数日前、鉢呂前大臣が「言ったかどうか本人がはっきり覚えていない発言」によってナゾの辞任劇を繰り広げたばかりの経済産業省でまた不思議なことが起こっています。
昨日、枝野経産大臣が古賀茂明氏に「退職の準備をはじめるように」と間接的に伝えたという情報をお伝えしましたが、16日の記者会見で枝野大臣に対して関連した質問が出され、枝野大臣は自分の判断ではないと述べたそうです。つまり、そんなことは言ってないということです。
……では、その言葉、誰が作り出したのでしょう。誰が古賀さんを騙したのでしょう。
■架空の言葉で辞表を出してしまった古賀氏
「職務を与えない」「退職の準備をはじめるように」という内容は、枝野大臣の言葉であると思ったから古賀さんは退職届を提出したのです。しかし、枝野大臣はそれは自分の判断ではないという。「言ってないという言葉が言ったことになって伝わる……」つまり、どこかに「古賀さんを騙して辞めさせよう」と画策した人がいるのではないかと推測されるわけです。ありもしない枝野大臣の言葉を古賀さんに伝えて。さて、誰なのでしょう。
「言ったかどうか覚えていない言葉」で経産大臣が数日前に辞めていきましたが、今度は「大臣が言っていない言葉」で辞職願を出してしまった人が出てしまいました。なんとも不思議な経済産業省ですが、しかしこれ、枝野大臣自身が言ってないというのであれば、古賀さんはまだ辞める必要はないんじゃないでしょうか。
■「ひどい話だ」
この件について詳しい古賀氏の知人の企業経営者のコメント
「古賀さんは、もともと枝野大臣に対して、『仕事を与えてもらえないなら、やめます』とのメールを出していました。これに対して昨日、官房長から『枝野大臣の意向』として『やめてもらっていい』との通告を受け、正式に辞表提出したと聞いています。ところが、枝野大臣が自分で判断していなかったというのでは、全然話が違います。」
「次官や官房長が、古賀さんに辞表を出させるために、古賀さんを騙したということじゃないでしょうか。これは、ひどい話だ。枝野大臣の意向をちゃんと確認すべきです。」
■会見での枝野大臣のコメント
16日朝の枝野経済産業大臣の会見。大臣より古賀氏へ間接的に「辞めてもらっていい」という意向が伝えられたということだが、という質問に対する枝野大臣コメント要旨は以下のようなものであったそうです。
「次官や局長の人事は最終的に私の判断だが、それ以外の人事は、8000人を超える職員の人事であり、次官以下にお任せしている」
「(古賀氏の人事については)私が直接対応すべき対象ではなく、次官以下にお任せしている」
つまり、自分の判断ではなかった、古賀氏の伝えられた言葉は大臣自身のものでない、ということを明らかにした格好です。……ていうか枝野大臣も古賀さんからメールで質問されたのであれば直接メールで返信すればよかったような気がするんですが。日本中の注目が集まる人事に対しての判断を大臣ができない優柔不断さが生んだトラブルとも言えます。
――さてさて、枝野大臣の真意は明らかになるのでしょうか。そして、古賀氏を騙そうとした人はどう処遇されるのでしょうか。さらに古賀氏はこのワナによって経産省を去ることになるのでしょうか。
ちなみに皆さんご存知だとは思いますが、経済産業省は原子力行政を管轄している省です。こんなドタバタを見るにつけ、今回の重大な原発事故を反省して改革が行われ、良くなっていきそうな気がまったくしないのは、筆者だけでしょうか。
■辞表撤回して再度大臣としての判断求める
■古賀茂明さんのTweetより
枝野さんは私の人事については自分の仕事でないと言ったそうです。辞表を撤回して再度大臣としての判断を求めることにしました。
http://twitter.com/#!/kogashigeaki/status/114642034584862720
古賀茂明(こが・しげあき)さんプロフィール
1955年、東京都に生まれる。経済産業省大臣官房付。1980年、東京大学法学部を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2008年、国家公務員制度改革推進本部事務局審議官に就任、急進的改革を提議。2009年末、審議官退任後も、省益を超えた政策を発信し、公務員制度改革の必要性を訴え続けている。(ガジェ通内の古賀氏関連記事)
