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ハナキョウレックス(物流中堅) 元従業員が架空売り上げ
ハマキョウレックス、過去の決算短信も訂正へ
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静岡県浜松市に本社を置く独立系の物流一括受託(3PL)大手、
ハマキョウレックスは7月12日、元従業員による不正行為が行われていたと発表した。
架空売り上げの計上に加え、取引業者を利用した着服行為が、
元従業員への社内ヒアリングにより発覚したものだ。
ハマキョウレックスでは正式な調査委員会を発足させる。
不正行為の全容解明とともに、発生原因の徹底究明と再発防止策をまとめ、
7月中にも公表する意向だ。
5年で架空売り上げ約10億円、全売上高の0.4%強
不正行為が発覚した経緯としては、6月下旬に、
同社管理本部からの要請を受けた同社営業本部が、
滞留売掛金の回収進捗について元従業員2名にヒアリングした結果、判明した。
元従業員本人もその事実を認めたという。
元従業員による架空売り上げ計上額は、2008年4月から13年3月までの5年間にわたって、
概算で累計10億4300万円あまりにも上る。
直近決算期である前13年3月期の1年間だけだと概算で
3億7600万円の架空売り上げがあったと推定されているが、
これは同決算期のハマキョウレックスの売上高893億1900万円に対し、
0.42%に相当する計算になる。
調査で判明したところによると、不正行為は、顧客に発行した正規の請求書とは別に、
実態のない売上金額を経理部に報告することにより行われた。
また、取引業者を利用した着服行為については、
2009年11月から13年5月の3年半にわたって行われており、
合計額は3400万円と推定されている。
10月には佐川急便からの物流子会社買収も控える
不正行為の同社に対する影響額については、今後調査を進め最終確定していく。
このため、ハマキョウレックスでは、
同社の常勤社外監査役で独立役員でもある坪井成司氏を委員長とする「調査委員会」を設置。
事実の全容解明と発生原因の徹底追究、
再発防止策の検討および経営管理責任の明確化を進めていく。
過去に提出した決算短信や四半期決算短信の訂正については、
速やかに開示する予定としている。
また、調査状況については有限責任監査法人のトーマツへの報告を密にしつつ、
その調査結果を7月中に公表する予定だ。
不正行為を働いた元従業員はすでに懲戒解雇されており、
同社としては今後、民事、刑事の両面でその責任を追及していく方針という。
なお、ハマキョウレックスでは今年の10月1日に、
佐川急便を傘下に持つSGホールディングスから、
3PL子会社を株式交換方式で買収する計画が控えている。
同社はこれまで、日本航空系や近鉄系の物流会社を買収してきたことでも知られている。
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