徒然なる日々からの歳時記

徒然なるままに日々の歳時・興味を綴っております。

かさねの色目

2010年02月14日 | こよみ・四季・歳時記
今年の冬は,冬らしい冬。

雪の積もることの少ないつくばでも,すでに3度,積もっている。

とはいえ,春はしっかり近付いているようで,高感度春受信機はすでに開花。

春らしい香りを振りまいてくれています。

さて,タイトルの「かさねの色目」ですが,平安時代に生み出された配色のことで,

(1)袷(あわせ)仕立ての衣の表裏の裂を重ね合わせた色
(2)布を何枚も重ね着してその表にあらわれる布色の配列

を指します。前者は「重」,後者は「襲」と呼ばれます。

十二単などの平安時代の着物を思い浮かべてもらうと,イメージがつきやすいかも知れません。
季節,特に草花を題材にしたものが多く,写真の梅もかさねの色目の一つで「梅」は,表「白」,裏「蘇芳」。もちろん春の代表的な色目です。
梅にまつわるものは,その他にも「梅重(表濃紅・裏紅梅)」,「裏梅(表紅梅・裏紅)」,「紅梅(表紅梅・裏蘇芳)」,「紅梅匂(表紅梅・裏淡紅梅)」等,沢山あり,襲でも「紅梅の匂(淡紅梅・淡紅梅・紅梅・紅梅・濃紅梅・青)」などがあります。

衣の色の組み合わせで季節を表現する。ファッションの原点なのだと思いますが,とても趣があって素敵です。

春らしい色の服を買ってみようと思ったり・・・

→ 長崎盛輝『かさねの色目-平安の配彩美』青幻舎 


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