hideyukiさんの、令和もみんなガンバってますね!笑み字も!Webにも愛と光を!

日々の楽しい話、成長の糧などを綴ります。
楽しさ、感動、知恵が学べる。
(^_^)私はとっても普通の人です。

ピグマリオン効果

2017-12-05 16:45:13 | お話
🌸ピグマリオン効果🌸


学校で、ひとクラスをAとBの2つグループに分け、テストをする。

Aグループの生徒には一人ひとら
採点した答案用紙を返す。

Bグループの生徒には答案用紙は返えさず、そのかわり一人ひとり生徒を呼んで

「この間のテストはよくできた。

職員室の他の先生たちもびっくりしていたよ」

などと言ってほめる。

しばらくして、またテストをする。

答案用紙を返すのはAグループだけ。

Bグループの生徒には前回同様、

「今度もよくできていた。おまえ、最近すごいなぁ。

やる気が出てきたみたいだなぁ」

と言う。

こういうことを3、4回繰り返した後で、ABそれぞれの平均点を出すと、Bグループのほうが目に見えて成績が上がっているという。

これは「ピグマリオン効果」とも呼ばれるもので、

人は、ほめられると頑張ろうという意欲が増し、

学力向上や技術習得の上達に大きく作用するといわれている。

ただこれには注釈があり、

怠けている人や、努力不足の人をむやみやたらにほめても逆効果になる。

大切なことは、「ほめること」ではなく「ほめ方」なのだそうだ。


「ピグマリオン」とはギリシャ神話に登場するキプロス島の王様で、彫刻の名手である。

心が純粋すぎて、女性に欠点が1つでもあると許せず、そのため「結婚はするまい」と心に誓っていた。

しかし、若さ故にほとばしる欲情から美しい乙女の裸婦像を彫り上げる。

それがあまりにも見事な出来栄えだったので、ピグマリオンは神に祈る。

「この像に生命を与えてください。

願わくば、私と結婚させてください」

と。

するとある日、彫刻の女はほんとに生身の人間となり、ピグマリオンの妻となって子供までもうけてしまう。

この場合の「ほめる」とは、ピグマリオンが彫刻の女にした行為だろう。

彼はまず、その女に「ガラテイヤ」という名前をつけ、

服を着せ、耳飾りやダイヤの指輪、真珠の首飾りで装飾した。

ガラテイアは次第に「その気」になり、人間になってしまったのである。


外山滋比古さんの『知的文章術』という本の中で、この話を読んだとき、最近経験したこんなことを思い出した。

実は今、宮崎県限定なのだが、「JAバンク宮崎」のテレビCMに出ている。

相手役は吉崎綾という若手の女優さんで、

彼女がJAバンクのCMのオーディションにやってきて、

審査員役の筆者とやり取りするという、わずか15秒のCMだ。

撮影の際、ワンカットの度にディレクターが言う。

「はい。ばっちりです。

言うことありません。
とてもいいです」

と。

そして、その後で彼は必ずこう言うのだ。

「えーっと、強いて言うなら水谷さん、もう少し自然な感じでお願いします」

とか

「もうちょっと笑顔を…」

とか。

つまり、全然「ばっちり」でも

「言うことありません」でもなかった。

だから同じシーンを何度も撮り直した。

でも、その度にまたほめられるので気落ちすることもなく、

むしろ「ディレクターの要求にもっと応えよう」という気持ちになった。

撮影というのは、かなり時間がかかるものである。

たった15秒のCMでも、初日は約3時間も1時間ほど現場にいなければならなかった。

それでもディレクターのほめ言葉で終始和やかな雰囲気だった。

人生にはほめ言葉が必要である。

自分の周りに、ほめ上手な人を1人か2人「置いておく」といい。

逆にあなたがほめ上手になると、必ずあなたは必要とされる人になるだろう。

時々、「すごい」、「立派」、「きれい」などと言ってほめると、

「いえいえ、そんなことありません」と、言われほめ言葉を否定する人がいる。

もったいない。

大事な事は「ありがとうございます」と言って「その気」になることだ。

そうすると、そのお世辞通り、いつか「すごい人」「立派な人」「きれいな人」になっていく。

ピグマリオンの神話は事実ではないが、真実なのである。


(「みやざき中央新聞」H29.11.17 水谷さんより)

最新の画像もっと見る

コメントを投稿