持ち歩いた方がいいのでは?という意見もあるかも知れませんが,沢山の積ん読本たちが日の目を見る可能性を上げるには,意外と良策のようです。

そんな「配置本」から「持ち歩き本」に格上げになり,晴れて「積ん読」を卒業した一冊を紹介。昨年度の直木賞受賞作品だったのですが,うちではしばらく「積ん読」状態でした。推理小説にありがちなごちゃごちゃとした人物関係や手の懲りすぎたトリックはなく,じっくり読ませてくれる作品でした。

→ 東野圭吾『容疑者Xの献身』文藝春秋
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本屋さんが舞台のミステリー

2006年08月24日 | 本と音楽の話題
たまに登場する本紹介のサブテーマになりつつある「日常のミステリー」。今回紹介するミステリーの舞台は本屋さん。“こんな本を探している”というお客さんの注文から,“面白い本を見つけた”という言葉を残して,失踪してしまった常連客の行方まで,書店ならではの謎を書店員が解き明かしていく。

話の大半が書店のなかで展開され,なおかつ店内の雰囲気や書店員の仕事などの描写が上手いので,おのずと行き着けの書店のレイアウトが頭に浮かび,何となく,舞台になっている書店で自分も立ち読みしているような気分になる。

本屋さんの雰囲気が好きな人にはお薦めかも知れません。

→ 大崎梢『配達あかずきん』東京創元社

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日常の疑問×専門知識=ミステリー

2006年06月18日 | 本と音楽の話題
日常,感じている何気ない疑問や謎を,特定の学問や専門知識で解き明かすと,ミステリーになる。殺人事件が起こらなくても,探偵が出てこなくても,作者が提示した事柄に読者が疑問を抱き,それが一定の過程を経て,解き明かされれば,ミステリー小説になるのである。

って訳で,会計学で解くミステリーにハマっている。別に転職を考えている訳でも,副業を考えている訳でもないのだが,ただ,これまで自分とは全く縁のなかった会計学という学問によって,日常の疑問が解き明かされていく過程が新鮮で楽しい。

→ 山田真哉『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』光文社新書

→ 山田真哉『女子大生会計士の事件簿』角川文庫
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