このおっさんの訳が判らんのは今に始まったことではないのだが、聞けば帯独楽をやらせてくれと頼んでたというのだ。何じゃそれと思われた方もおられよう。時代劇で悪代官や越後屋のヒヒ親父に帯を引かれ、『あれぇ~』と言いながら独楽のように回る女性がいるが、あれをやらせてくれと言うのだ。おっさん、歳なんぼや?しかし、世の中には、帯にこだわる奴がいるんだなぁ。
先月、神保町のディスクユニオンへLPをごっそり持ち込んだ。ダンボール2箱もあったので、査定に10日程くれという事だった。最初に言われたのは『帯付いています?』ご存知ない方もおられようが、LPには5cm程の紙帯が付いており、その盤のキャッチコピーが書かれていた。確かJohnny Winterのデビュー盤は“百万ドルのブルースギター”・・・・ダサ、(笑)。CBSとの契約金らしいがホントにそこまで出たのかは謎。
LPにはビニールケースに入れてあるため、ジャケットの出し入れ時にこの帯が邪魔になる。買うと速攻で捨てていた。今更、帯が大事と言われても困るゾ。調べたら何枚かは帯が付いていた。視覚的に優れたものもあったので、残したみたいだ。偉いぞ40数年前のワシ。
約束の日より前に電話があった。10枚は傷みで値が付けられないが、全部で6万弱。悪くはないが、元手が(笑)。おとなしく売却を決めたのは次のセリフ。『素晴らしいコレクションですね。久々に興奮しました。長年この仕事していますがJethro TullのEP盤を初めて見ました。』ロックの担当者にこう言われるともうアカン。
一番高かったのはPink FloydのThe Piper at the Gates of Dawn(邦題:夜明けの口笛吹き・・・なんじゃこれ?)で27,500円。驚く僕に『デビューアルバムの初版(なんでわかるのかな?)ですよ。これ!!。帯が付いてたら15万で買ったのに』・・・ア、アホー47年前のワシ。カームラ並みのボケやんけ。帯取るな!!!
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そう ↑ この状態で残せば引っ越し代が出たのだが・・・悔しい。世のお嬢様方、帯は簡単に解いたらあきまへんで。