”こわがらないで!”
”方向付けにはカタパルトが要ると思わないか?”
へんな夢を見た。
上野夢通りを歩いていると「シナリオのおわるとき」という文字をかたわらに気づいた
ふらっとその喫茶店に入ってみる
椅子はかたちばかり数席しつらえてあったがをれの他に客は居なかった。
「観ますか。はじめますよ。」
まだ時間じゃないんじゃと答える間もなく店のマスターはぱちぱちと電源を切っていった。カーテンを閉めると外の光はわずかにこぼれる
なんということはない群像劇だった。おしゃべりがやや多いかな。たあいのないやりとりは明らかにフランス映画とはちょっとちがう。もっとふつうの会話だ。いつのまにか引き込まれていたのだろうか、”今からこの映画はシナリオがなくなります”という字幕に胸に刺すような衝撃を覚えてをれは狼狽を覚えた。
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蛇足だとは思うんだが話はそのまま続いた
ほんとうにシナリオはなくなってたのかな?をれが首をひねっていると 明るくなった店内でマスターは微笑んだ。