コメント
流星さん、質問があります。
(
中村
)
2009-12-20 12:30:08
流星光さん
はじめまして。私は立教大学大学院の博士課程のもので、マンガの表象研究をしております。ブログを拝見させていただきました。『ZUBA!』で連載、おめでとうございます。お仕事も着々とこなしていらっしゃるご様子ですね。
折り入って、 流星さんに質問があります。
ストーリーの展開に直接関係のない捨てゴマをあえて入れたりする、言い換えれば「間」のようなものを入れるということがありますか?それを使う場合、どのようなときに入れますか?
また、「空」をどのように使っていらっしゃいますか?シーンがチェンジする時ですか?
「空」をどのような効果を狙う、あるいは、どのような意味を持たせるときに使うかをお聞かせくださいますでしょうか?
それともう一つ。流れ星さんは時代劇ファンが増える、もっといえば、時代劇萌えする「歴女」が増え、時代劇マンガというくくりが一冊の月刊もので売られる、という現象が発生している事実を、なぜだとお考えでしょうか?またどんな読者層がメインで、このトレンドがあるとお考えですか?
以上、お忙しいとは存じますが、お答えいただければ嬉しいです。どうかよろしくお願いいたします。
立教大学 中村優子
Unknown
(
流星光
)
2009-12-20 13:39:41
中村優子 様
>ストーリーの展開に直接関係のない捨てゴマをあえて入れたりする、
>言い換えれば「間」のようなものを入れるということがありますか?
>それを使う場合、どのようなときに入れますか?
「間」のようなコマを入れる場合は、
自分が読者の目で読んでみて、「間」が欲しいと思うときに入れます。
僕は、読者の目が止まらずに、どんどん先へと読み進んでもらえるような流れがいい流れだと思っていますが、
最初から最後まで、そういう連続的な展開だと読者も疲れてしまいます。
僕は長年の経験で、
ネームを描いている時に、反射的に「間」のコマを入れてるんだと思います。
「間」のコマといってもいろいろあります。
「空」の場合もありますが、
スピード感のあるシーンの中で、動きようもない物をきっちり描くと読者の目は止まり一息つけるコマとなります。
例えば「山」「街並み」「座っている人」「止まっている車」…などです。
>また、「空」をどのように使っていらっしゃいますか?シーンがチェンジする時ですか?
>「空」をどのような効果を狙う、
>あるいは、どのような意味を持たせるときに使うかをお聞かせくださいますでしょうか?
「空」は、おっしゃるようにシーンチェンジする時に使うことが多いです。
他には、「読者の目を休める」という効果をねらう時にも使うと思います。
通常、カメラは登場人物を映しています。
その背景には、建物などがあります。
つまりごちゃごちゃしている訳です。
その中で、空を一瞬映すことで広がっている空間を読者が意識します。
そのことが、読者の頭の中で、何かしらの効果を生むと僕は思ってます。
「空」をバックにセリフがあってもいいです。
セリフを入れるとシーンの流れを切らずに「間」的な効果を入れることができます。
そういう事を、僕はネームを描きながら、なかば反射的に行っています。
もちろん後から読み返してみて、追加することもあります。
これは僕だけが思っていることかも知れませんが、
マンガは、最終的に読者の頭の中で作られる芸術だと思ってます。
読者は、紙に描かれた「材料」をもとに頭の中で映像に似たものを組み立てます。
声や効果音も勝手に入れます。
アニメ化された時に登場人物の声に違和感をおぼえるのも、そのせいではないでしょうか。
だから作り手は、読者の頭の中で、どういう感じ方をして、
どういう作品を築き上げるのかを考えながら
コマを組み立てる必要があると思います。
>それともう一つ。流れ星さんは時代劇ファンが増える、もっといえば、
>時代劇萌えする「歴女」が増え、時代劇マンガというくくりが一冊の月刊もので
>売られる、という現象が発生している事実を、なぜだとお考えでしょうか?
>またどんな読者層がメインで、このトレンドがあるとお考えですか?
