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肥宝館 -貧すれば丼する-

【埼玉 越谷】 煮干しラーメン 必「煮干しラーメン 濃厚(950円)」

寿司職人が辿り着いた澄んだ煮干しスープ

東武線・越谷駅の東口から歩いて4分ほど。市役所前中央通りの埼玉りそな銀行前の信号を南へ折れた先にある「煮干しラーメン 必」へ。元々は2021年10月、東武線の大袋駅から徒歩20分ほどの越谷市弥十郎で創業したが、2023年4月1日に交通の便の良いコチラに移転。ダイニングバー「喰蔵」との2枚看板で営業している。

ご主人の黒澤英樹氏は18歳で寿司職人の道へ。ラーメンが好きで食べ歩くうち、世間で「クセが強い」「エグ味がキツイ」と言われる煮干しラーメンの印象を覆すべく研究を開始。試行錯誤を繰り返すこと6年、通常の2倍の出汁が取れる「熟成煮干し」を一晩寝かせて使い、エグみや苦味の無い澄んだスープを完成させたそうだ。

店舗は階段を上がってビルの2階に。店内はカウンター7~8席とテーブルに10席ほど。麺メニューは「あっさり煮干し」「濃厚煮干し」の2種のラーメンを筆頭に、どろどろ煮干しそば、白湯ラーメン、ゆず塩ラーメン、濃厚煮干し豚骨つけ麺、激辛つけ麺、煮干醤油と白湯の2種の「まぜそば」を温・冷ともラインナップ。

それぞれチャーシュー、煮卵、海苔を追加トッピング出来るほか、替え玉、煮干粉を使った和え玉「にぼ玉」も用意している。またライス、チャーシュー丼、ミニカレー、ガパオ丼など飯モノも充実。なお、夜営業でもラーメンを啜れるほか、パスタ、ピザ、ケバブ、カレー、餃子など多種多様な料理を揃えている。

さらに元寿司職人のご主人が目利きした新鮮な刺身や寿司に加え「酢飯のオムライス」「お寿司屋さんの玉子焼き」なんてメニューも。もちろん酒類も充実。今回は「煮干しラーメン 濃厚(950円)」をオーダーすることに。なお注文時に麺の硬さとニンニクの有無を尋ねられたので、硬さは普通でニンニク有りでお願いした。

着丼までは10分ほど。茶濁しトロみあるスープは前述の通り「熟成煮干し」を秘伝の方法で一晩寝かせてとった澄んだ煮干し出汁に、豚骨と鶏ガラの白湯を重ねたもの。確かにエグみや苦味は無く、それでいて煮干しの香りや旨味は動物系出汁に負ける事なく存在感を残している。いわゆるセメント系とは一線を画す味わいだ。

そこに村上朝日製麺製の低加水でパツっとした歯触りの中細ストレート麺を合わせている。このタイプの麺の煮干し系との相性の良さは言わずもがな。そしてチャーシューは大判の豚肩ロース肉が1枚。厚切りだがしっとり柔らかな仕上がりで肉の旨味も存分に楽しめる。これはチャーシュー増しにすべきだったな。

ほかトッピングには味玉半分、海苔、魚粉、水菜、玉ネギ、紫玉ネギ、刻みニンニクが。そして丼底には香ばしい熟成煮干しが丸々一匹隠れている。卓上には煮干し粉、レモン汁、白胡椒があるのでお好みで。最後まで美味しく完食した。次回は煮干し出汁をストレートに味わえる「あっさり煮干し」を啜ってみたい。

<店舗データ>

【店名】 煮干しラーメン 必(ひつ)
【住所】 埼玉県越谷市越ケ谷1-10-11
【最寄】 東武スカイツリー線「越谷駅」東口徒歩4分

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