細太郎の家の庭の隅に、かぼちゃがゴロゴロと転がっていた。
なかなかうまそうだ。
久しぶりに実家に帰ってみたら、腹の目立ってきた1番上の姉と、ようやく離婚した2番目の姉が、ゴロゴロと転がっていた。
俺は、
「あ、かぼちゃ…」
と、ぐうたらな姉たちの姿を目にして、思わずつぶやいてしまった。
「何なの?」
「いや、別に…」
俺、一生嫁もらわねえ。
最近、さえない藤川でした。
映画のラストの余韻がなんだかなあ…という感じ。
原作のラストには、やはりかなわないんだなあ。
でも、西田敏行はうますぎ。
あとの神様がかわいそすぎでした。
原作のラストには、やはりかなわないんだなあ。
でも、西田敏行はうますぎ。
あとの神様がかわいそすぎでした。
居候№2のけんちゃんだ、文句あっか。
ないよな。
で、俺は、今、中学1年の理科のテストの採点をしているところだ。隣では、居候№1の藤川が怒り狂いながら成績をつけていた。
どうでもいいが、中学時代にはそこそこのやつらが、なんで高校に入ると悪くなる。もう少し、ちゃんと教えろよな。
しかし…、理科のできがイマイチだあ
ちきしょ~、ちゃんと勉強しろってえのっ
「前田慶次郎の生き方は、なかなか面白い。凡夫には逆立ちしても真似すらできない」 と、藤川先生がいつものように、昔の武将の生き方をぼくに教えてくれています。 が…。
「前田慶次郎って誰さ」
と、おとうさんとけんちゃん先生がチャチャを入れてきました。
「だから、おまえらは凡人なの」
「うるさい、しったかぶりするなっ」
ぼくには、負け惜しみにしか思えません。
あ~あ、ぼく、前田慶次郎の子供になりたかったなあ。
「たいへんだぞ」
藤川先生が、しみじみと言いました。
ぼく、おとうさんはしっかりした人がいいです。
へちま細太郎でした。