2022年10月3日、華字メディア・日本華僑報網は、中国人による京都の不動産購入ブームが起きているとする文章を掲載した。以下はその概要。
京都市で不動産会社を経営する中国人が、日本メディアの取材を受けた際に「京都駅前または四条通でマンションを買いたい。予算は4億円くらい」という中国国内の顧客から問い合わせがあったと語るとともに、現在毎日のように京都の不動産購入に関する中国本土や香港からの問い合わせ電話が4〜5件寄せられるほか、今年に入ってすでに6棟のマンション販売を仲介したと明かした。
京都の不動産価格は近年急上昇しており、マンションの価格は特に高騰し続けているが、この中国人経営者いわく北京や上海といった中国の大都市に比べれば京都の不動産価格は安く、今後値上がりが続いても中国人の購買意欲に影響はないとのこと。円安も中国人にとって千載一遇の不動産購入チャンスとなっているようだ。
今年9月の関連データによれば、大阪や神戸の中心地の地価が下落している中で、京都市内の地価は上昇した。京都市の不動産鑑定士は、たとえ中古物件でも京都の中心や駅付近で日本のサラリーマン世帯が物件を購入するのは困難になっていると語る。
別の中国人不動産業者によれば、中国人にとって京都の最大の魅力は古代中国の文化に触れられる点だという。日本経済の成長鈍化に対し中国経済は急成長を続けており、30年前に日本人が中国に赴いていた時の感覚を、現在日本を訪れる中国人が感じるという「感覚の逆転」現象が、中国人の京都での不動産購入熱を後押ししているとのことだ。
実は京都市は財政難を抱えており、不動産価格の高騰によって若い世帯が市外に転出して税収入が減るのではないかと懸念している。そこで京都市議会は今年3月に、非居住住宅に対して26年度より課税する議案を可決した。ただ、持ち主が定住していなくても家を他人に賃貸するか、3カ月ごとに2〜3日滞在するようにすれば課税対象から外れるので、新たな課税制度が京都の物件を購入する中国人に与える影響は小さいと専門家は見ている。(翻訳・編集/川尻)
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