昨日、枝野経産大臣が古賀茂明氏に「退職の準備をはじめるように」と間接的に伝えたという情報をお伝えしましたが、16日の記者会見で枝野大臣に対して関連した質問が出され、枝野大臣は自分の判断ではないと述べたそうです。つまり、そんなことは言ってないということです。
……では、その言葉、誰が作り出したのでしょう。誰が古賀さんを騙したのでしょう。
■架空の言葉で辞表を出してしまった古賀氏
「職務を与えない」「退職の準備をはじめるように」という内容は、枝野大臣の言葉であると思ったから古賀さんは退職届を提出したのです。しかし、枝野大臣はそれは自分の判断ではないという。「言ってないという言葉が言ったことになって伝わる……」つまり、どこかに「古賀さんを騙して辞めさせよう」と画策した人がいるのではないかと推測されるわけです。ありもしない枝野大臣の言葉を古賀さんに伝えて。さて、誰なのでしょう。
「言ったかどうか覚えていない言葉」で経産大臣が数日前に辞めていきましたが、今度は「大臣が言っていない言葉」で辞職願を出してしまった人が出てしまいました。なんとも不思議な経済産業省ですが、しかしこれ、枝野大臣自身が言ってないというのであれば、古賀さんはまだ辞める必要はないんじゃないでしょうか。
■「ひどい話だ」
この件について詳しい古賀氏の知人の企業経営者のコメント
「古賀さんは、もともと枝野大臣に対して、『仕事を与えてもらえないなら、やめます』とのメールを出していました。これに対して昨日、官房長から『枝野大臣の意向』として『やめてもらっていい』との通告を受け、正式に辞表提出したと聞いています。ところが、枝野大臣が自分で判断していなかったというのでは、全然話が違います。」
「次官や官房長が、古賀さんに辞表を出させるために、古賀さんを騙したということじゃないでしょうか。これは、ひどい話だ。枝野大臣の意向をちゃんと確認すべきです。」
■会見での枝野大臣のコメント
16日朝の枝野経済産業大臣の会見。大臣より古賀氏へ間接的に「辞めてもらっていい」という意向が伝えられたということだが、という質問に対する枝野大臣コメント要旨は以下のようなものであったそうです。
「次官や局長の人事は最終的に私の判断だが、それ以外の人事は、8000人を超える職員の人事であり、次官以下にお任せしている」
「(古賀氏の人事については)私が直接対応すべき対象ではなく、次官以下にお任せしている」
つまり、自分の判断ではなかった、古賀氏の伝えられた言葉は大臣自身のものでない、ということを明らかにした格好です。……ていうか枝野大臣も古賀さんからメールで質問されたのであれば直接メールで返信すればよかったような気がするんですが。日本中の注目が集まる人事に対しての判断を大臣ができない優柔不断さが生んだトラブルとも言えます。
――さてさて、枝野大臣の真意は明らかになるのでしょうか。そして、古賀氏を騙そうとした人はどう処遇されるのでしょうか。さらに古賀氏はこのワナによって経産省を去ることになるのでしょうか。
ちなみに皆さんご存知だとは思いますが、経済産業省は原子力行政を管轄している省です。こんなドタバタを見るにつけ、今回の重大な原発事故を反省して改革が行われ、良くなっていきそうな気がまったくしないのは、筆者だけでしょうか。
■辞表撤回して再度大臣としての判断求める
■古賀茂明さんのTweetより
枝野さんは私の人事については自分の仕事でないと言ったそうです。辞表を撤回して再度大臣としての判断を求めることにしました。
http://twitter.com/#!/kogashigeaki/status/114642034584862720
古賀茂明(こが・しげあき)さんプロフィール
1955年、東京都に生まれる。経済産業省大臣官房付。1980年、東京大学法学部を卒業後、通商産業省(現・経済産業省)に入省。2008年、国家公務員制度改革推進本部事務局審議官に就任、急進的改革を提議。2009年末、審議官退任後も、省益を超えた政策を発信し、公務員制度改革の必要性を訴え続けている。(ガジェ通内の古賀氏関連記事)