それ以来、経済学者の日常経済概念は街のオバハンに劣るというのがぼーずの主張である。少なくともかの学者の数年前を歩いていた事は確かだ。国家経済は論じられなくても身の回りのことは彼女達の方が良く知っていたと思う。事実、彼女達の安売りホームグラウンドは当時、既にダイエーからニチイに変わりつつあった。
理論には理詰めで考え出されたものと、現実の後付け、単なる経験則をさも大発見のように語られる場合がある。要注意は題名だけが一人歩きする時だろう。企画部門のプレゼンにはハッタリで○○理論(○○博士が言うには・・・)が良く使われる。
最近良く耳にするのはBOP(Base of Pyramid)だろうか。経済的ピラミッド底辺の人達を意味する言葉だという。但し、彼らの自立を助ける経済活動と彼ら相手のビジネス両方に使われているところがこの言葉を分かり難くしているのではないかな。
彼ら相手の商売は昔からあった。畑正憲さんのムツゴロウ青春期だったろうか、戦後まもなくタバコのばら売りを商売にしている人の事を書いておられた。勿論違法だろうが、現代で言うと20本入り400円のタバコを一本30円で売るのだ。金に余裕があれば1箱買ったほうが安いのだが、400円を払えない人には買い易くなる。
ホームレスを支援する会社を起した人が派遣法違反で昨年末に逮捕された。最初は志があったのだろうが、劣悪な宿泊施設に生活保護を受けた人を泊め、生活保護手続きを代行する代わりに天引きの手数料で暴利を貪っていたようだ。
上の例は論外としても、潜在力を持った層であることは確かだ。日本で1割の人間から1円を集めると1200万円を超えるが、中国やインドだと億になる。この人達の生活が向上した時、世の中は変わっているはずだ。
ゆっくりと富裕になった国は没落する時もゆっくりと落ちていく。今やECではお荷物扱いのポルトガルだが、人の暮らしぶりからは余裕が感じられた。戦後急成長した日本はそこが気にかかる。ぼーずの孫世代達はどうなるんだろうなと、ちょっと心配になってしまった。
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