。
それは、単純に歴史や歴史上の人物が面白いからだと思います。
いろんな人間関係の中で、何とか生き残って行こうと奮闘する姿って
面白いんじゃないでしょうか。
読者層は、よく知りませんが、
若い女性も増えてきているでしょうが、
昔からの歴史ファン・歴史マニアの方も多いのではないでしょうか。
でも、マンガですから。けっきょくマンガの出来が悪ければ、
読者は離れていくんじゃないかと思います。
そんなところで、失礼しました。
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はじめまして。私は立教大学大学院の博士課程のもので、マンガの表象研究をしております。ブログを拝見させていただきました。『ZUBA!』で連載、おめでとうございます。お仕事も着々とこなしていらっしゃるご様子ですね。
折り入って、 流星さんに質問があります。
ストーリーの展開に直接関係のない捨てゴマをあえて入れたりする、言い換えれば「間」のようなものを入れるということがありますか?それを使う場合、どのようなときに入れますか?
また、「空」をどのように使っていらっしゃいますか?シーンがチェンジする時ですか?
「空」をどのような効果を狙う、あるいは、どのような意味を持たせるときに使うかをお聞かせくださいますでしょうか?
それともう一つ。流れ星さんは時代劇ファンが増える、もっといえば、時代劇萌えする「歴女」が増え、時代劇マンガというくくりが一冊の月刊もので売られる、という現象が発生している事実を、なぜだとお考えでしょうか?またどんな読者層がメインで、このトレンドがあるとお考えですか?
以上、お忙しいとは存じますが、お答えいただければ嬉しいです。どうかよろしくお願いいたします。
立教大学 中村優子
>ストーリーの展開に直接関係のない捨てゴマをあえて入れたりする、
>言い換えれば「間」のようなものを入れるということがありますか?
>それを使う場合、どのようなときに入れますか?
「間」のようなコマを入れる場合は、
自分が読者の目で読んでみて、「間」が欲しいと思うときに入れます。
僕は、読者の目が止まらずに、どんどん先へと読み進んでもらえるような流れがいい流れだと思っていますが、
最初から最後まで、そういう連続的な展開だと読者も疲れてしまいます。
僕は長年の経験で、
ネームを描いている時に、反射的に「間」のコマを入れてるんだと思います。
「間」のコマといってもいろいろあります。
「空」の場合もありますが、
スピード感のあるシーンの中で、動きようもない物をきっちり描くと読者の目は止まり一息つけるコマとなります。
例えば「山」「街並み」「座っている人」「止まっている車」…などです。
>また、「空」をどのように使っていらっしゃいますか?シーンがチェンジする時ですか?
>「空」をどのような効果を狙う、
>あるいは、どのような意味を持たせるときに使うかをお聞かせくださいますでしょうか?
「空」は、おっしゃるようにシーンチェンジする時に使うことが多いです。
他には、「読者の目を休める」という効果をねらう時にも使うと思います。
通常、カメラは登場人物を映しています。
その背景には、建物などがあります。
つまりごちゃごちゃしている訳です。
その中で、空を一瞬映すことで広がっている空間を読者が意識します。
そのことが、読者の頭の中で、何かしらの効果を生むと僕は思ってます。
「空」をバックにセリフがあってもいいです。
セリフを入れるとシーンの流れを切らずに「間」的な効果を入れることができます。
そういう事を、僕はネームを描きながら、なかば反射的に行っています。
もちろん後から読み返してみて、追加することもあります。
これは僕だけが思っていることかも知れませんが、
マンガは、最終的に読者の頭の中で作られる芸術だと思ってます。
読者は、紙に描かれた「材料」をもとに頭の中で映像に似たものを組み立てます。
声や効果音も勝手に入れます。
アニメ化された時に登場人物の声に違和感をおぼえるのも、そのせいではないでしょうか。
だから作り手は、読者の頭の中で、どういう感じ方をして、
どういう作品を築き上げるのかを考えながら
コマを組み立てる必要があると思います。
>それともう一つ。流れ星さんは時代劇ファンが増える、もっといえば、
>時代劇萌えする「歴女」が増え、時代劇マンガというくくりが一冊の月刊もので
>売られる、という現象が発生している事実を、なぜだとお考えでしょうか?
>またどんな読者層がメインで、このトレンドがあるとお考えですか?
。
それは、単純に歴史や歴史上の人物が面白いからだと思います。
いろんな人間関係の中で、何とか生き残って行こうと奮闘する姿って
面白いんじゃないでしょうか。
読者層は、よく知りませんが、
若い女性も増えてきているでしょうが、
昔からの歴史ファン・歴史マニアの方も多いのではないでしょうか。
でも、マンガですから。けっきょくマンガの出来が悪ければ、
読者は離れていくんじゃないかと思います。
そんなところで、失礼しました。